2000年3月

  高血圧の治療法
 
 今回は、高血圧の治療法についてお話ししましょう。
高血圧は、塩分やアルコールのとり過ぎ、運動不足などが深く関わっている病気です。
合併症などを防ぐためにも、食事療法や適度な運動をして、血圧を下げるように努力することが大切です。

  【塩分を減らす】・・・塩分をとり過ぎると血液の量が増えて血圧が上がってしまうため、塩分は出来るだけ減らすようにします。
              濃い味の食事になれてしまっていると、減塩は大変かもしれません。
              【昆布などでしっかりダシをとる・酢や香辛料を活用する・減塩の食品を使うようにする・
              外食やインスタントなどの加工食品を控える】など心がけるようにしましょう。

  【野菜や果物をとる】・・・野菜や果物には血圧を下げる作用のある【カリウム】が含まれて います。
                野菜は毎食、果物は、1日1個はとるようにしましょう。
                
  【カルシウム、マグネシウムをとる】・・・カルシウムとマグネシウムには、血圧を下げる働きがあると考えら れています。
                         マグネシウムはいろいろな食品に含まれているため、
                        不足するということはあまりありません。
                        カルシウムは、【骨粗鬆症】という骨がもろくなる病気の予防のためにも
                        大切な栄養素です。牛乳、ヨーグルトなどの乳製品をとるようにしましょう。

  【お酒は適量に】・・・お酒は、飲む量が増えれば増えるほど、血圧が高くなります。
              ビールだと大ビン1本、ウィスキーはダブル1杯、日本酒は1合、程度が適量 といわれています。
              体重の軽い人は、この半分ぐらいに控えた方がいいでしょう。
              また、おつまみには塩分の多いものが多いので気をつけて下さい。

  【適度な運動をする】・・・血圧のコントロールには、【早足歩行・ジョギング・サイクリング・水泳・エアロビクス】など
                長時間続けられる運動が適しています。運動する時間がとれない場合は、
                【1つ前のバス停で降りて歩く・遠くのスーパーに買い物に行く】などして、
                よく歩くことを心がけましょう。

  【たばこをやめる】・・・たばこは血圧を上げるだけでなく、【脳卒中】や【狭心症・心筋梗塞】などの大きな原因になります。
               このような合併症を防ぐためにも、きっぱり禁煙しましょう。

 食事療法や運動で、血圧が下がらない場合や、合併症があるときは、薬による治療を始めます。
高血圧の薬はいろいろありますが、どの薬も自分の判断で減らしたりやめたりしないでください。

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2000年1月院長より

院長より
 
 明けましておめでとうございます。
昨年末は予定していた会社のインフルエンザワクチンが厚生省の検定に受からず、またマスコミ等の影響で予想以上に多くの方が、接種を希望されたこととが重なり、日本全体でワクチンが足りない状態となってしまいました。当方にとっても予期せぬ出来事だったとはいえ、結果として多くの皆様にご迷惑をおかけしましたことを大変心苦しく思っております。
今年はインフルエンザに効力があるとされる新薬が発売される予定となっておりますが、安全性等については十分吟味されているとは言い難い状態です。これらの情報を十二分に検討し、今後とも皆様に最良の医療を提供していくよう職員一同頑張っていく所存ですので、どうぞご安心ください。

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2000年1月

 胃ガン検診について
従来当院では名古屋市の委託市民検診を行っておりますが、そのうち胃がん検診は行っておりませんでした。残念ながら放射線被爆とその精度が有用性を上回っているか、まだ議論されている状態だというのもその一因です。最近血液中の【ペプシノーゲン】という物質の濃度を計測することでバリウムを飲む胃がん検診よりも正確に胃がん検診が可能だと言われ始めておりますまだ保険適応にもなっておらず、あくまで検診ですので3000円程度の実費負担が必要な検査ですが、当院では積極的に行っていこうと考えておりますので、是非ご利用ください。 

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2000年1月

 便秘について
 
一定期間以上、排便がない状態を【便秘】といいます。この一定期間というのは人によってさまざまです。

毎日排便がないと気分が悪くなる人もいますし、1週間くらいは平気という人もいますが、一般には3日間便通のないことを便秘とよんでいます。

便秘はその原因によって【器質性便秘】と【機能性便秘】に分けられます。一般に便秘と呼ばれているのは機能性便秘で、これは腸がスムーズに動かないために起こる便秘です。機能性便秘も大きく2つに分かれます。【麻痺性の便秘】と【痙攣性の便秘】です。
 
・麻痺性の便秘・・・お年寄りに多く見られるもので、老化に伴って腸の動きが鈍くなるために生ずる便秘です。

・痙攣性の便秘・・・若い人に多く、ストレスなどによって腸の緊張感が高まり、
          一時的に腸が強く収縮して止まるために起こる便秘です。

【腸内で停滞するとどんなことになるの?】
 腸がうまく動かないと、内容を後方(肛門のほう)へ送ることができません。内容物が同じところに停滞すると、その間に内容物の水分が腸管に吸収されてしまうので、次第に硬く小さくなっていきます。そうなるとさらに運びにくくなり、たとえ肛門の近くまで運ぶことができても、硬いため排泄しにくくなります。
 *周りの筋肉の働きで腸を動かしましょう

 便秘の予防のためには、常に腸を動かしてやればよいのですが、腸は自律神経が支配するため自分の意志で動かすことができません。そこで、周囲の筋肉を使って、間接的に大腸を動かすようにしましょう。鍛えるべき筋肉は、腹筋・ふともも前の筋肉・肛門の筋肉です。
 *腹筋を鍛えましょう
 
 腹筋を鍛えるとおなかの内圧が高まり、便が直腸を刺激する力が強くなる。そうすると【トイレに行きたい】という信号が脳に伝わりやすくなって、便意に敏感になり便秘解消に役立ちます。

  【筋肉を鍛える運動】
 仰向けになり、ひざを伸ばしたまま、足を持ち上げる。
 かかとが床から20cmほど離れるくらいまで上げ20数えておろす。これを毎日5回くらい行う。
 *太股の前の筋肉を鍛えましょう
 いつでもどこでもできるのは、足踏み。両方合わせて100歩くらい足踏みする。
 よろけそうな人は、必ず何かにつかまって行いましょう

  食物繊維が上手にとれる便秘に効く料理
【根菜の炊き込みご飯】

○材料 
米・・・・・・・・・・・・2カップ
干ししいたけ・・・・・・・5枚
芽ひじき (乾物)・・・・・1/2カップ
こんにゃく、油揚げ・・・・各1/2枚
ごぼう・・・・・・・・・・1/3本
にんじん・・・・・・・・・1/2本
れんこん、ゆでたけのこ・・各50g
鶏もも肉・・・・・・・・・1枚
サラダ油・・・・・・・・・大さじ1
しょうゆ、みりん・・・・各大さじ1
酒・・・・・・・・・・・大さじ2
砂糖・・・・・・・・・・小さじ1
絹さや・・・・・・・・・・・・5~6枚

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