2001年1月

喘息
 
喘息ってどんな病気?】

空気の通り道である【気管支の病気】です。気管支がけいれんを起こして空気の通る気道が狭くなり、呼吸する時ゼイゼイ・ヒューヒューいったり、息が苦しい・胸が苦しい・咳がひどいなどの症状が繰り返しおこります。

健康な人でも気温や気圧の変化や異物を吸った時、風邪をひいた時などにこれらの症状が起こることがあります。しかし、喘息の患者さんは健康な人に比べて、ほんのわずかな刺激でこれらの症状が激しく起きるという特徴を持っています。

どうして起こるの?】

喘息の患者さんは、普段から気管支に【炎症】が起きている事がわかって来ました。【炎症】のため、気管支の内面がザラザラに荒れて気管支の粘膜がはげてしまい、その下にある知覚神経がむきだしになり【知覚過敏】になってしまうのです。大気汚染・運動・薬・タバコの煙・ストレス・風邪などさまざまな原因があげられます。また、【アレルギー】が喘息と強く関わっているとされていますが、それはあくまで原因の一つで、
発症にはさまざまな原因が、複雑に絡み合って発症していると考えられています。アレルギーの除去や回避は、喘息の大切な治療ですが、それだけでは完治するものではありません。その他の原因を見つけだして、順に取り除いていく根気の要る治療が大切です。

*【炎症】が長く続くと、気管支の荒れた状態がひどくなり元に戻らなくなります。
こうなると治療の効果が初期ほどには期待できませんので、早めの治療が必要です。

世代別の喘息の主な要因】

・子供の場合・・・まだ肺が未完成なため体の成長に肺が追いつかず、気管支に負担がかかり、気管支が収縮するという説があります。例えですと、ゴム風船に水を入れたものを上の方で持つと入り口が狭くなることと同じ原理です。

・成人の場合・・・生まれつき気管支に奇形があったり、何かのきっかけで気管支や肺にダメージを受けた方。

・老人の場合・・・気管支を支える筋肉の老化により、気管支に狭い部分ができたり、過去の気管支の炎症によるもの。

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2001年1月

子供の症状こんな時は?
 
今回も引き続き子供の症状についてお話したいと思います。

【腹痛】・・・赤ちゃんはまだ言葉で【お腹が痛い理由】を説明できません。いつから・どこを・どう痛がっているのか、顔色・発熱・何を食べたのか・吐き気・便など他の症状もよく観察する事が大切です。

・・・どうするか・・・
・横向きか膝を曲げ静かに寝かせる
・痛いところを冷やしたり、温めたりしない
・食べ物や飲み物をあげるとき、下剤や浣腸の使用は医師の指示通りに

・・・受診が必要な時・・・
・体を縮め激しく泣く時
・顔色が悪く吐く時
・急に痛み出し顔色が悪く、ぐったりして元気がない時
・激しい下痢や嘔吐が頻繁にある時

・・・気をつけることは・・・
・おなかだけ痛がる場合は便秘・下痢・心因性のものなどが考えられ、発熱や嘔吐が伴う場合は、何らかの病気が考えられます。

【嘔吐】・・・子供は咳き込みや食べ過ぎ・車酔い・遊びすぎて興奮した時などいろいろな原因で吐きます。吐いても機嫌がよく、食欲もあり元気なら心配はいりませんが、病気が隠れている事もあるので注意が必要です。

・・・どうするか・・・
・顔を横向きにして寝かせる(吐いたものが気管に入らないように)
・吐いた後うがいをさせる
・水分は少量ずつ与える
・意識がない場合は口の中のものを取り除く
 ・吐いたものを観察しておく

・・・受診が必要なとき・・・
・吐く回数が多く顔色が悪いとき
・元気がなくぐったりしている時
・血液やコーヒーのかすのようなものを吐いた時
・頭を打った後嘔吐を繰り返す時

・・・気をつけること・・・
・水分をたくさん摂ると吐きやすくなるので、少量を時間をかけてたびたび与える事が大切です。

【下痢】・・・機嫌がよく食欲があればそんなに心配することはありません。子供は消化の悪い物や冷たい物を食べたり、食べすぎでも下痢をします。便の状態や回数にとらわれず、全体の状態をよく見ることが大切です。

