自分なりのストレス解消法をもちましょう!

まだまだ寒い季節が続いていますが、体調を崩されている方はいないでしょうか。

今の時期は、季節が春に向かっていく中で日中の気温変化が大きくなってくるので、体調を崩しやすい時期です。季節の変化に負けず、元気に毎日を過ごすためにも、自分なりのストレス解消法をもち、日頃からストレスを貯めこまない生活を心がけましょう。

ストレス解消におすすめの方法
一言にストレス解消法といっても、人それぞれ好みは違います。周りの人が良いといっているから、だけではなく、自分自身に合った方法を見つけることが日頃からのストレス解消のコツです。無理せず、日頃から続けられるような方法を見つけましょう。

1、適度な運動をとる
適度な運動は、ストレス解消におすすめです。とはいえ、普段から運動をしている人もいれば、インドア派であまり外で運動はしていない、という人もいるでしょう。
おすすめは、30分程度のウォーキングをすることです。30分程度の軽い運動は、精神の安定によい効果があるといわれています。普段、車や自転車で通っている道でも、歩いてみると意外な発見があるものです。いつもの道を一本外れてみるのもいいでしょう。
そうやって、いつもの生活の中に少しだけ運動を取り入れてみるのはどうでしょうか?

2、音楽を聞く
音楽を聞くのが趣味、という方もいるでしょう。
ストレス解消の音楽というと、クラシック音楽が効果があると言われています。しかし、最近では、聴きたい音楽であればどんな音楽でも体の緊張が解け、皮膚温が上昇し、筋肉の緊張がやわらぐといわれています。
例えばロックのような激しい音楽でも、聴くことで疲れを忘れ、嫌な気分が薄らぐのであれば、ストレス解消に効果的といえるのではないでしょうか?自分の好きな曲を聞いて、ストレスを解消しましょう。

3、旅行に行く、などの外出をする
旅やちょっとした外出が趣味という方もいるでしょう。
ストレスの高い日常から離れて、いつもと違う場所に行き、いつもと違うことをするということは、ストレス解消によい方法です。
買い物が趣味の方は、物を買わなくてもウィンドウショッピングをするだけでストレスが解消される、という方もいるのではないでしょうか?

4、人と話をしてみる
友人や家族に、自分の思っていることを話してみることもひとつの方法です。人に相談をすることが、ストレス解消になっている方もいるでしょう。
人に自分の気持ちを話すということは、一度口に出した言葉をまた自分の耳で聞くので、自分自身の気持ちの整理に効果的です。また、溜めこんでいる想いを外に出すことで、気分がスッキリします。普段から、気持ちを溜めこまないようにしておくことは、大切なことです。

これまでに、いくつかのストレス解消法を例にあげてきました。

とはいえ、方法は人それぞれで、まずは自分の好きなことをやってみる、ということが大切です。もう一つ大切なことは、「無理をしない」ということです。自分の出来る範囲で、ストレス解消法を探してみましょう。

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花粉症の治療方法

段々と気候も暖かくなってきましたが、それにあわせ花粉の季節にもなってきました。今回は花粉症の治療方法について少しご紹介をしたいと思います。他の目や鼻のアレルギー治療と基本的には同じ花粉症の治療ですが、大きくわけると症状を軽減する対症療法、根本的に直す根治療法の二つがあります。

<対症療法>
内服薬による全身療法
点眼、点鼻薬などによる局所療法
鼻粘膜への手術療法

<根治療法>
原因抗原(花粉など)の除去と回避
減感作療法(抗原特異的免疫療法)

対症療法に用いられる薬剤としては、くしゃみや鼻汁が強い症状の場合は抗ヒスタミン薬(第2世代)がよく使われ、鼻づまりが酷い場合にはロイコトリエン拮抗薬が使われます。眼の症状については、抗ヒスタミン薬の点眼液、化学伝達物質遊離抑制薬の点眼液が主体として使われています。他にも、ステロイド薬の点鼻、点眼なども症状の程度等に応じてさまざまな薬が花粉症の治療に用いられています。

アレルギー治療薬の使用方法は、花粉飛散開始とともに薬剤の投与を始める初期治療が一般的です。それは症状が現れてから薬剤を服用し始めるより効果が高いことが分かっています。
副作用としては、花粉症薬を服用したことがある方はご存じかと思いますが、抗ヒスタミン薬は多かれ少なかれ眠気が出ることがあります。

次に根治療法についてですが、外出時にマスク、めがねを使用したりと、原因の花粉を少しでも体の中に入れないようにすることが有用です。
花粉症用のマスクでは花粉が約1/6、花粉症用のめがねでは1/4程度に減少することが分かっています。
花粉情報なども利用し、飛散が多い日には無駄な外出を控える、窓の開け閉めに気をつけるなど、小さなことの積み重ねが大切です。

減感作療法(抗原特異的な免疫療法)は、花粉の抽出液の濃度を少しずつ上げ注射して、身体を花粉に慣らし、花粉に対し防御する免疫を獲得するようにさせる方法です。
週に1~2回の注射から開始し、維持量からは2週間に1回を2ヶ月間続け、その後1ヶ月に1回の注射となります。これは体質改善のため2年以上続けることが重要です。

やめた後でも効果が持続するのがこの治療法の特徴であり、2年以上続けた患者さんの約60%の方に効果が持続しています。      (出典:厚生労働省HP)

