院長より

 あけましておめでとうございます。
 今年はどんな年になるでしょうか。さて、寒い日が続いておりますが、暖房等で室温をあげすぎると外気温との差が大きくなり、自律神経のバランスを乱す原因となりますのでご注意下さい。また、インフルエンザや肺炎球菌ワクチンなどの接種はお済みでしょうか。予防接種は接種後、効果を出すまでにある程度の期間が必要で、すぐ効果が出るわけではありません。早めの接種をお勧めいたします。昨年末には東山動物園で鳥インフルエンザに罹患した鳥が発見され、殺処分、大規模な消毒等が行われました。幸い人への感染は認められませんでしたが、感染症の予防はうがいと手洗いが有効ですので、忘れずに行ってください。
 昨年の大ニュースと言えばトランプ氏が米国次期大統領に選ばれたことでしょうか。これで、日本は四方を独裁型指導者に囲まれることになったという意見があるようです。ロシアのプーチン大統領、周辺国との摩擦が絶えない中国の習近平国家主席、薬物犯罪者への強硬姿勢などで国民の支持を集めたフィリピンのドゥテルテ大統領、そして北朝鮮の金正恩党委員長。独裁型指導者は、トップダウンで物事を決定しがち、「一対一」での交渉を好みますし、その傾向として、個人的な信頼関係を重視するようですが、日本の安倍総理、名古屋の河村市長もこのタイプですね。なぜ過激な意見、提案が支持され、受け入れられてしまうのでしょう。それだけ社会が混乱しているからなのでしょうか。トランプ氏の選挙戦での発言内容や、期待外れに終わった先日の日ロ首脳会談の結果を考えても、2017年の日本は、これまで以上に大変な外交問題を抱えることになりそうです。
 よい年になることを切に願います。

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睡眠をしっかりとりましょう

みなさん、毎日睡眠はしっかりとれているでしょうか。
眠れない日が続くと、脳の機能が低下し、いつもはしないような失敗をしたり、不安に思わないようなことで不安になったりと、いつも通りに物事を判断できなくなることもあります。また、睡眠が不足すると、身体の不調が現れることもあります。
心身の健康を保つためにも、十分な睡眠を取ることが重要です。

1.睡眠の役割  
 睡眠には、身体の疲れを取るだけではなく、脳を休息させ、その機能を修復・回復させるという重要な役割があります。脳は、非常に繊細な器官で、連続して活動し続けることが苦手です。16時間以上連続して覚醒状態が続くと、脳の機能が低下し、お酒を飲んで酔っ払った状態と同じ程度しか機能しなくなるという研究結果もあります。

2.睡眠と記憶の関係
 睡眠は記憶の向上と関係があるとも言われています。英単語の暗記作業など、学習を一定時間行った後に睡眠をとることで、睡眠をとらない場合よりも、その後の記憶の再生が良かったという研究結果もあります。寝ないで作業を続けるよりも、睡眠もしっかりとりながら作業を進めていく方が、結果的に効率がよいということもあります。

3.睡眠とホルモンとの関係
 成長ホルモンの分泌は、睡眠と関係が深く、寝入りばなの深いノンレム睡眠の時に集中して分泌されます。子供の頃には身体の成長を促し、大人になってからは心身を健康に保つために重要な役割を果たします。このホルモンのバランスを崩さないためにも、睡眠は重要な役割を果たしています。

4.睡眠のメカニズム
 私たちの睡眠は、「夜になると眠くなる」という体内時計の機能と、「疲れたから眠る」という恒常性維持の二種類のシステムで調整されています。
 人のリズムは、体内時計によって調節されており、約25時間周期とされています。しかし、1日は24時間周期なので、約1時間のズレが出てきます。このズレを調整するものが「光」です。
 朝起きると、まずはカーテンを開けて太陽の光を浴びる方も多いと思います。この光を浴びるという行為により、体内時計が調整されます。そうして調整された後、14~16時間後くらい経ち、周囲が暗くなってくるとメラトニンという物質が脳内で分泌され、少しずつ睡眠をとる準備が整ってくるのです。

5.良い睡眠をとるために
(1)昼間は光を浴びましょう
 前項の睡眠のメカニズムで紹介したように、人間の睡眠・覚醒のリズムは約25時間周期なので、それを24時間に調整するために、起床後2時間以内に光を浴びて、体内時計をリセットすることが大切です。 屋外は曇りの日でも、室内と比べて10倍以上の明るさがあるので、まずはベランダなど外へ出ることが有効です。また、昼間は60分以上屋外で光を浴びて活動すると良いとされています。いつも室内で過ごしていると、生活にメリハリがなくなり、不眠の原因となることもあります。
(2)夜は照明を少し暗くしましょう
 夜は、寝る少し前から部屋の照明を少し暗くするとよいでしょう。夜遅くまで過度に明るい環境で過ごしていると身体のリズムが崩れ、眠れない状態になることもあります。寝る前にテレビをみたり、パソコンやスマホの操作をすることは脳を活性化し、睡眠が取りにくい状態になる可能性もあるため、控えるとよいでしょう。
(3)食事はリズムよくとりましょう
 1日3食ある程度規則正しい食事をとることで、身体のリズムも整います。食事は、セロトニンやメラトニンなどの分泌にとっても重要であるとされています。朝食もしっかりとり、リズムを崩さないようにしましょう。

現代社会は、夜でも明るく、さまざまな電子機器にも溢れているので、なかなか生活のリズムを整えていくことが難しい状態にあります。
しかし、自分の心身の健康のためにも、睡眠のリズムを整え、元気に生活できるように心がけてみてはいかがでしょうか。
(参考 こころの科学 179号)

