2007年11月

リワーク支援(職場復帰支援)

初めまして。9月より当院に着任いたしました、ソーシャルワーカーです。
 先日、リワーク支援の研修に参加させていただき、大変興味深かったので、以前の便りでも取り上げさせて頂きましたが、「Part 2」という形で、今回も『リワーク支援(職場復帰支援)』を取り上げ、別の角度からお話ししたいと思います。

【リワーク支援(職場復帰支援)とは】
 就職後、うつ病など患い休職する労働者に対し、専門家がもともとの能力を取り戻していけるよう、復職準備を行うとともに、事業所との連携を図り、専門的な援助・助言により、労働者の復職をスムーズに進められるよう支援することを目的としています。

【職場復帰プログラムの必要性とは】
・労働環境の変化への対応
・健康で幸福、自分らしい社会生活を送るために
・心の病による休職者増加への対応
・生活リズムの立て直し

【職場復帰に影響する要因とは】
・疾患の種類と病状の回復
・労働能力
・休職前の職場での適応状態
・職場、家族の協力

【職場復帰支援の流れ】
〈第1ステップ〉病気休業開始及び休業中のケア
イ 労働者からの診断書(病気休業診断書)の提出
ロ 管理監督者、事業場内産業保険スタッフ

〈第2ステップ〉主治医による職場復帰可能の判断
労働者からの職場復帰の意志表示及び職場復帰可能の診断書の提出
  ↓
〈第3ステップ〉職場復帰の可否の判断及び職場復帰支援プランの作成
イ 情報の収集と評価
・労働者の職場復帰に対する意志の確認
・産業医等による主治医からの意見収集
・職場環境の評価
・その他
ロ 職場復帰の可否についての判断
ハ 職場復帰支援のプラン作成
・職場復帰日 
・管理監督者による業務上の配慮
・人事労務管理上の対応
・産業医等による医学的見地からみた意見
・フォローアップ
・その他
    ↓
〈第4ステップ〉最終的な職場復帰の決定
イ労働者の状態の最終確認
ロ 就業上の措置等に関する意見書の作成
ハ 事業者による最終的な職場復帰の決定
ニ  その他
    ↓
  職場復帰
   ↓
〈第5ステップ〉職場復帰後のフォローアップ
   ↓
イ 症状の再燃・再発、新しい問題の発生等の有無確認
ロ 勤務状況及び業務遂行能力の評価
ハ 職場復帰支援プランの実施状況確認
ニ 治療状況の確認
ホ 職場復帰支援プランの評価と見直し
 厚生労働省(心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引きより)

※上記、手引き「職場復帰支援の流れ」ですが、心の健康問題で休業していた労働者の職場復帰支援においては、心の健康問題の特性に応じた対応が必要ですが、この手引きは、心の健康問題による休業者で、医学的に業務に復帰するのに問題がない人を対象としたものです
 ご紹介した支援は、復職支援の1つです。個人個人に合った支援を一緒に考えていきましょう。
興味のある方は、先生・スタッフに声をかけて下さい。「本人さん主体」、「自己選択・自己決定権の行使」を念頭に、伴走車となり、お手伝いしていきます。
 

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2007年9月院長より

歴史的な猛暑もようやく終わったようで、夜間はかなりすごしやすくなってきましたが、日中はまだまだ暑苦しい日が続いております。このような時期には自律神経失調症状やカゼの患者さんが増える傾向にあります。くれぐれもご注意下さい。

 さて注目の参議院議員選挙は自民党惨敗、民主党圧勝という結果で、今後、衆議院と参議院の不一致が、私たちの生活にどんな影響を及ぼす結果となっていくのか、心配です。また医師会推薦議員が落選しましたので、国民の医療を真剣に考え、守ろうとしてくれる方が少なくなったことも心配ですし、どんなに医師会が反対しても小泉前首相がやろうとした医療改革を進めることができると公言していた方が新厚労大臣となったことで、どんな医療改悪が推し進められるかも心配です。現在わかっている事の一つに特定健診・保健指導があります。40歳から74歳の被保険者、被扶養者を対象に医療保険者にその実施を義務付けたもので、国を挙げて予防医療に取り組もうとしたものです。メタボリックシンドロームの概念を導入し、健診項目に腹囲を盛り込み、生活習慣病予備軍に絞ったことが特徴です。数多くの問題を抱えており、具体的にどう進めていくのか疑問な点がまだまだ残っており、従来のやり方から大幅に変更されるのに準備をする時間が少なすぎるのが気になります。皆様の被害を最小限に抑えるべく努力をしたいと思います。

 また同時期から後期高齢者医療制度も始まります。原則年金から保険料が天引きされるなどやはり大幅な制度変更になるのに、それが十分知らされていないことが心配です。アメリカのような市場原理を導入した医療構造改革を現政府は目指していますが、そんな中、マイケル・ムーア氏が映画「シッコ」
を製作しました。政府の考えているとおりに進められると将来の日本の医療はこんな姿になってしまいますよという貴重な見本とも言える映画です。ぜひご覧になって現在の医療制度を守ることがどんなに重要かを考えていただき、また私どもはこの医療制度をより良いものにしていきたいと考えております
ので、次の選挙の際にはご協力をお願いいたします。
 
 当院にまた新しく精神保健福祉士がスタッフとして着任いたしました。その人らしく生きていくためのお手伝いをする仕事ですから、お困りのことがございましたら、是非お声をかけて、相談してみて下さい。

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2007年9月

メタボリック症候群

【メタボリック症候群 あなたは大丈夫?】
こんな方は要注意!
・食事は満腹になるまで食べる
・ よく間食をする
・濃い味つけが好き
・緑黄色野菜をあまり食べない
・脂っこいものが好き
・運動の習慣がない
・お酒を飲むことが多い
・タバコを吸っている

