院長より

 先月末、河村名古屋市長の再任が決まりました。パフォーマンスが目立つ市長で、各種ワクチン接種や検診にいち早く公費を導入することを決めるなど市民のためになっている部分がある一方、減税にこだわりすぎている面があり、必要な予算が削られることにならないか、今後も注意深く見守っていきたいと思います。

 さて、中国にてトリからヒトへの感染が確認されている鳥インフルエンザ(H7N9)は、今までヒトに感染することが知られていなかったウイルスの感染症です。しかし、WHOからの情報によると4月7日現在で6名の死亡例と12名の重症例を含む21例の確定患者が報告されており、確定患者の接触者として530名以上が経過観察されています。現在までに、ヒトからヒトへの持続的な感染は確認されておりませんが、国立感染症研究所では、中国疾病予防管理センターから入手したウイルス株を用いたワクチン株の製造準備を行なうなど対策を進めているそうです。
厚生労働省では中国へ渡航する方に対して、
①不用意に動物に近寄らない、
②積極的に手洗いを行なう、
③発熱や咳などインフルエンザの様な症状が出た時は、マスクを着用し、現地の医療機関を受診する、
の3点を呼びかけております。中国への渡航を計画されている方で不安な方は当院までご相談下さい。

 先月看板を作り替えました。支柱に錆が出て、転倒と出火の可能性を指摘され、大事に至る前に作り替えることにしました。以前の看板をそのまま作り替えると地盤調査等当初作成時には必要なかったことを求められ、多額の費用と許可が必要だと聞き、やむなく一部変更しました。突然看板が無くなり、ご心配をおかけしましたことをお詫びいたします。

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遊戯療法

遊びとは
 子どもにとって、遊びとは生活の中心であり、遊びを通して子どもは成長していきます。遊びには、言葉では言い表せないこころの内面を表現でき、自己治癒力を高める機能があると考えられています。また、現実では叶えられない空想の世界を作り、そこで自由にいきいきと遊ぶことで、エネルギーを発散でき、想像力を高めることもできます。さらに、子どもにとって遊びの場とは、他者とのコミュニケーションの場として大切なものです。このような「遊び」を心理的な治療として活用しているのが、遊戯療法です。

遊戯療法とは
 遊戯療法とは、遊びを用いて子どものこころの病気を治療する精神療法のことで、プレイ・セラピーとも言われます。子どもは言葉の発達が未熟なために、大人のように言葉を用いて自分の思いを上手く表現することが出来ません。そのため、こころの内面にストレスや不安を貯めこんでしまいがちです。しかし、遊戯療法によって、言葉ではなく遊びを通して、こころの内面を自由に表現することにより、ストレスを昇華し、本来のこころを取り戻すことができるでしょう。さらに、セラピスト(治療者)も遊びを通じて子どものこころの状態を理解することができ、こころの病気の診断にも役立てることができます。また、子どもの発達によって、遊び方や選ぶ遊具が変化していくため、子どもが今どのような発達段階にいるのかという指標にもなります。遊戯療法では、子どもは自由に遊ぶだけでよく、ほかの治療法のような治療に対する恐怖感もありません。

遊戯療法の具体的なやり方
 子どもは遊戯療法用に用意された特別な遊戯室で、セラピストとともに遊戯を行います。子どもが遊ぶ遊戯室は子どもの精神状態や人数などによってその大きさが異なり、さまざまなおもちゃや、場合によっては砂場や水遊びできる場所なども備わっています。置いてあるおもちゃの種類としては、積み木、人形、ままごと道具、お絵かき道具、粘土、ボール、楽器、鉄砲などさまざまで、安全にも十分に配慮され、なるべく自由に子どもが遊べるように工夫されています。セラピストは、こうした遊戯室で子どもを自由に遊ばせながら様子を観察し、子どものこころの真の状態を理解しようと努めます。
 しかし、子どもが自由に遊べる様になるためには、遊びの場が安心できる場であると確信できることが大切です。また、そのような場を提供しているセラピストのことを子どもが信頼出来るかということも重要です。セラピストと子どもの間に信頼関係が構築されてはじめて遊戯療法が治療的な意味を持てるようになります。

