リフレーミング ~短所も長所に、マイナスもプラスに~ 

 皆さんは自分のことが好きでしょうか?

 子どもの頃は自己中心性で物事をみているため、「自分のことを好き」と答えられる割合が高く、だんだん大人になるにつれ、他者の視点があることがわかってきたり、他者と自分を比較したりするようになるため、「自分のことを好き」だと答える割合が低下していく傾向にあるといわれています。

 自分に自信がなかったり、自分を好きに思えないと、環境に振り回されてしまい、悩むことも多いかもしれません。

 例えば、知り合いがヒソヒソ話をしていたときに、あなたはどう感じるでしょうか?自分に自信がない人は「もしかすると自分の悪口を言われてるかもしれない。」と思って落ち込んでしまうかもしれません。
 でも、自分を好きだったり、自分に自信がある人は「言わせておけばいいわ」と開き直ったり、「私のことじゃないか。」とすぐに流すことができるでしょう。

 上記のようなことを考えると、どうも自分を好きと思えていたり、自信をもてたりした方が楽なような気がしませんか?

 では、自分を好きになるためにやれることはなんでしょうか。

 自分を好きになるためのひとつの方法として、短所も長所に捉えなおすということがあります。

 “口うるさい”お母さんがいたとします。“口うるさい”というと欠点のようにみえますが、良い捉え方をすると、「面倒見がよい」「子どものことをよく考えている」とも言うことができます。

 “引っ込み思案”で意見がなかなか言えない人はどうでしょうか。良い捉え方をすると、「他者の意見を優先できる」「自分の意見を言う前に他者の意見をよく聞ける」とも言うことができるかもしれません。

 このように表現を変えてみるだけでも、少しポジティブに捉えることができます。物事についても同じように考えることができます。

 10問で100点満点のテストがあるとします。そこで70点とったときに、マイナスに捉えると、“この3問間違えなきゃ100点だったのに。”“何で間違えちゃったんだろう”となります。
 では、プラスに捉えるとすると、「7問もあっていた。あと3問だけ勉強しなおせば、次回は100点とれる。」となります。両者は同じテストの結果ですが、捉え方が違うだけで、気分も大きく変わってきます。

 このように、同じ出来事でも捉え方によって意味合いを全く違ったものに変えることができます。
 1人で悩んでいても同じところでグルグルしてしまい、余計に落ち込んでしまうという人がいるかもしれません。そんなときに、他者に話してみると楽になった経験はないでしょうか?他人からの意見は自分と同じこともあるかもしれませんが、自分と全く違う意見を聞けることもあります。それも視野を広げる一つの方法だと思います。

 困ったことに対して、色々な解決方法を思いつく人はストレスを抱えにくいと言われています。物事においても色々な視点から捉えることができると、おのずと解決方法も増えてきます。

 まずは、自分の短所や物事を色々な角度から考えてみてください。自分が楽だったり、しっくりする考え方を手に入れていくと、自分に自信がついていきます。そして、自分に自信がついてくると、周りの環境にあまり振り回されずにいられるかもしれません。また、今まで困っていたことに対しても良い解決方法を見つけられるかもしれません。

 どうしても自分に自信が持てなかったり、物事をマイナスに捉えがちな方は一度試してみてはいかがでしょうか。

カテゴリー: 201301, 心理室より パーマリンク