院長より

あけましておめでとうございます。
 昨年末は正月早々に震災があり、その後も各地で豪雨災害、夏には史上初の南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発令など様々な災害があり、改めて亡くなられた方々への御冥福をお祈りし、ご遺族の皆様にお悔やみを申し上げ、いちにちもはやくい復興を願うばかりです。昨年末より急に冷え込み、日本海側を中心に全国的に大雪となり、様々な被害がありました。このような気候の大きな変化は生活に支障を来すだけでなく、低気圧や屋内外の寒暖の差が自律神経のバランスを乱し、さまざまな自律神経失調症状を起こしますのでご注意下さい。

 インフルエンザワクチン、コロナワクチン、肺炎球菌ワクチン、帯状疱疹ワクチンや子宮頸がんワクチン等々年令によって様々なワクチン接種がありますが、それぞれの接種は受けていらっしゃいますか。発症予防効果や発症しても軽症ですむなどの効果があります。まだの方はぜひ接種を受けることをご検討ください。予防接種は接種後、効果を出すまでにある程度の期間が必要で、すぐ効果が出るわけではありません。なるべく早めに接種するようにしましょう。

昨年は大きく政治が動いた年でした。岸田総理が辞任し、自民党総裁選が行われ、石破氏が自民党総裁となりました。その後衆議院解散、総選挙となりましたが、自民党は多くの議席を失い、公明党も振るわなかったため少数与党となってしまい、数だよりの強引な政策決定ができなくなりました。これできちんとした議論をして国民のためになる正しい政策をしていただけるようになることを大いに期待しています。昨年の流れを見ても、国民一人ひとりが選挙を通じて国や県、市に声を上げることで政治が変わることがわかるかと思います。今年は参議院選挙も行われます。皆の声をきちんと届ける手段である選挙でちゃんと投票していただきたいと思います。

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アンガーマネージメント

 年末年始で仕事納めや家庭では大掃除など、バタバタする時期ですが、そんな時はいつも以上に些細なことでイライラしてしまうことも増えてしまうのではないでしょうか。必ずしも怒り自体が悪いというものではありませんが、怒りの感情が頻繁に起こると、ストレスが溜まってしまったり、その表現方法によっては人間関係を悪化させてしまったりすることがあります。その為、怒りを適切な形で表現することが必要になります。その方法として、アンガーマネジメントについて紹介したいと思います。

 アンガーマネジメントという言葉を聞いたことのある方は多いのではないでしょうか。元々は1970年代にアメリカで犯罪者の矯正プログラムとして確立されたもので、「怒りに支配されるのではなく、怒りをコントロールすること」を目的としたセルフケア方法です。

〇簡単にできるアンガーマネジメント

1.怒りの感情が生まれたら6秒数える

 怒りのピークは6秒間と言われています。衝動的に攻撃的な言葉を発したり手を出してしまわない為に、6秒数えるようにしましょう。

2.怒りの原因から離れる

 6秒数えて怒りのピークが過ぎても気持ちが収まらないこともあるかと思います。その場合は、その場から物理的に距離を取ることが効果的です。怒りの対象から気をそらし、別のことを考えて気持ちを切り替えることができます。

3.固定観念を捨てる

 「自分が正しいはず」「こうするべきだ」という気持ちが強い程、それに合わない物事が生じた時に怒りが強くなります。固定観念はあくまで個人の理想やこだわりであって、全ての人が同じような価値観を持っている訳ではありません。自分の中にどのような固定観念があるのかを整理し、許容できる範囲を広げていくことが大切です。簡単な事ではありませんが、相手の考えを「こうするべきだ」とすぐに否定してしまうのではなく、相手の立場に立って理解しようとすることが大切です。

4.自分でコントロールできることにのみ力を注ぐ

 電車が遅れた時など、自分ではコントロールして解決できないことにに怒りを感じる事があると思います。コントロールできなものに対しては「仕方ない」と自分に言い聞かせて受け止めることが大切です。

5.怒りの度合いをスコアリングする

 平穏な状態を0、自分にとって一番強い怒りを10として、10段階で怒りに点数を付けるようにします。この採点をしている間に、怒りを客観視することができ、気持ちを静まりやすくなります。また、記録しておくことで、自分がどんな時に怒りを感じやすいのか分かるようになり、自分の怒りをより沈めやすくなります。

 アンガーマネジメントを上手に活用して怒りをコントロールすることで、ストレスを溜めにくくすることができ、人間関係でのトラブルも避けやすくなります。慣れるまで難しさを感じるかもしれませんが、意識して練習を繰り返すことで自然と行えるようになっていきます。ぜひ、日常の中で活用してみてください。

