腹式呼吸をしてみよう

 先月、「南海トラフ地震臨時情報・巨大地震注意」が発表されたことに伴い、不安や戸惑いを感じられた方もいらっしゃったのではないでしょうか。 不安や緊張は、自分でも気が付かない間にストレスに変わり、体調の悪化につながることがあります。 自分に合ったリラクゼーション法を身につけておくことは、災害の際だけでなく、日々の生活でも役立ちます。今回は、そのうちの1つ呼吸法について紹介したいと思います。

 緊張したり、焦ったり、不安を感じたりしているとき、わたしたちの呼吸は無意識的に浅く、速くなります。反対にリラックスしているときは、ゆっくり、深い呼吸になります。

 呼吸は意識をすることで、呼吸の回数や速さをコントロールすることができます。不安や緊張を感じたり、気持ちが落ち着かなかったりする時こそ、意識して深い呼吸「腹式呼吸」を心がけてみましょう。

〇腹式呼吸のやり方 *1

 背筋を伸ばして、鼻からゆっくり息を吸い込みます。このとき、丹田(おへその下)に空気を溜めていくイメージでお腹をふくらませます。
 つぎに、口からゆっくり息を吐き出します。お腹をへこましながら、からだの中の悪いものをすべて出しきるように、そして、吸うときの倍くらいの時間をかけるつもりで吐くのがポイントです。
 回数は1日5回くらいから始め、慣れたら10~20回が基本ですが、その日の体調に合わせて、無理なく楽しみながらやりましょう。

〇4つのポイント

①吸うときは鼻からゆっくり、おへその下に空気を溜めていくイメージで

②吐くときは口からゆっくり、からだの中の悪いものをすべて出し切るイメージで

③吸うときの倍くらいの時間をかけるつもりで吐く

④1日10~20回を目安に、無理なく続ける

〇さらに効果を高めたいときは…
 腹式呼吸にイメージトレーニングを加えてみましょう。息を吸い込むときは、高原のさわやかな空気や、好きな花の香りなど心地よいものをイメージし、息を吐くときはイライラの原因や緊張、不安などのマイナス要因がからだから出て行くのをイメージします。

 腹式呼吸は、自律神経を調節する働きを整えたり、全身の筋肉の緊張を緩ませたりする効果もあります。自分の呼吸に意識を向けることで、心と体の緊張を解きほぐしてみてくださいね。

*1 引用・参考 日本医師会 腹式呼吸のやり方

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