2008年3月心理室より

子どものうつ
 今回は、子どものうつに気づくためのポイントについてです。

 子どものうつははじめは身体症状(身体のだるさ、食欲不振、頭痛、腹痛など)や行動の問題(不登校など)が主体であったり、他の障害(摂食障害、不安障害、強迫性障害など)と一緒に出てくることが少なくありません。そのため本人の訴えや周囲の注意が、身体症状や行動の問題などに向いてしまい、うつ症状が見えにくくなってしまっていることがあります。

 子どもはこころの状態をどう言って良いかわからないため、自分から大人に伝えることは難しいです。そのため、大人からの適切な質問、問いかけが大切になってきます。

「今楽しいことは?(興味・関心)」<ない。>
「本や漫画は読める?(意欲・気力)」<集中できない。>
「勉強は手に付く?(知的活動能力)」<できない。>
「気分の落ち込みは?(抑うつ気分)」<ある。>
「イライラは?(不安・焦燥)」<ある。>
「夜はよく眠れる?(睡眠障害)」<眠れない。>
「御飯はおしいしい?(食欲)」<おいしくない。>
「だるい?(身体のだるさ)」<だるい。>
「朝と夜どっちが調子いい?(日内変動)」<お昼から少し元気になる。>
「お休みの日も調子悪い?(学校の問題)」<悪い。>

 これらの答えがあるときは、うつ状態を考える必要があります。
 次回は、子どものうつを予防するために家庭でできることについて考えたいと思います。

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2008年3月

後期高齢者医療制度
平成20年4月より、現行の『老人保健制度』に代わり『後期高齢者医療制度』が新たな独立型の健康保険としてスタートします。
どのような制度なのか、現行の老人保険制度との相違点等をお話ししたいと思います。

【被保険者】
・現在、国民健康保険や被用者保険に加入している、75歳以上および、申請された65歳以上の一定以上の障害のある方です。 

一定の障害のある方とは…
・身体障害者手帳1級から3級所持者(視野障害2,3級は除く)
・身体障害者手帳下肢障害4級1、3、4、号、音声言語障害4級所持者
・愛護手帳1、2度所持者
・精神障害者保健福祉手帳1、2級所持者
などが該当します。

 後期高齢者医療制度加入後は、現在加入している国保や健保を脱退させられ、後期高齢者だけの独立保険に組み入れられます。

 健康保険組合等の被扶養者で、今まで自分で保険料をお支払いされていなかった方も、後期高齢者医療制度の被保険者となると保険料を負担していただくことになります。

 現在、老人保健制度の対象になっている方は、後期高齢者医療制度への加入に関する手続きは必要ありません。

【保険証と運営主体】

・保険証は、現在お持ちの健康保険証と老人保健医療受給者証から、後期高齢者医療被保険者証に変わります。
   
・4月からは、医療機関には新たに交付される被保険者証(1枚)を提示して下さい。老人保健医療受給者証と健康保険証は使えなくなります。

・後期高齢者医療制度では、新しい保険証が被保険者一人ひとりに交付されます。

・後期高齢者医療制度になっても、医療費の窓口負担は、「原則=1割」「現役並み所得者=3割」で変わりません。

・運営主体(財政運営、給付、被保険者の資格管理等)は市町村から広域連合になりますが、窓口業務(申請受付、保険者証の引き渡し等)は、市町村です。

【給付内容】

・全国的に現行の老人保健制度と基本的に同じ給付内容(療養の給付、入院時食事療養費、入院時生活療養費、高額療養費など)ですが、新たに葬祭費の支給と高額介護合算療養費の支給が追加されます。

 現行の老人保健制度との大きな違いは、家族に扶養されていた方を含め、全ての後期高齢者が保険料の負担を求められる事、多数の方が年金からの天引きになる事でしょうか。
 また、分からない事ございましたら、気軽に職員に声をかけて下さい。

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2008年1月院長より

あけましておめでとうございます。今年は衆議院選挙があるのではと噂されていますが、この先何年間かの日本の舵取りを誰が、どのようにやってくれるかを決める大事な選挙になると思いますので、注目していて下さい。

