院長より

あけましておめでとうございます。
 名古屋でも10cm近くの積雪が見られた一昨年とは異なり、昨年末は初雪こそ観測されましたが、穏やかな暖かな年末でした。しかし、この時期は低気圧の影響や屋内外の寒暖の差が大きくなることから、自律神経のバランスを乱し、さまざまな自律神経失調症状を起こしやすいのでご注意下さい。

 私は昨年に65歳、サラリーマンであれば定年を迎える年となりましたが、幸いにして定年のない仕事なので、自身の頭がしっかりしていて身体も自分の意志通り動かせるうちはしっかりと地域の皆様方の役に立つように頑張っていきたいと思っております。従来ならのんびりと年金生活を楽しみながら終活を始める年齢だったはずですが、今や人生100年時代とも言われ、少し前に折り返し地点を過ぎただけとも言われる時代になってきました。今の若者達はおそらく人生100年時代を生きることになろうかと思いますが、残念ながら我々はそうなっていく途中なのでそこまで健康で長生きできるわけではないだろうと思います。でも生かされている限り、しっかりと人生を歩んでいくつもりです。昨年は年金をもらい始めた年ですし、私にとっての長年の懸案事項のいくつかが片付き、また日々行ってきたことに対し、表彰されるという栄誉もいただき、振り返ってみるととても良い一年でした。この勢いで今年も頑張ろうといきたいのですが、私自身の考えの基本はマイナス思考なので、こういう時は「好事魔多し」という言葉を思い出してしまいます。ですから、この教えのとおり、慎重に、また謙虚になり気をつけていこうと考えています。

 今回は新年を迎えるにあたって考えたことをつらつらと書き並べました。本年もよろしくお願いいたします。

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リフレーミング ~見方を変えてみよう~

  コップに半分だけ入った水を想像してみてください。それを見て、「もう半分しかない」と思う人もいれば、「まだ半分ある」と思う人もいるでしょう。みなさんは、どちらでしょうか。

  同じ状況であっても、それをどのようにとらえるかは人それぞれ違います。自分自身の考え方のくせに気づいて、別の角度から見てみることを心理学では『リフレーミング』といいます。

  例えば、自分の短所だと思っている事柄を別の視点から言い換えてみます。「心配性」という短所を長所に言い換えるとしたら、どんな言葉が思い浮かぶでしょうか。心配性な人は、どんな時にでも細心の注意を払っているので、「細かなことに気づくことができる」と言い換えることができますね。また、「マイペース」という一見短所に思えることも、見方を変えれば「何事にも落ち着いて対処できる」、「自分を持っている」と言い換えることができます。

  このように、少し見方を変えて短所を長所にとらえなおすことは、物事を柔軟に捉えることにもつながり、良好な人間関係を築くきっかけにもなります。 また、リフレーミングはネガティブなことをポジティブにとらえるということだけではありません。枠組みを変える、柔軟に物事をとらえるという考え方は、悩んでいるとき、困っているときに打開する助けになってくれるはずです。

  ぜひ、リフレーミングを普段の生活に取り入れてみてください。

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院長より

今年も、もうすぐ年末を迎えます。月日の遷り変わりの早さに戸惑ってしまいます。今年も10月中旬ごろまで暑い日が続いていましたが、あっという間に寒くなりました。ただ朝夕は冷え込みますが、まだ日中は暖かく、このような寒暖の差が激しくなる時期は自律神経に過剰な負荷がかかります。そのため、動悸やめまい、立ちくらみなど自律神経失調症状が悪化しやすい時期でもあります。症状でお困りの際はご相談ください。

7回目のコロナワクチン接種はもうお済みでしょうか。次々と変異株が出てきて、発症予防効果には疑問があっても重症化予防には確実に効果があるそうなので、可能な限り接種していただいた方が良いかと思います。現在、コロナ感染はやや落ち着いているようですが、かわりにインフルエンザが猛威をふるっています。ですからコロナワクチンだけでなく、インフルエンザワクチン接種も強くおすすめします。皆様はもう接種あるいは予約をされましたでしょうか。接種後に免疫が作られるのには一ヶ月ほどかかりますから、まだの方はなるべく早く接種しておいたほうがいいと思います。ご検討ください。そしてコロナワクチンについてですが、無料なのは今年度限りで来年からは有料になると言われています。当院ではできる限り地域の皆様方の役に立つようにとワクチン接種も積極的に行ってきましたが、業務量が増え、このまま漫然と続けていると接種間違いなどの事故を起こしかねない状態になってきました。そこでやむを得ず、現在残っているコロナワクチンがなくなり次第、当院でのコロナワクチン接種は中止いたします。申し訳ありませんが、ご理解くださりますようお願いいたします。

先日精神保健福祉の向上に寄与したとの功績で厚生労働大臣表彰をいただきました。推薦してくださった愛知県精神科診療所協会や関係各位の皆様に感謝いたします。2017年には公衆衛生の向上に寄与したとの功績で厚生労働大臣表彰をいただきましたから、異なった功績での二度目の大臣表彰です。大変嬉しく思うとともに、この名誉を汚すことのないよう更に精進するつもりです。これからもよろしくお願いいたします。

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趣味と健康

空が澄み、清々しい秋を感じる頃となりました。みなさんは秋と言えば・・・なんでしょうか。芸術の秋、食の秋、スポーツの秋などたくさんありますね。1年のうちで秋は一番趣味を見つけやすい時期かもしれませんね。東京医科歯科大学などが行った研究では、“多趣味の高齢者ほど死亡リスクが低くなる”という結果が出ています。趣味の数が0個の人に比べて、趣味が2個の人では10%、5個の人では31%死亡リスクが低くなったようです。また、趣味のタイプ別に見てみると、「体を動かす趣味」と「誰かと一緒に行う趣味」が死亡リスクの軽減に特に効果があることが示されたそうです。

 趣味の効果については以下のようなものがあります。

1.リラックス効果

 イギリスの大学の研究によると、6分の読書でストレスの3分の2以上が軽減されるそうです。趣味に没頭することで副交感神経が優位となり、リラックス状態になることができます。逆に趣味がなくストレスを発散できずにいると交感神経が優位となり、緊張状態が続いてしまう可能性が高くあります。

2.孤立を防ぐ

 特に定年退職をした後に急に自分の時間ができた人など、会社中心の生活をしてきた人は、外出頻度が減って人と話す機会が減ってしまいます。退職という大きな環境の変化に加えて、精神的・肉体的な衰えも生じやすくなります。東京都健康長寿医療センター研究所の研究では、日常生活に問題のない健康な高齢者であっても、社会的孤立と閉じこもり傾向が重積している人は、どちらにも該当しない人に比べて、6年後の死亡率が2.2倍高まるという結果が出ているそうです。

3.健康寿命を延ばす

 趣味や生きがいを持つことが健康に良い影響を与えることは多くの研究によって証明されています。趣味を持っていると、身体的活動量が多くなり、ADL(日常生活動作:食事、トイレ、入浴などの日常生活を送るために必要な動作)やIADL(手段的日常生活動作:買い物、炊事洗濯、金銭管理などのADLより複雑な動作)の低下を防ぎ、健康寿命を延ばすという研究結果も出ています。

 現代人は多くのストレスを抱えていると言われています。この秋、心身の健康の為にも自分に合った趣味を見つけてみてはいかがでしょうか。

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