院長より

 あけましておめでとうございます。
 先の総選挙では皆様どのような投票行動を取られたのでしょうか。投票率が低く、議席を大きく伸ばした自民党でさえ、前回の選挙の時より得票数は少なかったようです。ですから自民党の大勝ではなく、いわば全部負けだったのではないでしょうか。と言っても議席数は圧勝といえる数をつかんでしまった自民党はこの国をどう導いてくれるのでしょうか。かつて国民からNoと言われた経験を生かしてくれるのか、はたまた同じ轍を踏むことになるのか、注目していきたいと思います。

 お正月前に少し流行し始めたインフルエンザも冬休みなどの影響でやや下火になっていますが、また学校や仕事が始まったらどうなるでしょうか。また感染性胃腸炎の中でノロウイルス感染が注目されています。インフルエンザにしろノロウイルスにしても感染症予防の基本はうがいと手洗いです。ワクチン接種だけでなく、これらの予防策も忘れないで習慣にしてください。

 昨年から検案といって誰も見ていない状況でお亡くなりになっており、警察が捜査をして事件ではないと判断した事例の死因を調べる仕事を、警察からの依頼でお手伝いする機会が増えています。この依頼は時には診療時間中などにもあり、待ち時間が増えてしまうなどご迷惑をお掛けすることもありますが、なるべく早く安らかに旅立っていただくために必要なことですから、ご理解とご協力をお願いいたします。

 先日テレビドラマを見ていたら、歴史教師が歴史は教科書の中だけではなく、もっと身近な生活に密着した所にあると教えているシーンがありました。名古屋にもあちらこちらに史跡があり、ややもすると忘れそうになりますが、散歩の途中などに史跡を見ると歴史に思いをはせています。皆様も身近な史跡を訪ねて、ゆっくりと歴史を考えてみる時間を作ってみませんか。

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リフレーミング ~短所も長所に、マイナスもプラスに~ 

 皆さんは自分のことが好きでしょうか?

 子どもの頃は自己中心性で物事をみているため、「自分のことを好き」と答えられる割合が高く、だんだん大人になるにつれ、他者の視点があることがわかってきたり、他者と自分を比較したりするようになるため、「自分のことを好き」だと答える割合が低下していく傾向にあるといわれています。

 自分に自信がなかったり、自分を好きに思えないと、環境に振り回されてしまい、悩むことも多いかもしれません。

 例えば、知り合いがヒソヒソ話をしていたときに、あなたはどう感じるでしょうか?自分に自信がない人は「もしかすると自分の悪口を言われてるかもしれない。」と思って落ち込んでしまうかもしれません。
 でも、自分を好きだったり、自分に自信がある人は「言わせておけばいいわ」と開き直ったり、「私のことじゃないか。」とすぐに流すことができるでしょう。

 上記のようなことを考えると、どうも自分を好きと思えていたり、自信をもてたりした方が楽なような気がしませんか?

 では、自分を好きになるためにやれることはなんでしょうか。

 自分を好きになるためのひとつの方法として、短所も長所に捉えなおすということがあります。

 “口うるさい”お母さんがいたとします。“口うるさい”というと欠点のようにみえますが、良い捉え方をすると、「面倒見がよい」「子どものことをよく考えている」とも言うことができます。

 “引っ込み思案”で意見がなかなか言えない人はどうでしょうか。良い捉え方をすると、「他者の意見を優先できる」「自分の意見を言う前に他者の意見をよく聞ける」とも言うことができるかもしれません。

 このように表現を変えてみるだけでも、少しポジティブに捉えることができます。物事についても同じように考えることができます。

 10問で100点満点のテストがあるとします。そこで70点とったときに、マイナスに捉えると、“この3問間違えなきゃ100点だったのに。”“何で間違えちゃったんだろう”となります。
 では、プラスに捉えるとすると、「7問もあっていた。あと3問だけ勉強しなおせば、次回は100点とれる。」となります。両者は同じテストの結果ですが、捉え方が違うだけで、気分も大きく変わってきます。

 このように、同じ出来事でも捉え方によって意味合いを全く違ったものに変えることができます。
 1人で悩んでいても同じところでグルグルしてしまい、余計に落ち込んでしまうという人がいるかもしれません。そんなときに、他者に話してみると楽になった経験はないでしょうか?他人からの意見は自分と同じこともあるかもしれませんが、自分と全く違う意見を聞けることもあります。それも視野を広げる一つの方法だと思います。

 困ったことに対して、色々な解決方法を思いつく人はストレスを抱えにくいと言われています。物事においても色々な視点から捉えることができると、おのずと解決方法も増えてきます。

