インフルエンザ

厚生労働省から発表された平成26年11月24日から30日までのインフルエンザの発生状況の報告書より、インフルエンザの流行シーズンに入ったと考えられるとの報告がありました。平年並みの流行シーズン入りであり、昨年よりも早い時期の流行入りだそうです。

<季節性のインフルエンザウィルスとは>
季節性のインフルエンザウィルスにはA/H1N1亜型(平成21年に流行した新型インフルエンザと同じもの)、A/H3N2亜型(いわゆる香港型)、B型の3種類があり、春までのシーズン中にいずれも流行の可能性があります。また、今年は現段階までに限っていうとA/H3N2亜型(いわゆる香港型)の検出割合が一番多く、次いでA/H1N1亜型(平成21年に流行した新型インフルエンザと同じもの)、B型だそうです。

<風邪とインフルエンザの違い>
一般的な風邪とインフルエンザの違いは、全身症状と発熱の高さです。風邪の多くは咽頭痛、鼻水、くしゃみ、咳等の症状が中心です。しかし、インフルエンザはインフルエンザウィルスに感染し起こる病気であり、風邪症状と併せて38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身の症状が突然現れます。子供はまれに急性脳症を起こすことも有り、また年配の方であると免疫力が低下している場合肺炎を伴う等の重症化のおそれがあります。

<インフルエンザの予防>
インフルエンザの予防としては、予防接種はもちろんのこと、他にも咳をする際のエチケットや外出後の手洗い等、適度な湿度の保持、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取、人混みや繁華街への外出を避ける等が有効と考えられます。
また、厚生労働省では、「咳エチケット」をキーワードとして他人への感染防ぐための普及啓発活動を行っており、マスクの着用や人混みにおうて咳をする際の注意点について呼びかけています。
☆咳・くしゃみが出るときは、他の人にうつさないためにマスクを着用しましょう。マスクを持っていない場合は、ティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけて1m以上離れましょう。
☆鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐにゴミ箱に捨てましょう。
☆咳をしている人にマスクの着用をお願いしましょう。
☆咳エチケット用のマスクは市販の不織布製マスクが推奨されます。

<寛解まで>
一般的にインフルエンザにかかっている時期は外出を控える必要があります。現在学校保健安全法では、「発症した後5日を経過し、かつ解熱後2日(幼児は3日)を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています。

インフルエンザ流行シーズンに突入しましたので、今までより一層体調に気をつけて、新しい1年のスタートを迎えましょう。

(厚生労働省HP 参照)

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院長より

今年もまもなく年末を迎えようとしております。10月中旬ごろまで暑い日が続いており、2週続いて大きな台風が上陸したと思ったら、あっという間に寒くなり、過ごしやすい季節もすぐ終わってしまいそうです。気候の変動が大きい今の時期は自律神経のバランスを崩しやすい時期でもあります。皆様くれぐれもご自愛下さいますようお願いいたします。
 今年もインフルエンザの予防接種が始まっていますが、もう接種は終わりましたでしょうか。接種後に免疫が作られるのに一ヶ月ほどかかりますから、なるべく早く接種しておいたほうがよいので、まだの方はお早めにご検討ください。
 さて皆様に残念なお知らせがあります。臨床心理士によるカウンセリングを縮小し、新規の受付を無期限で休止することにしました。産休でお休みをしたり、退職をしたりで、まもなく常勤の心理士がいなくなりますので、診療の待ち時間を増やさず、心理検査等を適切に行い、診療の質を落とさないためのやむを得ない処置ですので、ご理解いただきたいと思います。
カウンセリング受付再開の予定は未定です。カウンセリングを希望される方には他院への紹介状を作成させていただきますので、遠慮なくお申し出ください。また常勤職員減のため、お昼休み中は留守番電話に切り替えさせていただくことも計画しています。
 これから当分の間、いろいろとご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

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季節の変化とこころの健康

ここ最近は、朝晩が冷えこむようになってきました。そのような中で昼間は暖かくなる日もあり、一日の寒暖の差が大きいので、みなさんも着るものに苦労しているのではないでしょうか。
今の時期だけでなく、季節が変化する時期(冬から春へ、など)は、身体やこころの調子を崩しやすい時期です。毎年、この時期になると「最近なんとなく体調が悪い」とか、「ここのところ気分が乗らない」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この時期を乗り切るコツ