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院長より

あけましておめでとうございます。
 先の衆議院選挙では皆様どのような投票行動を取られたのでしょうか。二年前の総選挙では投票率が低く、少ない得票数でも議席を大きく伸ばした自民党は大勝ではなく、いわば全部負けだったのですが、今回もまた同じ状態となってしまいました。前回とほぼ同数の多数の議席数をつかんだ自民党はこの国をどう導いてくれるのでしょうか。
 また、年末に第3次安倍内閣が発足しましたが、大臣も一人変わっただけで全く同じと言っていい顔ぶれで始まった内閣ですから、改めてなんのための選挙だったのか、疑問が残ります。
 地元に目を向けると、2月には愛知県知事選挙、春には統一地方選挙が行われる予定です。大きな仕組みづくりは国の役目ですが、実際の運用は地方の役目です。名古屋市民を守るのは名古屋市の役目、名古屋市会の役目ですから、選ぶ責任も重大です。先日新聞で読んだ記事では北欧の国で投票率の低下で90%を切ったことが問題となったそうで、それを聞いていた日本の関係者は皆下を向いていたそうです。選挙に行かない人たちにも恥ずかしいことと感じてほしいものです。

 年末からインフルエンザの発症が散見されるようになってきましたが、皆様予防接種はもうお済みでしょうか。エボラ出血熱や鳥インフルエンザ等々、致死性の高い感染症の発症も確認されています。有効な治療法がない感染症も予防の基本は同じで、手洗いとうがいです。ぜひこれらを励行し、感染症から身を守ってください。

 今年はどんな年になるのでしょうか。今後どんな県、市にしたいかを選択する年でもありますから、選挙の際にはちゃんと投票し、自身の意思を表明してください。

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グリーフワーク

 私達は人生において、いくつかの死別を経験します。死別を経験すると知らず知らず亡くなった人を思う気持ちを中心に沸き起こる感情・情緒が心の大部分を占めるようになります。この思いを“喪失”と言います。また一方では死別という現実に対して、非常にネガティブな感情・状況から立ち直ろうと努力を試みます。この喪失と立ち直りへの努力の間で私達は非常に不安定な状態になります。また、同時に身体もあらゆる反応を起こします。これらをグリーフと言います。このような状態にある人に寄り添い援助することを“グリーフケア”と言います。
 
まず、喪失により私達にはどのような反応が生じるのでしょうか。
1.心(精神)的な反応
 感情の麻痺、怒り、恐怖に似た不安、孤独、寂しさ、自責感、罪悪感、無力感などが現れます。
2.身体的な反応
 睡眠障害、食欲の減退、体力の低下、疲労感、頭痛、肩こり、動悸、自律神経失調症、免疫機能低下などの身体の違和感や疲労感、不調を感じます。
3.日常生活や行動の変化
 ぼんやりする、涙があふれてくる、鬱による引きこもり、落ち着きがなくなる、過活動、故人を思い出すものを回避しようとするといった行動が多く見られます。

 では、私達は喪失における悲しみからどのようにして立ち直っていくのでしょうか。
第1段階:ショック期
 大切な人の死によるショックのあまり、感覚が麻痺したような状態になります。現実を受け入れることが出来ておらず、人によってはパニック状態や無気力状態に陥ることもあります。
第2段階:喪失期
 死を現実に受け止めようとするものの、まだ十分に受け止められない段階です。一般的には深い悲しみにより激しく泣くという反応が見られます。また大切な人の死の原因を誰かのせいにして責めたり、自分だけが不幸に感じるなどの感情が繰り返し現れることがあります。また、故人がまだ生きているように錯覚することやそのように行動することもあります。
第3段階:閉じこもり期
 死を現実に受け止めることができる段階ではありますが、同時にこれまでの価値観や自分の存在価値を失いやすい時期です。故人の死の原因を自分に向け、自責の念にとらわれることがあります。周囲への関心がなくなり自分の中に引きこもりやすく、うつ状態に陥ることもあります。
第4段階:再生期
 故人の死を現実としてしっかり受け止め、乗り越えていく時期です。故人のことを思い出しても動揺せずに落ち着いて過ごせる状態になります。
 以上のようにして、私達は大切な人の喪失から立ち直っていきます。

 喪失による悲しみを癒やし立ち直っていくためには(グリーフワーク)
1.悲しむことを肯定してあげましょう
 悲しみを無理に抑えこむのではなく、まずは悲しみによって生じる感情が正しいものであると認めてあげましょう。
2.悲嘆を表現しましょう
 故人について話したり手紙を書いたりなどして故人への思いや悲しみを表現しましょう。また信頼できる場で心を解放することで悲しみを癒してあげましょう。
3.儀礼を利用しましょう
 悲しみを癒やすには故人の死を認めて悲しみを受け入れることが大切です。そのため葬式やお別れ会、偲ぶ会などに参加することで、故人の死を改めて受け入れるきっかけとなるでしょう。
4.専門の機関を利用しましょう
 自分だけでは悲しみに対応しきれない場合はカウンセリングを受けることも考えると良いでしょう。また自助グループで同じ境遇の人と語り合うことで気持ちがとても楽になります。

 大切な人との死別は非常に受け入れがたいことです。死別による悲しみに蓋をするのではなく、悲しみを受け入れ信頼できる誰かに話してみてください。 

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