・・・どうするか・・・
・原因がはっきりするまで薬を飲ませない
・水分の補給は充分に行う
・便の状態をよく見る(色・混じっているもの・量・回数・匂い)
・顔色が悪く食欲がない・発熱・嘔吐

・・・受診が必要なとき・・・
・激しい下痢でぐったりしている時
・米のとぎ汁のような便・血液や粘膜・膿が混じっている時
・機嫌が悪く食欲がない・発熱・嘔吐・腹痛があるとき

・・・気をつけること・・・
・赤ちゃんの場合はオムツかぶれにならないようにタオルで拭き乾燥させましょう
・お尻が赤くただれてしまったら、お尻だけ洗ってあげ、薬は清潔にしてからつけましょう
・便が水のようなら水分を中心に、やわらかい程度ならやわらかい食べ物にしましょう

*どんな症状でも子供をよく観察し、どんな状態なのかを知ることが大切です
【21世紀到来】

スタッフ一同、より充実したサービスと、皆さまのお声を大切にして、これまで以上に【心のふれあい・暖かい医療を】を心掛けていく所存です。

  ・・・新世紀も地域の皆さまがいつも健康でありますように・・・

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2000年11月院長より

院長より                                       

与党三党の独裁的とも言える国会運営により、政局はますます混迷しており、皆様方に直結する法案も紆余曲折しながらも通過しつつあります。すでに始まった介護保険の保険料徴収に加えて、今年12月からは福祉医療の適応基準の見直しにより,一部負担金がかかる方が発生し、さらに来年1月からは70歳以上の方の医療費一部負担が始まろうとしております。 安心して老後を迎えられるシステムを作っていきたいとの願いもむなしく、悪化の一路をたどっていくのが残念です。我々医療法人板倉医院職員一同はそんな中、せめて当院に通院していただいてる皆様方には最善の医療を提供していきたいと日夜努力をしておりますが、その努力が空回りをして、一部の方には知らず知らずのうちに不快な思いをさせているかもしれません。もちろんそのようなことのないように努めているつもりですが、万が一そのようなことがあった場合、二度と同じ過ちを繰り返さないようにそのような声を届けていただきたいと思います。といってもなかなか面と向かって気に入らなかったことは言えないかと存じますので、「意見箱」を設置することといたしました。
【意見箱】には皆様方が気になったこと、頭に来たこと、改善して欲しいこと、職員に対して、また医院の構造について、何でもかまいませんので、【一言いいたいこと】を書いて投書してください。
今まで以上に安心してかかれる医療機関になるために、皆様方のお力を貸していただけるようお願いいたします。

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2000年11月

 慢性胃炎                                       

 【生活習慣アドバイス】

1・ストレス解消を上手にし、規則正しい生活を心がける
2・一度にたくさんの量を食べない
3・せんいの多い野菜はよく煮る
4・肉や魚はミンチにするか細かく切る
5・牛乳、卵の動物性たんぱく質や豆腐などの植物性たんぱく質を積極的にとる
6・脂っこいものは控える
7・香辛料、強いアルコールや炭酸飲料など衣を刺激するものは避ける
8・たばこは、胃酸の逆流を招くため控える
9・薬は自己の判断で使用しない

慢性胃炎の症状は胃がんや胃潰瘍の症状に似ているところがあります。【自覚症状が続くようならば、胃の精密検査をしましう。】胃の精密検査には、次のような検査があります。

【内視鏡検査】・・・【胃カメラ】と呼ばれている検査です。胃の粘膜の様子を直接観察します。粘膜が薄くなると、欠陥が透けて見えたり白っぽく見えたりします。


【組織診】・・・
内視鏡の中に器具を通し、胃の粘膜から組織の一部を採取してきて、顕微鏡で炎症があるかどうかを調べます。

*これらの検査は板倉医院では行っていません。もしご希望でしたら他の病院への紹介もしていますので一度先生にご相談下さい。

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