2007年9月院長より

歴史的な猛暑もようやく終わったようで、夜間はかなりすごしやすくなってきましたが、日中はまだまだ暑苦しい日が続いております。このような時期には自律神経失調症状やカゼの患者さんが増える傾向にあります。くれぐれもご注意下さい。

 さて注目の参議院議員選挙は自民党惨敗、民主党圧勝という結果で、今後、衆議院と参議院の不一致が、私たちの生活にどんな影響を及ぼす結果となっていくのか、心配です。また医師会推薦議員が落選しましたので、国民の医療を真剣に考え、守ろうとしてくれる方が少なくなったことも心配ですし、どんなに医師会が反対しても小泉前首相がやろうとした医療改革を進めることができると公言していた方が新厚労大臣となったことで、どんな医療改悪が推し進められるかも心配です。現在わかっている事の一つに特定健診・保健指導があります。40歳から74歳の被保険者、被扶養者を対象に医療保険者にその実施を義務付けたもので、国を挙げて予防医療に取り組もうとしたものです。メタボリックシンドロームの概念を導入し、健診項目に腹囲を盛り込み、生活習慣病予備軍に絞ったことが特徴です。数多くの問題を抱えており、具体的にどう進めていくのか疑問な点がまだまだ残っており、従来のやり方から大幅に変更されるのに準備をする時間が少なすぎるのが気になります。皆様の被害を最小限に抑えるべく努力をしたいと思います。

 また同時期から後期高齢者医療制度も始まります。原則年金から保険料が天引きされるなどやはり大幅な制度変更になるのに、それが十分知らされていないことが心配です。アメリカのような市場原理を導入した医療構造改革を現政府は目指していますが、そんな中、マイケル・ムーア氏が映画「シッコ」
を製作しました。政府の考えているとおりに進められると将来の日本の医療はこんな姿になってしまいますよという貴重な見本とも言える映画です。ぜひご覧になって現在の医療制度を守ることがどんなに重要かを考えていただき、また私どもはこの医療制度をより良いものにしていきたいと考えております
ので、次の選挙の際にはご協力をお願いいたします。
 
 当院にまた新しく精神保健福祉士がスタッフとして着任いたしました。その人らしく生きていくためのお手伝いをする仕事ですから、お困りのことがございましたら、是非お声をかけて、相談してみて下さい。

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