遊戯療法の基本
 遊戯療法の基本は、「アクスラインの8つの基本原理」を基本として用いています。
 8つの原理とは、
 ①セラピストは子どもと温かく優しい関係を作る
 ②子どもをありのままに受け入れる
 ③子どもとの関係に自由な雰囲気を作り感情を自由に表現できるようにする
 ④子どもの感情をいち早く読みとって子どもに示し、子どもの行動の意味を洞察しやすいようにする
 ⑤子どもが自分の問題を解決し成長してゆく能力を持っていることを知るようにする
 ⑥子どものすることやいう事に口出しをせず自己治癒力を信頼する
 ⑦治療はゆっくりしたものであるため早めようとはしない
 ⑧子どもが現実から遊離しないように必要最低限の制限を加えること
です。

 また、親面接を同時に進めることが一般的で、親も子どもと一緒に治療に参加していける場を示すことが必要です。親面接の意義は、治療の動機付けに乏しい子どもの治療関係の維持、情報の収集と提供、親への心理療法などがあります。

治療効果
 遊戯療法は神経症を始め、自閉症、吃音症、緘黙症、精神遅滞、学習障害などといった子どものこころの病気の治療に効果を発揮しています。

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障害者総合支援法

 平成25年4月1日より、“障害者自立支援法”が“障害者総合支援法”へと改正されました。

 平成18年に施行された障害者自立支援法は、それまで身体障害者、知的障害者、精神障害者がバラバラの制度体系であったものを、3障害の制度格差をなくす目的で一元化し、障害者が地域で暮らしやすい社会になることを目的として改革されました。当院でも多くの方が利用されている自立支援医療も、障害者自立支援法の下、実施されていた社会資源です。しかし、従来は利用者である障害者の負担能力に応じた応能負担であったものが、この法律により、負担能力に関わらず原則1割負担の応益負担へと変わり、特に重度の障害者ほど負担が重くなるという結果となってしました。利用者負担が重くなったとの声を受け、自立支援法は平成25年までに廃止することとなりました。

 そういった経緯で今回施行されたのが障害者総合支援法です。名称の変更はされましたが、今現在制度自体の大きな改変はなく、自己負担についても未だ見送られている状態です。ですが、今回の改正で障害者の範囲に難病患者が追加されることとなりました。例えば身体障害者の定義では“永続し、かつ一定以上の障害があるもの”と位置づけています。すると、症状の変動などにより身体障害者手帳を取得できないなど、難病患者等が障害福祉サービスの支援対象外となる場合がありました。その制度の谷間を埋めるべく、障害者の範囲に難病等が加えられたのです。

 今後、平成26年4月には、重度訪問介護の対象者拡大や、ケアホーム、グループホームの一元化などの実施が予定されています。

 また改正などがあれば、当院からもお知らせできればと思いますが、皆さんも今後の動向に注目してみて下さい。

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院長より

まだまだ寒い日が続いておりますが、徐々に日が伸び、日中温かいと感じる日が増えてきています。草木も芽吹き、いい季節を迎えようとしていますが、その一方で寒暖の差は自律神経のバランスを乱し、めまいや立ちくらみ、動悸などの症状が起こりやすく、風邪もひきやすい時期でもありますので、皆様ご自愛くださいますようお願いいたします。

 先日認知症サポート医フォローアップ研修という研修会に参加して来ました。認知症サポート医とは、今後急増すると予想される認知症患者さんを地域で支えるために国が考え、養成する資格の一つで、その役割はかかりつけ医を対象とした研修の企画立案、かかりつけ医やケアマネージャー、介護職員へのアドバイザーといきいき支援センターとの連携などとされています。名古屋市内には現在40名弱のサポート医が登録され、私も実際にいきいき支援センターに出向き、患者家族の方々からの相談を受けたりをしていますが、まだまだ十分活用されているとは言えない状況です。当院を受診されている皆様方の中にも私が認知症サポート医であることを、もしかすると認知症の診断治療を行なっていることさえご存じない方がいらっしゃるかもしれません。現在ある認知症治療薬は病気が進むことを遅らせる薬ですから、なるべく早期から服薬していただくことで、その方らしい良い状態を長続きさせることができます。そのためには認知症を早期発見することがとても重要ですし、発見し治療をしていくためには地域全体で支えあっていかなければなりません。地域の役員の方々、介護をされている方、ご家族の方、認知症に関してお困りのことがあれば遠慮なくご相談ください。

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