 まずは、自分の短所や物事を色々な角度から考えてみてください。自分が楽だったり、しっくりする考え方を手に入れていくと、自分に自信がついていきます。そして、自分に自信がついてくると、周りの環境にあまり振り回されずにいられるかもしれません。また、今まで困っていたことに対しても良い解決方法を見つけられるかもしれません。

 どうしても自分に自信が持てなかったり、物事をマイナスに捉えがちな方は一度試してみてはいかがでしょうか。

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お正月の食事

 新しい年を迎え、初詣にもいかれた方も多いかと思います。今回は、お正月を迎えたということで、お正月の行事の食事についてです。

おせち料理
 おせち料理は節日の為の料理であり、その中でも特に正月の為に用意をする料理を御節料理といいます。めでたさを重ねるという意味で重箱につめられており、基本は4重であり、4は縁起が悪いとされている為に与の重と変えている。一の重には黒豆や数の子等の祝の肴、ニの重には伊達巻や栗きんとん等の甘いものが中心、三の重には魚や海老等の海の幸、与の重には、野菜類等の山の幸をいれることが多いです。また、おせち料理の中身は家庭や地域によって異なりますが、縁起のよい物や願いがこめられており、日もちするものがはいっています。

黒豆…まめは丈夫や健康を表し、まめに働くという意味もこめられています。
紅白蒲鉾…紅白の祝いの色の縁起の良さがあり、蒲鉾は日の出の象徴とされています。
昆布巻き…「よろこぶ」とかけられたり、子生婦(こんぶ)という当て字から一家の幸せや
      子孫繁栄とされています。
田作り…字の通り五穀豊穣が願われています。
数の子…にしんの卵であることからニ親から多くの子がでるということで子宝、子孫繁 
     栄が示されています。
海老…長いひげや腰の曲がった様子から長寿の象徴とされています。
栗きんとん…栗金団と言われ、金運を招くとされています。
錦玉子…黄色と白色で金銀と表し、財宝や富の象徴されています。
れんこん…穴があいているので将来を見通せるようにという願いがこめられています。

七草粥
 皆さんも1月7日に七草粥を食べられるかと思います。七草粥はセリ・ナズナ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロといった7種類の葉が入っており、一年の無病息災を願う為や、お正月のお祝いによる祝膳や祝酒で弱ってしまった胃を休める為といわれております。
 そもそも七草粥というものは、中国古来の風習からきており、元旦は鶏、2日は犬、3日は猪、4日は羊、5日は牛、6日は馬、7日は人で、それぞれ占いをたてて、8日に穀を占い、新年の運勢をみていたことに由来し、日本では平安時代からされているといわれ、五節句の一つとなっています。

 この様に日本では、行事により様々な意味がこめられています。ただ食事をとるのではなく、一つ一つのこめられた意味を思い浮かべながら食べると、より美味しく感じられるかもしれませんね。

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院長より

今年もいよいよ年末を迎えようとしております。10月中旬ごろまで暑い日が続いていましたが、あっという間に寒くなり、例年よりも早く初霜がおりたようで、過ごしやすい季節があっという間に終わってしまいました。
 今年もインフルエンザの予防接種が始まっていますが、もう接種は終わりましたでしょうか。今年はすでに学級閉鎖があったりし、例年より早く流行が起こっているようです。接種後に免疫が作られるのに一ヶ月ほどかかりますから、なるべく早く接種しておいたほうがいいと思いますので、まだの方はお早めにご検討ください。
 夏にはあるのではと言われていた解散総選挙もないまま年末を迎えそうな情勢になってきました。新しい政党が次々とでき、新しい風が巻き起こり、その風に乗ろうとするものが現れ、より大きな風になろうとしているようです。この風によって、いい変化が起こってくれればいいのですが、 イメージだけが先行している時、これだけで物事を判断しようとすれば判断ミスを起こします。次の選挙だけでなく、選挙の度に皆様にはイメージだけで判断せず、いろいろと情報を集め、冷静な判断のうえで、投票行動に望んでいただきたいと思います。新しい風の一つ、維新の会の公約素案に気になる部分「付加年金部分や医療保険は、自己責任を原則とした健康で長生きすればするほど「得する」制度に転換します。」がありました。中には自己管理が悪いから病気になったり、悪化させたりするものもありますが、多くの病気には誰でもいつでもなりますから、皆で支えあう皆保険制度が必要なのに、「損だ、得だ」という財政の問題だけで考えるから、このような発想が出てくるのでしょう。このような発想しか持たない党が政権与党となる国には住みたくないと思います。

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