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院長より

今年もまもなく年末を迎えようとしており、月日の遷り変わりの早さに戸惑っています。10月は中旬ごろまで暑い日が続いていましたが、あっという間に寒くなりました。朝夕が冷え込み、日中は暑いぐらいの日があるという、寒暖の差が激しい時期は自律神経に過剰な負荷をかけますので、動悸やめまい、立ちくらみなど自律神経失調症状が悪化しやすい時期でもあります。症状でお困りの際はご相談ください。

有料化したコロナワクチン接種はもうお済みでしょうか。現在複数のコロナワクチンが接種できる状況ですが、当院では武田薬品の不活化ワクチン『ヌバキソビット』と従来のファイザー製ワクチンが選択できるようにしました。お勧めはと問われれば、有効性と安全性を兼ね備えた武田薬品の不活化ワクチン『ヌバキソビット』を一押しします。『ヌバキソビット』は今までのファイザーのメッセンジャーRNAワクチンとは違い、インフルエンザワクチンなどと同じ安全性が高い不活化ワクチンです。『ヌバキソビット』は副作用がメッセンジャーRNAワクチンよりも軽微であり、発熱などの副作用が稀であることがわかっています。ファイザー製で発熱・倦怠感に苦しめられた人はぜひ、『ヌバキソビット』をご検討ください。有効率についてはプラセボ(偽薬)と比較して90.4%の予防効果が確認されており、副作用が少なく、有効性も高いワクチンとなります。日本人に適したワクチンと言えると思います。欠点としてはファイザー製が一人でも接種可能なのに、武田製は2人分ずつの包装になっていますから接種可能日が制限されることです。偶数名ずつ誘い合わせて予約を入れていただけると助かります。

またコロナワクチンだけでなく、インフルエンザワクチン接種も強くおすすめします。皆様はもう接種あるいは予約をされましたでしょうか。接種後に免疫が作られるのには一ヶ月ほどかかりますから、まだの方はなるべく早く接種しておいたほうがいいと思います。ご検討ください。

政府が保険証の新規発行を停止すると言っている12月がまもなく到来します。10月末の衆議院議員選挙の結果次第ではひっくり返る可能性があったのですが、どうなるでしょうか。保険証は廃止するのに運転免許証は継続されると聞いています。どこの誰の力の差でこのような矛盾が生じるのでしょうか。裏で大きな利権や縄張り争いが起こっているとしか思えませんが、国民や医療機関を振り回さないでいただきたいものです。自公の議席数が過半数を超えなかった結果が日本を良い方向に変えてくれると良いのですが。

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運動と精神的健康

 今年もうんざりする程猛暑日が続きましたが、少しずつ秋らしい気候になってきましたね。気温が高いと、それだけで色々なことに対してやる気が起きない、ということもあったのではないでしょうか。特に身体を動かすのを億劫に感じたりはしていませんでしたか?これから少しの間は暑すぎず寒すぎず、身体を動かすのにもってこいな気候になりそうですね。

 運動は身体の健康だけでなく精神の健康にも繋がる、ということを聞いたことはないでしょうか。実際に適度な運動をすることで下記のように、種類の脳内物質が増加します。ここでは3つ紹介します。

・ドーパミン ドーパミンの増加はやる気や動機づけを高める効果があり、運動をすることにより、日常生活での様々なことに対してモチベーションが上がります。有酸素運動は特にドーパミンの増加に最適だと言われています。

・エンドルフィン エンドルフィンには、運動後や日常生活での痛みを和らげる効果があります。また、幸福感を増大させるのもエンドルフィンの役割の1つです。エンドルフィンの増加には、有酸素運動、無酸素運動のどちらも効果的です。

・セロトニン 運動はセロトニンの増大にも関係します。セロトニンの増加は、気持ちを安定させることや、生活リズムを整えることに繋がります。縄跳びやランニングなど、一定のリズムを伴って行う運動が、セロトニンの増加に最適だと言われています。

 脳内物質の増加により、日常生活で以下のような様々な精神面の変化が生じます。

・自己肯定感の向上

・ストレスの軽減

・食生活の改善や睡眠の質向上

 基本的にはあまり辛さを伴わない、適度な運動をお勧めしますが、激しい運動も場合によっては精神的健康に繋がります。特にダイエットや筋肥大を目的とした筋トレなどは、目に見えて効果が分かりやすい為、激しい運動により結果を出すことで自信がついたり、不安が軽減したりします。ただし、激しい運動は身体にも精神にも大きく負荷がかかることが多く、特に日頃あまり運動をしない人にはお勧めできません。勿論、酸欠になる、怪我をするなどのリスクを伴う程の運動は精神的健康に逆効果ですので、注意してください。

 適度な運動を習慣づけて、日常生活をより豊かにすることをお勧めします。

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