セロトニン

 「幸せホルモン」ともよばれる、「セロトニン」という物質の名前を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。特に最近はTVでも特集が組まれ、「セロトニン」という名前を聞く機会が増えたように思います。

○セロトニンとは?

 セロトニンとは、脳内に存在する神経伝達物質の一種で、恐怖に影響する神経伝達物質のノルアドレナリンや快楽に関する神経伝達物質のドパミンなどを制御し、精神状態を安定にする働きがあります。その為、セロトニンが不足すると、ノルアドレナリンやドパミンが制御できなくなり、精神状態が不安定になってしまい、不安感を抱いたり、うつ病になったり、攻撃的になったりします。

○セロトニンが増えると

・幸福感が増す

 セロトニンには怒りや焦りなどのマイナスな感情を抑制し、精神を安定させる効果があります。精神が安定することで幸福感を得やすくなり、その為、「幸せホルモン」ともよばれています。

・緊張などのストレスを感じにくくなる

 セロトニンは、緊張の原因でのあるノルアドレナリンの働きを抑える為、ストレスに強くなることが期待されます。

・快眠が得られる

 セロトニンは、「睡眠ホルモン」と呼ばれる「メラトニン」の材料にもなります。その為、日中にセロトニンが活発に働くと、快眠が得られやすくなります。

○セロトニンを増やす方法

・朝日を浴びる

 セロトニンは朝日を浴びることで分泌が促されます。その為、起床したらカーテンを開け、しっかり日差しを浴びることが大切です。また、朝の時間にウォーキングなどの運動をすることもセロトニンの分泌を促しやすくなります。

・トリプトファンを含む食品を摂る

 セロトニンは必須アミノ酸であるトリプトファンというたんぱく質から合成されます。その為、トリプトファンを多く含む以下のような食材を摂取することが望ましいです。

 大豆製品(納豆や豆腐など)

 乳製品(牛乳やチーズ等)

 魚(カツオやマグロ)

 肉

 ナッツ類

 バナナ

 また、ビタミンB6、マグネシウム、ナイアシンを含む食品もセロトニン生成に関わります。

・リズムのある運動をする

 一定のリズムで運動をすると、セロトニンの分泌が活発になります。ウォーキングやジョギング、水泳、筋トレなどが有効です。また、深呼吸をして息を吐くことも、セロトニンの増加につながります。また、人との触れ合いもセロトニンを増やすことに効果的です。

 セロトニンを増やすことを意識して、幸せな毎日を過ごせるようにしましょう。

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院長より

 春の穏やかな晴れの日が続いたと思ったら、急に冷え込む日になったり、逆に夏日となり、日中汗ばむ陽気であったりと寒暖の差が非常に大きな時期です。このような寒暖の差により自律神経のバランスが崩れやすくなりますのでお気をつけになってください。以前にもお伝えしましたが、同じように症状があっても、原因が理解できている方とそうでない方とでは困り方も直り方も違います。原因が自分なりに理解できている方は、そんなもんだと思えますし、いつごろ収まるとか、どの程度まで悪くなるかとかを予測できますので、不安要素が増えず、その結果、症状の改善が早まることが期待できます。ご自身の病気、症状を受け入れて、戦うべきところと戦わなくてもいいところの見極めができるようになるといいですね。

 よく幸せにしてあげる、幸せになりたいなどと言ったり、言われたりしますが、そもそも幸福感というのも自分が感じる感情です。ですから、人が羨むような生活をしていたとしても本人が幸福だと感じてなければ幸福ではないですし、その逆も然りです。幸せ探しをするのではなく、幸せと感じてください。ましてや他人と比較するものでもありません。それぞれが身近な些細なことを幸せだと感じることができれば、人生が豊かになっていくと思いませんか。
 レゴランドやジブリパークなどのオープンにより、行ってみたい場所になってきた名古屋です。外国人も含め、観光客を呼び込むため、栄地区を中心に新しいホテルが増え、商業ビルが改築されるなど再開発が進んでいます。見に行くたびに景色が変わっていきますが、前に何があったかを思い出せないことが多く、写真などを見て改めて思い出しています。人の記憶は儚いものですね。いずれにしろ名古屋が魅力ある住みやすい都市になるといいですね。

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スマートフォン依存症

 皆さんは1日の中でどのくらいスマートフォン(以下スマホ)を使用していますか?スマホ1台でコミュニケーション、買い物、娯楽、なんでもできるのでとても便利ですね。一方で、1日の大半をスマホの使用に費やし、手元にないと不安になってしまう「スマホ依存症」の人が多く存在することも、長年問題視されています。

 スマホ依存症では、主に以下のような症状が出現します。

・スマホが手元にないとイライラしたり、不安になってしまう

・特に目的もないのに、長時間スマホを触ってしまう

・やらなければいけない仕事や勉強があるにも関わらず、スマホを触ることを優先

 してしまう

・SNSに没頭し、常に通知を気にしている

・食事中でも基本的にスマホを触っている

・トイレや風呂に必ずスマホを持っていく

・夜中までスマホを触り、睡眠時間に影響が出てしまう

  上記に当てはまる人が必ずしもスマホ依存症という訳ではありませんが、複数の項目に当てはまっている人は、注意が必要です。スマホを長時間使用することは生活リズムや対人関係に影響を与える可能性があり、精神的な不調にも繋がりやすくなります。

 スマホを触る時間を減らそうと思っても、中々うまくいかずに悩んでいる人もいるのではないでしょうか。いきなりスマホを触る時間を一気に減らすことは難しいので、先ずは「1日15分だけ電源を切る」「入浴中だけはスマホを触らない」などほんの小さなことから始めてみてください。また、意識してコミュニケーションの機会をたくさん設ける、スマホを使わなくても楽しめることを積極的に探すなどの対策も有効です。

 自分がスマホ依存症に当てはまるかもしれないけれ、あるいはスマホを触る時間を減らそうと思ってもうまくいかない、と感じている方はお気軽に相談してください。

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院長より

 日増しに暖かさを増し、春の訪れを感じるようになってきました。梅が咲き、早咲きの桜も咲き始めています。気持ちの良い季節を迎えますが、この時期の寒暖の差は自律神経のバランスを乱し、様々な症状の悪化しやすい時期でもあります。皆様もご自愛の上、気になる症状がありましたら、ご相談下さい。

 花粉の量が今年は多いようで花粉症症状も今年は酷いと訴える方が増えています。お気をつけください。また、暖冬の影響で雪が少なかったり、なくなったりして、人工雪を降らせても間に合わず、やむなく例年より早くスキー場を閉鎖したところもあるようです。スキーやスノーボードをやっている方には残念な天候でしたね。

政府が躍起になって普及させようとしているマイナンバーカードですが、保険証としての利用率は4%程度と低迷を続けています。なんと国家公務員の利用率も同程度ということで、お役人さえ使おうとしていないのに、それを強制的に切り替えさせるという愚かな政策をまだ変えようとしていません。次回の診療報酬改定では利用率を上げた医療機関には点数を上乗せするなどという内容も盛り込まれるようです。患者からすれば皆がマイナ保険証を使っている医療機関にかかればご自身の支払い分まで値上がってしまうわけでとんでもないことです。自分達さえ使っていないマイナ保険証を国民には無理やり使わせようとするお役人や政府のなりふり構わないやり方に戸惑いを覚えます。

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