2005年5月院長より

なにか拍子抜けした感じだった名古屋市長選が終わり、大方の予想通り現職の松原市長が引き続き市政を担当することになりました。小児医療制度の充実などの公約をしっかりと守っていただきたいと思います。いろいろなイベントのために投票率が低かったのではとの分析もありますが、その内の一つである愛知万博には皆様もう行かれましたでしょうか?開幕した当初こそ入場者数が伸び悩んでいたようですが、暖かくなるにつれ、どんどん入場者数も
増えているようです。持ち込み弁当の件など最初に決めたことであっても苦情に合わせて、改変していく姿勢は立派なことだなと感心し、注目しています。

 私どもの医院便りをインターネットでご覧になっていらっしゃる方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか。インターネットの急速な普及と高速化によって我が国のインターネット利用者は、ここ数年で急速に増加を続けており、平成17年にはインターネット利用者は8720万人に達するものと見込まれているそうです。一方で、国民の医療に対する意識が大きく変化し、患者・国民はあらかじめ何らかの情報を得て、それを参考にして医療機関を選択するという傾向が強くなってきています。インターネットを通じて医療情報を入手するだけでなく、医療機関を選択する際にもインターネットが有力な情報源となってきているようです。選ばれる医療機関になるため、当院の特徴を分かりやすくお伝えすることは重要なことだと思いますが、このように大量の情報が氾濫する中で、我々医療機関が果たせる役割の一つに正しい情報を選択し、お伝えしていくこともあげられます。役に立った、見て良かったと思っていただけるように、今まで以上にコンテンツの拡充を図っていきたいと考えておりますので、ご意見をどんどんお寄せいただけますようお願いいたします。

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2005年5月

流言
 今回は流言についてお話したいと思います。
【流言とは】
 個人的なレベルで話される“うわさ”が連鎖的に広まり、それがやがて全体に広がり社会的な現象になることを流言といいます。流言は、日常的な人間関係の枠組みを超えて不特定多数に広がっていく情報だといえるでしょう。

 みなさんも聞いたことがあるのではないでしょうか。たとえば口裂け女や人面犬のうわさ、トイレットペーパーや洗剤がなくなってしまうという社会的なパニックをもたらした1973年のオイルショック、外国では、試着室に入った女の人が眠らされ、奥の通路から外国に売られてしまうといううわさが、1969年にオルレアンという街で広まりました。これらは何の根拠もないうわさなのです。しかし、これらの話は人から人へと伝わりあっという間に広がっていきました。

 流言は人から人へと伝わるため、伝える人の不安や怒りなどの感情が反映されやすいといえます。密やかにささやかれる口コミの情報は、事実の確証なしに語られ、先入観や感情によってゆがめられ、誇張されていきます。そして、ある条件が満たされるとより広がりやすくなる傾向があります。それは、情報源があいまいなとき、社会状況が不安定なとき、情報そのものについて個人が関心を持っているときだと考えられ、自分の命や財産が脅かされるような重要な問題であればあるほど、情報が不足していたり統制されているような状況であればあるほど広く伝わっていきます。

 地震や津波、世界の各地で起こっている予想もしなかった災害、その中で人の心が激しく動揺したときに発生し、さらに人々を不安にさせる流言。極度に情報が不足したときには憶測が飛び交い、ふと漏れ聞いた言葉がひとり歩きしてしまうこともあるのです。情報が遮断され、自分たちのおかれている状況が把握できないとき、人は言いようのない不安に襲われます。災害時に人々が求めるものは何よりも情報だとも言われます。

 自分たちにとってどうでも良いことや、重要なことでも、状況に対する知識が明確であれば流言は発生しません。重要なのは正確な情報が人々にしっかり伝わることだといえるでしょう。

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2005年5月

移りゆく季節とともに生活を楽しみましょう
 5月は初夏、6月は梅雨というように季節の移り変わりを肌で感じることができる時期です。日本独特の四季の移り変わりを感じながら、生活を楽しむ知恵を集めてみました。

 そら豆は初夏の味を運んでくれる食材です。最近では、1年中手に入る野菜がふえましたが、そのような中でしっかりと旬の味を伝えてくれる野菜の1つです。

【そら豆の栄養と効果】
 皮膚のトラブル解消に効果を発揮します!
 皮膚にしっしんができやすい原因のひとつに亜鉛不足があげられます。そら豆は亜鉛を多く含む食材です。100g(約20粒)食べると亜鉛が2.4mg程含まれ、1日の摂取量の1/3の量を摂ることができます。皮を食べない人も多いですが、皮ごと食べれば食物繊維も摂取することができます。初夏は新緑が美しい時期ですが、気温が上昇し汗をかきやすい季節でもあります。新鮮なそら豆料理で、お肌を美しく保ってみてはいかがでしょうか。

