1999年3月号

成人基本健康診査はもう受けられましたか?

名古屋市内に居住地を有する35歳以上の方が受けられる名古屋市の年に一度の無料検診で す。毎年、小学校や保健所で行われていますが、時間の都合がつかなくて、受けられないという方もたくさんいらっしゃるようです。そのような方も多くの診療 所で同じように検診が受けられるシステムになっております。
もちろん当院でも受けられますのでご相談ください。

【診査内容】・・・診査は次の6つの項目で行います
1.問診

2.心電図

3.身体計測

4.尿検査(タンパク・糖・潜血)

5.血圧測定

6.血液検査(肝機能・腎機能・血糖・貧血)

な お、正確な数値を測る為に食後3~4時間あけた空腹時の検査をお勧めします。特に血糖や中性脂肪の気になる方は、朝食抜きの午前受診、又は昼食を取った後 おやつ抜きの午後受診が良いでしょう。セットで【大腸がん検診】もお勧めしております。とても簡単に出来る【便】の検査です。大腸がん検診については、自 己負担金が500円かかります。
但し次の方は無料です。
・40、50歳なごやか健診
・年齢65歳以上の方
・生活保護
・市民税非課税を受けている方医療費助成制度対象者(身体障害者・戦傷病者・母子家庭)

平 成10年度は3月まで、4月からは11年度になります。10年度で受けられていない方は3月中に是非お受け下さい。予約は必要ありませんので、お気軽にお 申し出下さい。いつまでも健康であること、自分の身体を守ることは家族の笑顔を守ることです。だからこそ成人検診を受けましょう。

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1999年3月号

糖尿病

糖尿病は、自覚症状がないままにじわじわと進行し、様々な合併症をひき起こします。
糖尿病の合併症を防ぐためには、患者さん自身も合併症の怖さを知っておくことが大切です。患者さん自身の生活の質を低下させてしまわないように、血糖のコントロールに努めましょう 。

【糖尿病による合併症】

【網膜症】
網膜(眼球の奥にある膜)にある細かい血管が破れて出血を起こします。
時には、網膜がはがれる網膜剥離を起こすこともあります。糖尿病と診断された後は定期的に眼科受診が必要となります。

【腎症】
腎臓は、血液をろ過して尿をつくります。ところが血糖の高い状態が続くと、血液をろ過する毛細血管が硬くなり、うまく働かなくなります。この状態が続くと【むくみ】が現れ、さらに進行すると尿がつくられなくなってしまうこともあります。

【血流障害】
主に足の血管の血行が悪くなって、【しびれ】・【痛み】などの症状が現れます。

【脳出血・脳梗塞】
脳の血管が詰まって血液の流れが止まり、脳の細胞が壊されるのが脳梗塞で、
脳の血管が破れて出血をするのが脳出血です。ひどい場合は命に関わったり、麻痺などの後遺症が残るケースもあります。

【神経障害】
神経の細胞や毛細血管が障害されることで、起こります。主な症状として【足の裏のしびれ】があります。進行すると、痛みが感じにくくなり、ケガをしても気 づかず悪化させてしまうこともあります。また、内臓の働きを調節する自律神経にも障害が起こると 【立ちくらみ】・【上半身に汗をかく】・【胃腸障害】などの症状も見られることもあります。

【心筋梗塞】
血液の流れが悪くなり、心臓の血管が詰まりやすくなって引き起こります。心筋梗塞は激しい痛みを伴うのが特徴ですが、糖尿病の患者さんの場合、自律神経を障害されていると痛みを感じないことが あるため、発見が遅れ症状を悪化させてしまうこともあります。

