2004年1月院長より

あけましておめでとうございます。
昨年もまた暗いニュースが目立った年だったと思います。フセイン元大統領が発見されてもなおイラクではテロが続いているそうで、そんな中に派遣される自衛隊はイラクから見ればアメリカ軍と同様占領軍と映り、テロの対象とされてしまうとの意見があります。派遣された方たちの無事を祈っています。

また落ち着いたかのように見えた狂牛病がアメリカで確認され、当分の間気軽に牛肉を口にすることが出来なくなりそうです。そして幸いにも日本に上陸していませんが、新型肺炎(SARS)がアジアを中心に世界で蔓延しました。この冬も厳重に警戒をしているところですが、無事を祈るばかりです。今年は少しでも良い年になればいいのですが…。

昨年名古屋市医師会が新しい試みとして医師会主導の臨床試験の推進をはじめ、当院もこれに参加することとなりました。
これにより、薬の発売後の再調査である市販後臨床試験と呼ばれるものと薬の承認を得るための治験と呼ばれる試験を当院でも実施いたします。この事業に参加した理由は新しい薬を知ることを通じて、最新医学を勉強する機会にもなりますし、詳細な診察の鍛錬にもなり、なにより良いお薬を早く世に出すお手伝いができるからです。

当院は皆様のお役に立てそうな事へは積極的に関わるようにしておりますが、皆様のご協力が必要です。今年もまたよろしくお願いいたします。

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2004年1月心理室より

パーソナルスペース
 混み合った電車の中やエレベーターの中で不快感を覚えたことはありませんか?また、席がいくつも空いているところでは、わざわざ誰かの隣に座ることはありませんよね。これは人がパーソナルスペースというという空間を自分の周りに持っているからなのです。今回はそのパーソナルスペースについてお話ししたいと思います。

人が段々近づいてくる時、不快だと感じる時点がその人のパーソナルスペースの境界だと考えられます。パーソナルスペースは常に一定ではなく、異性、同性、知り合いかそうではないかによっても変化します。また、人が自分のパーソナルスペースに入ってくるのが嫌だと感じるのと同じように、自分が人のパーソナルスペースに入ることも嫌だと感じることがあります。
この人と人との距離をうまく使い分けることで、社会生活を円滑に営んでいけると考えられます。
では、人はどのような相手とどのくらいの距離で接しているのでしょうか。

【密接な人との距離】
0~15cm
恋人や夫婦などのかなり親しい人同士の距離。
視線を合わせる、身体的な接触ができる距離です。
15~45cm
どちらか一方の人が自分の手で相手の身体に触れることのできる距離。
親しい人同士の距離と言え、知らない人がこの距離に近づくと不快感を感じたり、緊張したりします。

【相手の表情が読み取れる距離】
45~75cm
どちらかが片手を伸ばし相手の身体に触れることのできる限界の距離。
相手の表情はよく分かります。
75~120cm
相手の表情から気持ちの変化が分かる距離。
友達同士が用いる距離だと言え、私的な交渉に利用されます。

【ビジネスに適した距離】
120~210cm
相手の微妙な表情の変化は見えない距離。
仕事をする時に仲間との間で使われ、また、初対面の人と接する時に適していると考えらています。
210~360cm
形式的な話をする時に利用される距離。
この距離では他人を気にせず自分の事ができ、他人にも迷惑のかからない距離だといえます。

【個人的な関係が希薄な距離】
360~750cm
相手の様子がわかりにくく個人的な関係が成立しにくい距離。
この距離では気楽にその場から離れることができます。
750cm以上
講演や演説に利用される距離。
個人的なやりとりは困難になり、言葉の細かいニュアンスは伝わりにくいため、身振り手振りが重要となってきます。

 文化や習慣によっても距離の使い方に違いはありますが、人は快適な個人空間を必要としており、人との付き合いの中では、相手との関係やその状況にふさわしい距離があるのではないでしょうか。相手のこころの境界も大切にし、適度の距離をもって接することでお互いに快適な関係を保てるのではないでしょうか。

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2004年1月

冬のあったかドリンク特集
  朝晩の冷え込みは厳しくなり、頬にあたる風も冷たくなりましたね。いよいよ冬本番という感じです。こんな寒い日は暖かい家の中で、心も体も温まるホットドリンクで一息入れてみてはいかがでしょうか?ひょっとすると普段の疲れも癒してくれるかもしれません。

【きなこココアミルク】
材料(1人分)
・きなこ・・・・ティースプーン2杯
・無糖ココア・・ティースプーン2杯
・砂糖・・・・ (お好みで)ティースプーン3杯
・牛乳・・・・・200cc
作り方
①小鍋に牛乳とほかの材料を入れ、溶かし温める。

 きなこの香ばしさとココアの甘い香りがそそります。よくかき混ぜてお試し下さい。
こくのある素材ばかりなので、牛乳は無脂肪でも低脂肪でも美味しく作れます。

【シナモンミルクティ~】
材料(1人分)
・紅茶ティーバック・・・1個
・シナモンパウダー・・・少々 
・砂糖・・・・(お好みで)ティースプーン3杯
・牛乳・・・・・200cc
①小鍋に牛乳とほかの材料を入れ、溶かし温める。