広報なごやによりますと、あと二年で名古屋開府400年となるようで、徳川家康が名古屋城の築城と清洲の町の移転を命じたそうです。日本を平定し、長く続く平和な時代を作った人物として教科書や歴史小説で知る名前とこの名古屋の地とが結びついていることを知りました。清洲城もきれいに造ら
れていますが、名古屋城の本丸御殿がどのように復元されるのか、ますます楽しみになってきました。昨年、混合診療の問題で裁判がありましたが、そのきっかけはなぜ自分の受けた治療は保険が使えず、高額になってしまうのかという素朴な疑問から始まったものでした。国も医師会も原則混合診療禁止と言っていますが、なぜそう主張しているのでしょうか。

治療には保険が使えない自由診療と保険で行う保険診療とがあります。 この二つの最大の違いは、効果が不明な治療は自由診療で行い、効果が確定している治療は保険診療で行うという原則にあります。 混合診療とは自由診療と保険診療とを一緒に使うことを言いますので、混合診療を容認すれば自由診療に保険診療の費用が使われることになります。極端な場合、詐欺に近い治療法も安価で提供できるので、溺れる者は藁をもつかむの気持ちの患者さんがだまされる機会を増やしてしまいますし、大事な保険診療の財源をおかしな事に使われてしまいます。またお金持ちが高額な自由診療を受ける度に保険診療のお金が使われますから、保険診療しか受けられない庶民の使える保険診療のお金が減ってしまうことになります。以上のことから特に医師会は、効果がある治療方法かどうかの検討を速やかに行える方法を確立し、効果があることが証明できた治療法は速やかに保険診療で行えるようにすることを第一の目標にし、効果の不明なものまで保険を使えるようにする混合診療を禁止すべきと主張しているのです。不思議なことに混合診療を認めるよう強く主張しているグループもあります。いわゆる経済界の人たちです。なぜ彼らはそう主張するのでしょう。答えは簡単。自分たちが儲かるからです。混合診療が認められれば、自由診療が増えますが、高額な治療をそう簡単には受けられません。そこで登場するのが、テレビコマーシャルでも有名な医療保険というものです。自由診療でも使える民間医療保険の売り上げを伸ばすチャンスだから一生懸命なのです。くれぐれもそういう人たちにだまされないよう、目を配り、本当の自分たちの見方は誰なのかを見定めていただきたいと思います。

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2008年1月心理室より

子どものうつ

今回は、子どものうつはどのような症状が出るのかについてです。

子どものうつ病を精神症状(こころの状態)と身体症状(からだの状態)にわけると、精神症状では興味・関心の減退や知的活動能力の減退などが基本となり、身体症状では睡眠障害、食欲の変化、身体のだるさなどが基本になるとされています。

【こころの状態】
興味・関心の減退:好きなことも楽しめない。趣味にも気持ちが向かない。
意欲・気力の減退:何をするのも億劫。気力がわかない。何事も面倒。
知的活動の減退:何も頭に入らない。能率低下。集中の低下。学業成績の低下。

【からだの状態】
睡眠障害:中途覚醒(途中で目が覚める)
早朝覚醒(早朝に目が覚める)
熟睡障害(眠りが浅い)寝付きが悪い(入眠障害)
時に眠りすぎる(過眠)
食欲障害:食欲低下。体重減少(子どもの場合、期待されるような体重増加がない)
身体のだるさ:全身が重い。疲れやすい。身体の力が抜けたような感じ。
日内変動:朝が最も悪く、夕方から楽になる。

子どものうつ病は、一見するとうつ病に見えないと言われています。見るからに元気が無く、いかにも憂うつな表情でというのは、かなりの重症の場合のみで、子どものうつ病のほとんどを占める軽傷うつ病においては、むしろ穏やかに、ごく普通の表情で、時には笑顔を交えながらきちんと話をすることが
できる子どもが多いのです。周りの大人が気づかないことも稀ではありません。

 次回は、子どものうつに気づくためのポイントについて考えたいと思います。

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