2005年5月

ウイルス性肝炎
 ウイルス性肝炎とは、肝炎ウイルスの感染によって引き起こされる肝臓の炎症です。ウイルス性肝炎についての正しい知識を身につけましょう。

 ウイルス性肝炎は、ウイルスの種類によってA型肝炎、B型肝炎及びC型肝炎などに分けられます。このうち、慢性肝炎から肝硬変、肝臓癌へと移行する可能性があるのはB型肝炎、C型肝炎です。肝炎になると、肝臓の細胞が壊れて、肝臓の働きが悪くなります。肝臓は「沈黙の臓器」と言われ、重症化するまでは自覚症状の現れない可能性が多くあります。次のような方々は、C型肝炎ウイルス感染の可能性が一般の方々より高いと考えられており、C型肝炎の検査を受けることが勧められています。

・1992(平成4年)以前に輸血を受けた方
・長期に血液透析を受けている方
・輸入非加熱血液凝固因子製剤を投与された方又は同等のリスク有する非加熱凝固因子製剤を投与された方
・フィブリノゲン製剤を投与された方
・大きな手術を受けた方
・臓器移植を受けた方
・薬物濫用者、入れ墨をされている方
・ボディピアスを施している方
・その他(過去に健康診断で肝機能検査の異常を指摘されているにも関わらず、その後肝炎の
  検査を実施されていない方など)

肝臓の主な働き
・栄養分(糖質・蛋白質・脂肪・ビタミン)の分解・合成、貯蔵、代謝
・血液中の薬や毒物などの代謝、解毒
・胆汁の生産と胆汁酸の合成

 この他にもたくさんの複雑な働きをしています。

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