 ティーバックではなく茶葉から煮出してこしても美味しく作れます。
シナモンではなくお好きなスパイスを入れてあなただけのスパイスティーを作ってみて下さい。
スパイスを加えることで香ばしく、香り高い飲み物に変身します。

風邪の時にオススメ!
【ジンジャ~・アップルティ~】
材料(3人分)
・リンゴ・・・1/2個 
・蜂蜜・・・・大さじ4
・生姜汁・・・少々 
・レモン汁・・少々
・水・・・・・400ml
①リンゴは皮をむいて櫛切りにする。
②小鍋に水、蜂蜜、リンゴ、レモン汁を入れて煮立てる。
③生姜汁を少しずつ加える。

無農薬のリンゴなら、皮付きのまま入れてもいいですね。リンゴはすり下ろしてから入れても美味しくできます。生姜、レモン汁は、少量でも味が変わるので少しずつ様子を見ながら入れてみてください。

冷え性の方にオススメ!
【ジンジャーティ~(生姜紅茶)】
材料(1人分)
・紅茶のティーパック・・1個分
・生姜のすり下ろし・・・1かけ分 
・砂糖・・・・・・・・・お好みで
①生姜をすり下ろしてカップに入れ、紅茶を注ぐ。

身体がポカポカにあたたまります。生姜は様子を見ながら少しずつ加えてみて下さい。生姜はお好みで、絞り汁だけ加えてもすり下ろしたものをそのまま加えても構いません。

ここに紹介したほかにもあなただけのお気に入りの飲み物を見つけて、寒い冬を楽しく乗り切ってみてはいかがでしょうか?

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2004年1月

【夜尿症とは…】
4~5歳以後に少なくとも月に1回以上のおねしょがあるものをいいます。夜尿は、5歳児で10~15%、10歳児で7%程度のみられ、どの年齢においても男児が2~3倍多いことが知られています。乳児期から引き続いている一次性と、一度みられなくなってから何らかのきっかけで再びみられるようになった二次性がありますが、80%以上が一次性の夜尿症です。
原因としては遺伝的因子、膀胱機能及び成熟の遅れ、精神的ストレス、器質的原因などがあげられています。

夜尿症は次の3つに分類されます
1.大量遺尿型
  一晩尿量が250ml以上と多く、膀胱内の尿量が200ml以上あるもの。
  さらに正常浸透圧(濃縮力正常)と低浸透圧(濃縮力低下)に分けられます。
2.排尿機能未熟型
  夜間の尿量は200ml以下、濃縮力は正常、膀胱内の尿量は200ml以下。
3.混合型
 1と2の合併したもの

【治療の三原則は『あせらない』・『怒らない』・『起こさない』】
『あせらない』
夜尿症はあせっても早く治るものではありません。義務教育が終了する頃までには、ほとんどのものが自然に治癒しますので、のんびりした大らかな気持ちで治ってくるのを待ちましょう。

『怒らない』
夜尿を叱ってしまうと、本人も気にしますので、劣等感を助長し、自主性や意欲を減退させることになりかねません。叱るのは逆効果ですので、優しい気持ちで接してあげて下さい。

『起こさない』
夜中に起こしてトイレに行かせることは、睡眠リズムを狂わせ、本来深い眠りが持っているおしっこを濃くするホルモンの分泌の高まりや排尿機能の発達を妨げる結果になってしまいます。トイレに起こすことでその夜おねしょをしないのは、「トイレおねしょ」といって、本当におねしょが治ったことにはなりません。

【具体的な治療として】
水分摂取のコントロール
 水分の摂取が多いと尿量も増えますので、夕方からは水分の摂取を制限します。
 この場合水分だけでなく塩分も控えめにすることが大切です。

膀胱機能訓練
 日中、お休みの日などを利用して、おしっこをためる練習をします。   
 はじめは短時間でも叱らずにゆっくり我慢する時間を延ばしていきます。
 おしっこを途中で止める練習も効果があります。

ストレスの対処
 精神的なストレスがある場合、それが取り除ける場合には取り除いてあげます。
 そうでない場合でも子どもさんの立場に立って一緒に考えたり、問題に取り組んだりしてあげましょう。

条件反射を利用した治療法
 夜尿をしてしまったら、すぐに起こすという事を繰りかえすことで、おしっこをしそうになったら目が覚めるという条件反射を作っていくという治療法です。おしっこで布団がぬれたらブザーが鳴る装置と、ブザーが鳴ったら素早く起こすというご両親の根気強い協力が必要です。

薬物療法
 通常抗うつ剤が夜尿症の治療には使われます。また、抗利尿ホルモンや漢方薬などを使うこともあります。いずれにしろ専門的な知識と経験が必要ですのでかかりつけの小児科の先生に相談してみましょう。
 

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