2005年3月院長より

日増しに暖かくなってきておりますが、今のように寒暖の差が激しい時には風邪を引きやすい
ばかりでなく、自律神経失調症状や精神・神経症状も悪化しやすいと言われております。くれぐれも
無理をせず、心身の変調を感じた場合は早めに受診し、ご相談ください。

 この四月から個人情報保護法という法律が施行されます。私ども医療専門職者には今までにも
それぞれの職種に関わる法律の中で守秘義務が規定され、当院でも守秘義務の遵守に努めて
参りました。今後は従来の守秘義務の考え方に加えて、個人情報保護法の考え方も加えて、皆様の
個人情報を管理させていただくことになります。主な使用目的等は院内掲示や当院ホームページ等にて公開していく予定ですが、疑問点やご不明な点がございましたら、ご遠慮なくお聞きください。

【現在想定している当院における個人情報の利用目的】
◎ 医療提供
 当院での医療サービスの提供
 他の病院、診療所、薬局、訪問看護ステーション、介護サービス事業者等との連携
 他の医療機関等からの照会への回答
 患者さんの診療のため、外部の医師等の意見・助言を求める場合
 検体検査業務の委託その他の業務委託
 ご家族等への病状説明
 その他、患者さんへの医療提供に関する利用

◎ 診療費請求のための事務
 当院での医療・介護・労災保険、公費負担医療に関する事務およびその委託
 審査支払機関へのレセプトの提出
 審査支払機関又は保険者からの照会への回答
 公費負担医療に関する行政機関等へのレセプトの提出、照会への回答
 その他、医療・介護・労災保険、および公費負担医療に関する診療費請求のための利用

◎ 当院の管理運営業務
 会計・経理
 医療事故等の報告
 その他、当院の管理運営業務に関する利用

◎ 企業等から委託を受けて行う健康診断等における、企業等へのその結果の通知
◎ 医師賠償責任保険などに係る、医療に関する専門の団体、保険会社等への相談又は届出等
◎ 医療・介護サービスや業務の維持・改善のための基礎資料
◎ 当院内において行われる医療実習への協力
◎ 医療の質の向上を目的とした当院内での症例研究
◎ 外部監査機関への情報提供

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2005年3月心理室より

ほめ上手で人から好印象に
 人が何人か集まると、ついついその場にいない誰かの欠点を指摘したり、悪口を言ったりしてストレスを発散している人がいるかもしれません。とはいえ、自分のことを振り返ってみると、人からほめられた時には喜びを感じるのではな いでしょうか。

 人は誰でも他人からほめられたいと願っています。そしてほめてくれた人に対しては好意の感情をもつようになります。その理由のひとつを心理的にいうと、私たちはいつも「社会的真実性」を求めているからです。
 正か否か、白か黒かを明確に実証する、自然科学などの真実性を、「物理的真実性」といいます。そのためか、「真実」という言葉を聞くと、私たちはいつでも白・黒がハッキリしたものと考えがちです。しかし、私たちの暮らしの中では、目に見えない不明確な真実、すなわち社会的なことがらに対する真実性の判断に迫られる場合が多いのです。

 では、人は何を基準にして社会的事実の「正しい」「正しくない」を判断しているのでしょうか。実は、「他人がどう評価しているか」ということなのです。
 人は、何かをした時に評価を求めるものです。他人の評価がなければ、例えば絵画、彫刻、音楽などの芸術作品に優れているのか、劣っているのかがわかりにくいわけです。他人が評価してくれた時に、「この作品は優れた作品だ」という社会的真実性が生まれるのです。このように自己満足だけ
では、自信にならない場合が多いのです。

 ほめられることで、自信につながっていくのですが、現実には人をほめる事はなかなか難しいことです。プライドが邪魔をして他人を評価することができない人もいると思います。また、心理的なバランスからいえば、余裕のある心の持ち主でないとなかなか人をほめることはできません。

 日ごろ相手の欠点を探す目で見ると、どうしてもとげとげしい態度になり、意地悪な言葉を浴びせがちになります。そのため、相手に反発されたり、相手を萎縮させたりするわけです。反対に、人の長所を重点的に見るようになると、自然と表情もなごやかになり、思いやりのある話し方ができるようになります。

 ほめるという行為が特に大きな効果を発揮するのは、「その人の個性の全く違った一面を引き出す」、「独自性のあるほめ方をする」ことです。例を挙げていうと、日ごろから容姿のことをほめられている美人に対してなら、「頭が切れますね」とか、「音楽のセンスが素敵ですね」というように、その人の全く違った一面をほめてあげるのが効果的です。
また、ただ「かわいい」というのではなく、「口もとがかわいい」、「目が素敵ですね」というように具体的に表現することも効果的です。

 人は、自分が認められほめられれば、それが自信となり、それをのばそうとしてますます磨きをかけます。好きな人に対してばかりではなく、自分の周囲の人の良いところを探してみて下さい。それだけで、人間関係は大きく変わっていくのではないでしょうか?