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院長より

今年もまもなく年末を迎えようとしております。あっという間の一年でした。10月下旬はかなり暑い日があったかと思うとその夜や翌日は冷え込みました。このような寒暖の差が激しい時期は自律神経に過剰な負荷をかけますので、動機やめまい、立ちくらみなど自律神経失調症状が悪化しやすい時期でもあります。症状でお困りの際はご相談ください。

 今年もインフルエンザワクチンの予防接種が始まっています。もう接種あるいは予約をされましたでしょうか。今年は安定供給されそうですが、例年の10%減との情報もありますので、なるべく早めに接種、あるいは予約されることをお勧めします。また、接種後に免疫が作られるのには一ヶ月ほどかかりますから、そのことからもなるべく早く接種しておいたほうがいいと思います。まだの方は早急にご検討ください。

前回ご案内した遺伝子の検査を試しに受けてみました。
消化器癌ができていると増える血液中の白血球の中にある特定のRNA量を調べる検査、
身体が癌ができやすい状態になっているかどうかを細胞外遊離DNAの濃度で調べる検査、
認知症の前段階、軽度認知障害(MCI)の時低下する蛋白質の量を調べる検査、
脳梗塞・心筋梗塞発症リスクを調べる検査、
様々な加齢遺伝子の発現量を調べることで免疫年齢を求める検査、
体質に影響を与える複数の遺伝子を調べることで様々な遺伝的なリスクを調べる検査
などです。いずれも特に問題はありませんでしたから、当分の間、皆様の健康を守る手伝いはできそうで一安心です。現在の身体の状態をチェックする従来の人間ドックと比べ、癌の超早期診断や各種疾病の将来リスクも含め知ることができる遺伝子検査は疾病予防にもつながる有用な検査と考えますので、ご検討ください。なお詳細は院長までお問い合わせください。

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マインドフルネス

日常生活の中で、ついつい嫌なことを考えてしまうこと、ありませんか?
「なんであの時、あんなことを言ってしまったんだろう」
「もっとこうすれば良かった」
「仕事でやってしまったミスが気になって眠れない」
「来週の会議のことが不安で、頭から離れない」
上記の例は、過去の失言や失敗、それに対する後悔、未来の出来事への不安です。どれも全て、“過去の出来事”や“未来の出来事”に心が囚われてしまっている状態です。このような状態から現在に意識を向けることによって、心の苦しみを断ち切る方法の1つに、マインドフルネスがあります。

 「マインドフルネス」は、認知行動療法の一つとして発展した心理学的技法ですが、元々は仏教の座禅からヒントを得ています。心理学や脳科学、医学といった観点から、マインドフルネスの方法・効果は科学的に検証されており、うつ病や不安障害、精神心理的なストレスに対する有効性が示されています。

 「マインドフルネス」とは、「今この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」「なお、“観る”は、見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触れる、さらにそれらによって生じる心の働きをも観る、という意味である」と定義されています。(日本マインドフルネス学会による定義)
この定義を簡単にまとめると以下のようになります。
1.今この瞬間の出来事に
2.積極的に・意識的に
3.評価をしないでありのままに
この3つを押さえつつ、体験に注意を向ける事が重要なポイントになります。

マインドフルネスの実践―レーズンエクササイズ―

「マインドフルネス」の方法の1つである「レーズンエクササイズ」をご紹介します。
レーズンエクササイズを行う際に必要な物は、“レーズン1粒“と“静かに集中できる環境”です。
※レーズンが苦手な方は、クランベリーなどの乾燥果物、ナッツやくるみといった手でつまんで食べられるようなもので代用できます。
手順
1.まずはゆったりとした姿勢で座る
 椅子や床などに、ゆったりとリラックスできる姿勢で腰掛けます。
2.まずはじっくり観察してみましょう
 レーズンを一粒手のひらに載せます。そのレーズンを生まれて初めてみるもののように、意識を集中してよく観察します。
「どんな色でしょうか?」「形はどのように見えますか?」
十分に目で観察したら、次は指で触って感触を探ってみましょう。
「かたいでしょうか?柔らかいでしょうか?」「ベトベト?ザラザラ?」
次に、臭いを嗅いでみましょう。
「どんな臭いがしますか?」
3.レーズンを食べてみましょう
 はじめは口の中に入れるだけです。その後コロコロと舌の上で転がします。
「どんな食感がしますか?」「もしかしたら唾液がでてきているのを感じ取れるかもしれませんね」
次に、ゆっくりと噛んで味わってみてください。
「どんな味がしますか?」

 以上が、レーズンエクササイズの手順になります。初めは、10~15分くらいかけて、ゆっくりと行ってください。「今、ここで、体験している感覚(五感)」に意識を向け、気づくことができるようになることを目標としています。このエクササイズをしている間は、過去・未来に囚われることなく今に意識が向いていることと思います。このように、徐々に今に意識を高めていきましょう。
 レーズンエクササイズは非日常的なことかもしれませんが、日常の中でも、「マインドフルネス」につながるきっかけや手がかりを作っておくのも良いと思います。どうしてもぼんやりしてしまう日でも自分に意識を向けれるように、例えば、食事中であれば、箸を休める度に一噛み一噛み味わって食べるという目標を思い出すようにしたり、職場で1時間毎に意識的に休憩を挟んだりといったことです。

ぜひ、「今この瞬間に感じる感覚に意識を集中」してみてください。

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