院長より

 不安定な天気が続いています。全国各地で様々な天災が発生していますが、被災者の皆様には心よりお見舞い申し上げ、一日も早い復興をお祈りいたします。
また、不安定な気候の影響を受け、自律神経も乱れやすい時期です。皆様の体調はいかがでしょうか。ご自愛の程、よろしくお願いいたします。

 本年7月から始めた予約診療ですが、二ヶ月が経過し、いちいち予約を取るのは面倒だという声や受診時間が決められているのは堅苦しいなどの意見もありましたが、うっかり薬を切らせてしまうことが減るから助かるとの意見もあり、概ね好評だと感じています。以前は待合室で座れないほどごった返していたと思ったら、一時間足らずで閑散とした状態となったりしていましたが、予約診療を始めてからは混雑することも減っています。現状では制度を変えて良かったとの印象ですが、続けているうちにまた不具合が生ずることもあるかと思います。今後もより良いシステムに変更していきますので、お気付きの点がございましたら、遠慮なくお知らせ下さい。

 またインフルエンザワクチンの接種時期が近づいてきました。今年度も特に大きな変更はなく、ワクチンも順調に入荷する予定と聞いておりますが、詳細は職員までお問い合わせください。また、現在愛知県内では市町村の枠を超えて、各種ワクチン接種が可能となっており、当院もその主旨に賛同し、名古屋市外に在住の方への接種が可能となっております。ご希望の方は遠慮なく職員までお問い合わせください。

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更年期障害

更年期障害とは
 更年期障害とは、年令を重ねるにつれて低下する卵巣機能により、エストロゲンと言われる女性ホルモンが欠乏して、ホルモンバランスが崩れることによって起こる症候群のことです。閉経を迎えた50歳前後の女性が、エストロゲンの欠乏によって、心身の不調(例えば、ほてりやのぼせなどの血管運動神経症状)を訴えることが多いと言われています。

更年期障害の症状
 更年期障害の症状としては、自律神経失調症の症状とよく似ており、脈が速くなる、動悸がする、血圧が激しく上下する、腹痛、微熱、ホットフラッシュ(ほてりやのぼせ)、多汗、頭痛、めまい、耳鳴り、肩こり、不眠、疲労感、口の渇き、のどのつかえ、息切れ、下痢、便秘、腰痛、しびれ、知覚過敏、関節痛、筋肉痛、性交痛、生理不順など、個人によって多種多様な症状が現れます。また、ヒステリーや情緒不安定、イライラ感、抑うつ感などの精神症状も現れることもあります。このような症状の強弱には、精神的要素が大きく関わってくるといわれています。

治療として
 更年期障害の疑いがあるときは、専門医の診察を受けて、まず血液ホルモン検査をすることをおすすめします。
 更年期障害は、卵巣機能がまだ変動している時期に見られるもので、一定の時期が過ぎて卵巣機能が完全に低下し、全身がホルモンの変化に慣れてくれば、自然に良くなると考えられています。また、ホルモン補充療法や、自律神経調整薬などによる薬物療法も有効です。
 さらに、更年期は性成熟期から生殖不能期への移行期とされ、閉経以降の生活をいかに健康に過ごすかを考える人生の節目にあたります。そのため、更年期にあたる年代の女性を取り巻く家庭環境や、社会環境の変化は著しく、ストレスを受けやすい時期であると考えられます。そのため、生活習慣の改善や生活環境の調整も、治療に有効に働きます。
 近年、男性の更年期障害も存在するかもしれないという事が言われ始めています。しかし、まだ診断基準も治療法も確立していません。「男性更年期かもしれない」と訴える患者さんが、うつ病や不安障害を患っているケースも多く、不安障害からくる多彩な身体症状と更年期障害の症状とを見分けることはかなり難しいと言われています。
 気になる症状がありましたら、気軽にご相談ください。

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自立支援医療(精神通院医療)について

自立支援医療(精神通院医療)とは、精神疾患の治療の為に通院している方の窓口負担額の一部を助成する制度です。医療保険で3割負担している方は1割負担に軽減されます。
例;(現在窓口負担)1430円→(自立支援適用後の窓口負担)480円

この制度を利用する際は、医療機関と調剤薬局を一ヶ所ずつ指定し、指定した医療機関や調剤薬局のみで制度が適用となります。(指定した機関は後に変更可能です)また、収入により窓口での1ヶ月の自己負担額の上限額が決められています。

<対象となる方>
何らかの精神疾患(てんかん含む)により、通院による治療を継続する必要がある状態の方が対象となります。
対象となるのは全ての精神疾患であり、例として以下のような疾患が含まれます。
・統合失調症
・うつ病や躁うつ病などの気分障害
・不安障害
・薬物などの精神作用物質による急性中毒又はその依存症  など

また、症状が殆ど消失している方であっても、軽快状態を維持し、再発を予防する為に通院治療を続ける必要がある場合も対象となります。

<申請の手続き>
名古屋市であれば居住地の保健所の保健予防課に、名古屋市外の方であれば、市町村役場で以下の書類を提出して下さい。
・申請書
・保険証(医療保険の被保険者証)の写し
・診断書←こちらは当院でお書きできます
・本人の所得状況等が確認できる資料(非課税世帯の方のみ)
・印鑑

診断書は患者様の話を伺って作りますので時間にゆとりのある日に予約をお取り下さい。診断書の作成には7~10日程要しますので、即日お渡しすることは出来ません。また有効期間は1年間であり、継続を希望される場合には再認定申請が必要となります。再認定申請は2年に1度診断書がまた必要となりますので、更新の際は最近のご様子を伺って診断書を当院で作成します。
詳しく話を聞きたいという方は、お気軽に職員にお尋ねください。

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院長より

 まだ名古屋では梅雨の真っ最中のはずですが、今年も昨年同様雨が少なく、夏の渇水が心配です。また急に発達した積乱雲によって、局所的に大雨をもたらしたりして、大きな被害をもたらす場合もあり、注意が必要です。そしてこの時期は寒暖の差が大きいので、自律神経のバランスが乱れやすく、精神的にも不安定になりやすいので、身体や心の不調をお感じになった際にはご相談ください。

 今国会では医療・介護に関わる関連法案が医療・介護総合法として一括審議され、成立してしまいました。それぞれが今後の医療制度に関わる重要法案であったにも関わらず、個別に審議されることはありませんでした。施行に向けての政省令、ガイドラインはこれからだそうですが、医療・介護の改悪に繋がらないよう、注目していきたいと考えます。また安倍首相は患者申出療養(仮)なる新たな混合診療の仕組みを新設する方針を示しました。医療提供団体のみならず、患者団体もが反対しているにも関わらず、強引に推し進めようとしています。安全性、有効性が確認されていない治療が安易に行われたり、必要な治療が保険外に留め置かれたり、自由診療に公的保険が使われ、ますます保険診療の幅が縮小することなどが懸念されます。いったい政府は日本の医療をどうしようとしているのでしょうか。

 近々当院は予約診療優先に変更させていただきます。先日父逝去の際も、知らずに受診された患者さんに迷惑をかけないようにと、休診にはしませんでした。また警察からの検案依頼などで、急に30分程度出かけたりする場合もあります。このような際も、受診される患者さんとその連絡先がわかっていれば、事情を説明したり、対応方法を相談させていただくことが出来ますから、予約制に変更したいと考えました。もちろん予約時間以外の診療をお断りすることはしませんが、多少待ち時間が増えることをご了承下さい。双方の利便性が増すと思いますが、もし不具合があればその度に見直していきますので、よろしくお願いいたします。

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