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2005年3月

春を楽しむウォーキング
 まだまだ外は寒そうですが、徐々に春が近づいてきています。冬の間、寒いのを言い訳に運動をしていなかった体をウォーキングで少し動かしてみるのもいいかもしれないですね。今回は、春にオススメのウォーキングについて紹介します。

 春の息吹を感じながらのウォーキングは気持ちの良いものです。しかし、春は天気も変わりやすく、急激な気温の変化で体調を崩さないよう体温管理には注意が必要です。また、花粉症で外出するのもツライという人が多い時期でもありますので、グッズを上手に活用するなどして工夫する必要が
あります。

【春のウォーキングの工夫点】
○薄手の服を重ね着する
 厚い服よりも、アンダーウェア、薄手のシャツ、トレーナー、上着など重ね着することで、微妙な体温調節がしやすくなります。着脱が楽にできるようボタンやファスナータイプのものがおすすめです。また、薄手の服のほうが脱いだ時にかさばらず、ウォーキングの邪魔にもなりません。
 花粉症の人は、花粉をなるべく近づけないようなグッズを活用すると効果的です。

○帽子
 帽子を被ることで髪に花粉が付くのを防ぐことができます。ロングヘアーの人は髪を束ねておくのも1つの対策になります。

○メガネやサングラス
 普通の形のメガネでも、何もかけない時より花粉を30%程度防ぐと言われています。メガネやサングラスなどをかけると良いでしょう。

○マスク
 色々なタイプが市販されていますが、できれば花粉専用の目の細かいフイルターのマスクが良いでしょう。

○帰宅時
 外出から戻ったときは手洗い、うがい、鼻をかむなどして体に付いた花粉を落とすようにしましょう。
普段は症状が軽いという人でも風の強い日は花粉の量が増えますので、気になる日などにこうしたグッズを活用してみるのも良いですね。

【ウォーキング中の注意点】
 次のような症状が出たら注意をしましょう。
○歩く速度を弱めて、様子をみた方が良い自覚症状
 ・息切れがする
 ・関節や筋肉が痛い
 ・疲労感が強くなってきた

○すぐにウォーキングを中止した方がよい自覚症状
 ・胸が痛い、圧迫感がある
 ・頭痛やめまいがする
 ・吐き気や寒気を感じる
 ・冷や汗が出る

 健康な人でも、何となく調子が良くないと感じる日もあります。自分の体のサインに注目して、より安全にゆとりを持ったウォーキングを心がけるようにして下さい。

【ウォーミングアップ、クールダウンについて】
 ウォーキングなどの運動を始める前の準備をウォーミングアップ、運動後にからだの調子を整えることをクールダウンと言います。安全かつ効果的なウォーキング効果を得るためには毎回行うことが大切です。

【ウォーミングアップ、クールダウンの注意点】
 常にゆっくりなリズムを保つ 心の中で「1,2,3」と数えながら、筋肉をゆっくりと伸ばします。
・息を止めない。 筋肉の伸縮に合わせて、ゆっくりと鼻から息を吸い、口から「ふーっ」と静かに吐き出します。
・左右の筋肉を同じように伸ばす。 全身の筋肉を均等に伸ばします。両腕・両脚はもちろん、背中を伸ばしたら反対側の腹部も伸ばしましょう。
・無理をしない。 痛みを感じるほど強く行う必要はありません。徐々に体を慣らすようにしましょう。
・体調を優先させる。体の具合が悪い日は、運動をせずゆっくりと休みましょう。

以上の注意点を守れば、あとは自分のペースで春を感じながら歩くだけです。自分なりに工夫してウォーキングを楽しんでみて下さい。

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2005年3月

アトピー性皮膚炎

【アトピー性皮膚炎の治療】
○スキンケア(肌の異常を整える)
 アトピー性皮膚炎の患者さんの肌は、健康な人に比べると皮膚の防御機能が弱いのが特徴です。皮膚の炎症を予防するには日常のスキンケアが特に重要です。皮膚を清潔に保ち、水分と油分を補給することで、皮膚をより良い状態に保つことができます。

○皮膚の清潔:毎日の入浴・シャワーが大切です
 ・汗や汚れは速やかに落とす、しかし強くこすらない
 ・石けん・シャンプーを使用する時は洗浄力の強いものは避ける
 ・石けん・シャンプーは残らないように十分すすぐ
 ・かゆみを生じるほどの高い温度の湯は避ける
 ・入浴後にほてりを感じさせる沐浴剤・入浴剤は避ける
 ・入浴後には、必要に応じて適切な塗り薬を使用する

○皮膚の保温:保湿剤を効果的に使用しましょう
 ・保湿剤は皮膚の乾燥防止に効果的
 ・入浴・シャワー後は必要に応じて保湿剤を使用する
 ・患者さんごとに使用感の良い保湿剤を選択する
 ・軽い皮膚炎は保湿剤のみで改善することがある

【その他】
 ・室内を清潔にし、適温・適湿を保つ
 ・新しい下着は使用前に水洗いする
 ・洗剤はできれば界面活性剤の含有量の少ないものを使用する
 ・爪を短く切り、なるべく掻かないようにする

【スキンケアのための保湿剤】
 ・保湿剤は肌の乾燥を防ぐための塗り薬です。こまめに塗ることが大切です
 ・軽いアトピー性皮膚炎は保湿剤だけで改善することがあります

【日常生活で工夫できること】
 乳幼児期は食べ物(特に卵)がアトピー性皮膚炎の悪化因子となることがよくありますが、乳幼児期を過ぎると、ダニ・ハウスダスト・カビなどの環境的な要素がアレルゲンとなりやすいです。
 この環境的な要素は、生活の中の工夫や努力によってかなり減らすことができます。特に、ダニはアトピー性皮膚炎に深く関係する悪化因子です。ダニはホコリを餌に繁殖します。普段からこまめな掃除を心がけ、室内を清潔に保つことが大切です。特に寝室の掃除や換気は念入りに、また寝具のダニ対策も試してみて下さい。

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