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1999年3月号

花粉症

近年、くしゃみ・水のような鼻汁・鼻づまりなどの症状を伴う鼻の病気であるアレルギー性鼻炎は花粉症も含めて年々増加し、有病 率は10~20年前の5倍で15~20%とされています。増加の原因は、食生活の変化・大気汚染・住宅の密閉化社会生活でのストレスの増加などの多元的因 子が関与しています。季節性アレルギー性鼻炎のアレルゲンの主なものは花粉で、開花期に飛散する花粉を吸って起こります。
花粉の接触が原因で起こるアレルギー性疾患を、通称『花粉症』と呼びます。
代表的なのはブタクサとスギで、これらの花粉の大きさは普通0.02ミリ以上ですから、花粉が鼻から吸収されるとそのほとんどが鼻の粘膜に付着して 、気管支まで入ることはあまりありません。
そのため、花粉アレルギーでは鼻炎を起こしても、気管支喘息を起こすことは少ないのです。ブタクサは8~9月、スギは3~4月に開花します。特にスギ花粉 が原因で起こるものが非常に増えていますが、スギ・ブタクサ以外の花粉症も多いことがわかってきました。極端に言うと冬を除いてほぼ1年中、アレルギー性 鼻炎の原因となる花粉が漂っているのです。最も多くみられる症状は目のかゆみで、この他にも充血・涙がでる・目やにがでる・目がゴロゴロする・といった症 状があらわれます。
鼻では、くしゃみ・鼻水・鼻づまりが花粉症による症状で、これらは、目の症状と同時起こるケースが少なくありません。花粉症は冬のうちから気を使う必要があるといわれています。

【対症療法】
薬物の全身投与、すなわち薬を内服(季節前および季節中に抗アレルギー薬を使用すると症状が予防されます)したり注射をしたりする方法と、薬物の局所投与、すなわち鼻の中に点鼻したり、スプレーしたりする方法があります。
花粉症は必ずしもアレルギー体質の人だけがかかるわけではなく、普通の人でも、毎年花粉にさらされていると次第に過敏になって花粉症を起こすようになるという報告もありますので、みなさんも【予防】を心がけましょう。

・マスクをするなら,空気が乾燥しているこの時期にしましょう。

・ストレスはためず規則正しい生活をして睡眠を十分にとりましょう。

・冷たい飲み物をとりすぎないようにしましょう。

・部屋の中には水を張った洗面器を置いたり洗濯物を干したりして、湿気を保つようにしましょう

・花粉の多い所には近づかず、アレルゲンとなる草木があったら取り除きましょう。

・帰宅時には必ず手洗いうがい洗顔を心がけましょう。

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1999年1月号

院長からのお知らせ

今回は病診、診診連携システムについてご紹介いたします。
現代の医学は高度に発達し、情報にあふれていますので、一つの病院、診療所だけで様々な病気・診断・治療法に対応することが困難になってきました。そこで皆様方の健康を守るために、病院と診療所、あるいは診療所と診療所が互いに手を組み、それに対応しようとする試みが進められています。まず、当院が皆様方の主治医(かかりつけ医)として日常の健康管理を行い、精密検査や入院などが必要な場合に最適な病院を選択し、紹介をするというのが病診連携システムというものです。

当院では、 城北病院・名城病院・逓信病院・東市民病院・上飯田第一病院 などの周辺の基幹病院を中心に各大学病院、癌センターなど、多数の病院と連携を組んでいます。また、異なる診療科の診療所と診診連携を組むことで、専門外のことでも早期に的確な方針を立てることが可能になりますし、気軽に受診できる診療所を紹介することも出来ます。そして、同じ診療科同士の診診連携は特に在宅診療を行っている方への24時間対応を可能にするために行うもので、急変時に主治医が不在だったりしたときに連絡が取れる第2 第3の主治医がいることで、皆様に安心を提供できることと思います。 このような診診連携のグループに当院は積極的に参加し、多くの先生方との交流を行っており、数々の勉強会に 参加したり、インターネットなど最新テクノロジーを利用しての情報交換を行っております。

このように当院では皆様方の健康を守るために色々な取り組みを行っておりますので、 分からないことや疑問がございましたら、 専門 ・ 専門外に 関わらず、調べてお答えしたり、適切な 病院 ・診療所を ご紹介いたしますので、ご遠慮なくご質問下さい。

 

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