「メタボリック症候群」(内臓脂肪症候群)とは、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患を引き起こす危険が非常に高くなっている状態のことを
言います。ウエスト回りが男性の場合85cm以上、女性の場合90cm以上。加えて、高脂血症、高血圧、糖尿病の3つの項目の内2つ以上該当するとメタボリック症候群と診断されます。

○高脂血症 : 中性脂肪150mg/dl以上
HDLコレステロール値40mg/dl未満
○男性:85cm以上         の一方または両方

+   ○高血圧 : 収縮期血圧130mmHg以上  =  メタボリック症候群
または、拡張期血圧85mmHg以上

○女性:90cm以上
○糖尿病 : 空腹時血糖110mg/dl以上

上記のうちどれか2つ以上

【メタボリック症候群にならないためには】
内臓脂肪を減らしましょう。内臓脂肪は、運動をすれば減り、運動をせずに食べすぎれば簡単にたまってしまいます。一般に「肥満」と言う場合、BMI 25以上をいいますが、25未満の場合でも内臓脂肪がたまっていれば肥満症と判断されます。体脂肪では、男性なら25%以上、女性なら
30%以上であれば肥満と考えられます。

標準体重=身長(m)2×22
BMI=体重(kg)÷身長(m)2
体脂肪率=体脂肪量÷体重×100

【メタボリックの治療には】
運動療法と食事療法による生活習慣の改善が最も重要です。

1.食事療法
1日に食べる量(摂取エネルギー量)を制限し、標準体重を維持しましょう。

摂取エネルギー量=標準体重×30
あなたの1日の摂取エネルギー量は?…□の中にあなたの数値を入れてみましょう

□身長m×□身長m×22=標準体重   例:160cmの人は1,6×1,6×22=56
□標準体重×30=摂取エネルギー量kcal   56×30=1680 kcal
あなたの摂取エネルギー量を基準に、食生活を見直してみましょう。

参考:ご飯一杯280、食パン一枚280、牛焼肉定食805、幕の内弁当770、天丼730、野菜カレー635、焼きそば600、ステーキ(和牛サーロイン)1000、豚カツ一枚660、鶏照焼370、刺身(マグロ赤身一人前)115、刺身(マグロ脂身一人前)345、鯵の干物70、大福135、ショートケーキ438、缶ビール(350ml)150、
清酒一合196(kcal)

2.運動療法
散歩(ウォーキング)、ジョギング、自転車、ラジオ体操、水泳などの有酸素運動を1日15-30分、 週3日以上行いましょう。

【健康診断を受けましょう!!】
メタボリック症候群を予防するためには、自分の体のことを知る必要があります。皆さんは健康診断を受けていますか?健康診断は自分を知るチャンスです。きちんと受けましょう。2008年4月より、医療制度改革の一つとして、メタボリック症候群対策に重点を置いた新しい健康診断が実施されます。 具体的には、40~74歳を対象に義務付けられ、また、ウエスト周囲径の計測が必須になり、生活習慣の改善を行う運動や,食事に関する保健指導が行われるようになります。運動や食事などの生活習慣を変えることは、大変難しいことですが、日頃の自己管理が重要なことは、間違いないといえるでしょう。

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2007年9月心理室より

パーソナルカラー

【自分に似合う色を知っていますか?】
 ものには、「形」「色」「素材」がありますが、最初に目に飛び込んでくるのは「色」です。人が身につける色は、肌色の見え方、顔立ちや瞳の印象を大きく左右し、選び方ひとつでその人の印象を決めることもある大切な要素です。

【似合う色の条件とは?】
 ① 肌の透明感が増し、明るく見える。
 ② シミやしわなどのトラブルを目立たなくする。
 ③ 顔立ちがすっきり見える。
 ④ 瞳がきれいに見える。
 ⑤個性に合った魅力を引き出す。

 パーソナルカラー診断という、120色のドレープ(色布)を顔のそばにあて、その人に似合う色を診断する方法があります。この診断方法では、4つのシーズン『春・夏・秋・冬』に分類します。

【春】
 春のタイプの方は、キュートで明るく若々しい印象。春の花壇に咲くパンジーや桜草、若葉など明るく澄んだ色がよく似合います。ヘアカラーは、明るく軽いオレンジみのブラウンが調和します。メイクには、黄みを感じるピンク系やオレンジ系、明るい黄緑がお勧めだと言われています。

【夏】
 夏のタイプの方は、雨に打たれた紫陽花のように柔らかいパステル調の色が似合います。ヘアカラーは、ピンクやローズ系の柔らかいブラウンが調和します。メイクには、ラベンダーや、紫みのピンク、明るいブルがお勧めだと言われています。

【秋】
 秋のタイプの方は、シックで落ち着いた印象。紅葉したもみじの色、枯葉の色、モスグリーンなど深い色がよく似合います。ヘアカラーは、深みのあるブラウン、オレンジがかったブラウンが調和します。メイクには、ゴールドや、オレンジ系、モスグリーンがお勧めだと言われています。

【冬】
 冬のタイプの方は、シャープでクールな印象。ブルーを基調とする鮮明なコントラストのある色が似合います。黒が似合うのもこのシーズンの方の特徴です。ヘアカラーは、黄みを感じないブラウンや、紫みのブラウンが調和します。メイクには、赤紫系や、ブルー、グレーもお勧めだと言われて
います。

 さぁ、あなたに似合う色はどのタイプでしょうか?この秋、あなたも自分に似合う色を探してみてはいかがでしょうか。

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