その1…1日の寒暖の差に気をつけましょう
1日の温度差の大きいこの時期は、自律神経のバランスが乱れやすい時期です。気圧もそうですが、気温の変化も心身に様々な影響を与えます。
自律神経が乱れると、不眠や不安、めまい、息切れ、下痢や頻尿、動悸など、心身に様々な不調が現れます。多くは一時的な症状ですが、心配な時は早めに医師までご相談ください。

その2…十分な睡眠をとりましょう
睡眠時間が足りなくなると、脳の活動が低下してしまいます。そのため、集中力が低下して、ちょっとしたことでミスをしたり、普段は気にならないようなことでイライラする、不安になるといったことが起こりやすくなります。
こころの健康を保つ上で、睡眠は重要な役割を果たしています。睡眠不足からの不安や気分の落ち込みを防ぐためにも、十分な睡眠をとりましょう。

その3…適度に運動をしましょう
適度な運動は、気持ちを上向きにする効果があります。
30分程度のウォーキングや、少し息が切れるくらいのジョギングがおすすめです。
ただし、怪我をしていたり身体に不調のある場合には、無理はしないでください。
その4…生活リズムを保ちましょう
”食事は3食、ある程度決まった時間に食べる”、”一定の時間に寝て、起きる”、といった普段の生活リズムを崩さないように気をつけましょう。生活リズムが乱れると、自分が思いもよらなかったような不調が現れることがあります。また、一度乱れてしまうと、調整するのはなかなか難しいものです。
リズム調整の第一歩は、『朝起きたらまず太陽の光を浴びること』、です。起きたらカーテンを開け、太陽の光を浴びましょう。

ここに上げたものは、いくつかの例です。
現在、自分なりに健康が維持出来ているのであれば、無理に変える必要はありません。
無理なく、こころの健康を維持していきましょう。

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メタボリックシンドロームの診断基準

最近はすっかり朝晩の気温もさがり、周りの風景も秋めいてきました。秋は食べ物が美味しい時期ですので、その分食欲も増しやすい季節です。
そこで、今回は日本のメタボリックシンドロームの診断基準を紹介をしたいと思います。
2005年4月、日本の内科系8学会によって構成された『メタボリックシンドローム診断基準検討委員会』によって、日本人のデータをもとに日本人にあったメタボリックシンドロームの診断基準が設定されました。
この基準では、内臓脂肪の蓄積を反映する腹囲を必須項目とし、さらに糖代謝異常(糖尿病)、脂質代謝異常(高脂血症等)、高血圧のうち2項目以上が重なった病態を『メタボリックシンドローム』と診断します。
先にあげた疾病は動脈硬化の危険因子を含む疾病です。つまり、その動脈硬化の危険因子が2つ以上あり、その中で内臓脂肪の蓄積が疑われる人がメタボリックシンドロームであると考えられるわけです。

<内臓脂肪の蓄積>
ウエスト周囲径  男性≧85cm 女性≧90cm
    +
以下の3項目のうち、いずれか2項目以上が当てはまる場合
<血糖値> <血圧> <血清脂質>
≧110mg/dL  収縮期血圧 ≧130 mmHg    中性脂肪 ≧150 mg/dL
拡張期血圧 ≧85 mmHg HDLコレステロール < 40 mg/dL

さて、ここで体脂肪とはどういったもののことをいうのか簡単な説明をしたいと思います。
人間の体脂肪には、内臓脂肪と皮下脂肪の2種類があり、エネルギーを貯蔵するという働きはどちらにも共通していますが、それぞれに違った性質もみられます。

内臓脂肪とはエネルギーの一時的な貯蔵であり、内臓のまわりの腸間膜に蓄積されます。つまり外側からはつまむことはできません。内臓を正しい位置に保ったり、衝撃を和らげるクッションの役割があります。

皮下脂肪とは長期的なエネルギーの備蓄や放出をするものであり、腰回り、おしり、太もも等皮膚の下に蓄積されます。そのため、しっかりつまむことができます。体温の保持や、外からの衝撃を和らげるクッションの役割があります。

メタボリックシンドロームで基準とされているのは、内臓脂肪の方ですが、この内臓脂肪は皮下脂肪に比べて代謝が早く蓄積もしやすく、食事制限や運動を心がけるだけで比較的減りやすいといわれています。一年に一度は健康診断を受ける機会があるかと思いますが、その際にメタボリックシンドロームであると診断をされた方、また予備群であると言われた方は、まずは運動や食事を気をつけることで内臓脂肪を減らすことを心がけてみましょう。
(※平成26年11月現在の診断基準です)

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