【そら豆の保存方法と調理のポイント】
 そら豆はさやから取り出してから1日おくと、約5%以上も水分が消失すると言われています。さやから取り出したら、できるだけ早く調理するのがおいしく食べるコツです。また、調理する時に鉄の鍋を使うと、そら豆の皮に含まれるタンニンという物質と反応し黒褐色に変色します。彩りの美しさを重視する料理の場合は、避けた方が良いでしょう。

(そら豆の選び方)
 そら豆の選び方ですが、さやが黒くなっているものは、酸化し鮮度が落ちているサインです。さやがないまま売られているものもありますが、さや付きにくらべ、風味もビタミンなどの栄養素も落ちます。 特に、ビタミンB群の栄養素は紫外線などで分解されやすいため、さや付きのそら豆を購入する方が良いでしょう。

 ○つるりと喉ごしの良い「冷やし茶碗蒸し」でじめじめとした梅雨を吹き飛ばそう!

冷たい茶碗蒸し(4人分)            
卵 …    2個         
だし汁 … カップ2     
酒 …    大さじ3         
薄口しょうゆ … 大さじ 1/2    
塩 …    小さじ 1/2 
なめこ … カップ1    
貝割れ  … 適宜

<作り方>
① だし、酒、しょうゆ、塩を合わせ、 1.5 カップを溶きほぐした卵に入れて卵液を作る   
② 卵液を器に注ぎ分け、蒸気の上がった蒸し器に入れて10分ほど蒸す。
③ ① の残りを小鍋に入れ、水洗いしたなめこを加えてさっと煮立て、冷蔵庫で冷やす。
④ 茶碗蒸しができあがったら粗熱をとり、 冷蔵庫でよく冷やす。
⑤食べるときにあんをかけ、3cm長さに切った貝割れをあしらう。

 季節と一緒に適量のお酒を楽しむのも素敵ですね。保存法など、お酒の裏ワザを紹介します。
(ビール)
 ビールがもっとも美味しいのは出来立てです。ビールにも賞味期限があり、一般に8ヶ月だと言われています。製造年月日、賞味期限を確認して、できるだけ新鮮なものを購入しましょう。
 ビールは紫外線や蛍光灯の光に当たると、味も香りも確実に悪くなりますので、出来るだけ暗い所での保管が良いでしょう。また、衝撃や振動に弱いので、冷蔵庫で冷やす際には、冷蔵庫のドアポケットに入れないようにするのがコツです。寝かせて入れた時は、飲む30分前に立ててガスを安定させましょう。

(日本酒)
 酒の瓶の色に茶や黒、グリーンなどが多いのは、紫外線を中に通さないようにするためです。しかし、そのままで保管せず、箱に入れたり新聞紙などでくるんで、紫外線を完全にシャットアウトするとさらに良いでしょう。開封後の酒は空気に触れると、酸化し風味が変化します。一度に飲みきれ
なかった場合は、小さな瓶に移し変えて小分けして保存するのがベストですが、冷蔵庫で保存し4,5日で飲み干せば問題ありません。

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2005年5月

ウイルス性肝炎
 ウイルス性肝炎とは、肝炎ウイルスの感染によって引き起こされる肝臓の炎症です。ウイルス性肝炎についての正しい知識を身につけましょう。

 ウイルス性肝炎は、ウイルスの種類によってA型肝炎、B型肝炎及びC型肝炎などに分けられます。このうち、慢性肝炎から肝硬変、肝臓癌へと移行する可能性があるのはB型肝炎、C型肝炎です。肝炎になると、肝臓の細胞が壊れて、肝臓の働きが悪くなります。肝臓は「沈黙の臓器」と言われ、重症化するまでは自覚症状の現れない可能性が多くあります。次のような方々は、C型肝炎ウイルス感染の可能性が一般の方々より高いと考えられており、C型肝炎の検査を受けることが勧められています。

・1992(平成4年)以前に輸血を受けた方
・長期に血液透析を受けている方
・輸入非加熱血液凝固因子製剤を投与された方又は同等のリスク有する非加熱凝固因子製剤を投与された方
・フィブリノゲン製剤を投与された方
・大きな手術を受けた方
・臓器移植を受けた方
・薬物濫用者、入れ墨をされている方
・ボディピアスを施している方
・その他(過去に健康診断で肝機能検査の異常を指摘されているにも関わらず、その後肝炎の
  検査を実施されていない方など)

肝臓の主な働き
・栄養分(糖質・蛋白質・脂肪・ビタミン)の分解・合成、貯蔵、代謝
・血液中の薬や毒物などの代謝、解毒
・胆汁の生産と胆汁酸の合成

 この他にもたくさんの複雑な働きをしています。

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