2000年5月

介護保険

いよいよ4月1日より介護保険制度が始まりました。現在日本では、介護が必要な高齢者が急速に増えています。また、介護をしている方の半数は60歳以上の方で、【高齢者が高齢者を介護する】場合が増えています。さらに介護をしている方の85%は女性で、身体的・精神的に大きな負担を負っています。このため、介護疲れの状態がしばしば見られます。介護保険制度とはできるだけ家族の負担を軽くし、介護の問題を社会全体で支え合う仕組みを創ろうというものです。そこで、介護保険についてまだわからない事がある方も多いと思いますのでもう一度簡単にまとめてみました。
介護保険制度が受けられるまで

ここでは介護保険のサービスを受けるためにはどうすればよいかをまとめてみました。

1.介護が必要で困っているということを市町村窓口に相談・申請します。

2.専門の調査員が家庭を訪問し、介護が必要かどうか食事・歩行・入浴などの生活動作を調査します。

3.かかりつけ医師に意見書を作成してもらいます。(医学的な管理等の必要性について)
かかりつけ医師がいない場合、役所からお近くの医療機関を紹介してもらえます。

4.介護認定審査会で訪問調査の結果とかかりつけ医師の意見書をもとに介護の必要な度合い【要介護】を審査・判定します。
*申請のあった日から30日以内に認定されます。

5.要介護認定を受けた方は最寄りの指定居宅介護支援事業者に依頼し、本人の心身の状態や
家族の希望に応じた介護サービス計画【ケアプラン】を作成してもらいます。

6.介護サービス計画【ケアプラン】に基づいて必要なサービスが計画的に受けられます。
こうして介護保険の申請をした方は次のような段階に分けられます。

・自立(非該当)・・介護が必要とは認められず介護保険の給付サービスは 受けられません。
ただし一般福祉サービス等の利用が考えられます。

・要支援・・・・・支援がなければ近い将来に要介護となる状態

・要介護1・・・・生活の一部について部分的介護を要する状態

・要介護2・・・・中度の介護を要する状態

・要介護3・・・・重度の介護を要する状態

・要介護4・・・・最重度の介護を要する状態

・要介護5・・・・過酷な介護を要する状態

*要介護認定を受けた方(利用者)が各種介護サービスや訪問看護を受けた場合、費用の1割を負担します。
(各種介護サービスを受けるためにケアプランをたてるとき、医師が居宅介護支援事業者に意見を言ったり
ケアプランの内容をチェックするので医療機関にも費用の1割を負担します。)

*施設サービスと一部の在宅サービスでは、食事代の一部や日常生活費も利用者が負担します。

*利用者の負担が著しく高額にならないように利用者の負担額には上限が設定されています。

次回はどのようなサービスが受けられるのか具体的にお話しようと思います

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2000年5月心理室より

心理室より  子どもシリーズ1 チック

今回から子どもの気になる癖や症状についてシリーズでお届けします。第1回目はチックについてお話したいと思います。

【チックって何?】
 チックとは、顔や体の筋肉の一部が、本人の意志とは無関係に突然・早く・反復的に動いてしまうものです。
症状としては次のようなものが見られます。いずれも、一時的な癖のようなものだと考えてください。

 ・目をパチパチさせる 手や足をピクピクと動かす
 ・鼻をクスンクスンと鳴らす 意味のない音や奇声を発する
 ・咳払いをする 汚い言葉、人の言葉のまねを繰り返す
 ・ゲップをする
 ・顔をしかめる
 ・口を曲げる
 ・肩をすくめる
 ・頭を振る 
 ・体を揺する

【どんな子に症状が出やすいの?】
年齢的には幼稚園から小学校の低学年くらい、男子に多く見られます。本人の性格としては、落ち着きがない・わがまま・神経質・気が強いなどの特徴が見られることが多いようです。また、アレルギー体質との関連も指摘されています。

【チックの原因は?】
正確な原因はまだ解明されていませんが、抑圧された気持ちが症状という形で表現されるものだと考えられています。

【出てしまったらどうすればいいの?】
無理に止めさせようとせず、そのことを話題にすることも避け、子どもに症状を意識させないようにしましょう。症状そのものを無くすことを考える前に、どんな気持ちをしているのか考え、寛容な態度で受け入れてあげることが大切です。多くは2~3週間で消失しますが、長引いたり症状が強くなってくる場合は医師に相談することをおすすめします。

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2000年5月

高脂血症
 
血液中に含まれる脂肪分が多いことをいいます。生活習慣病の一つでもあります。脂肪分の種類はいくつかありますが、その中で特に注目されているのが、【コレステロール】と【トリグリセライド(中性脂肪)】です。血液中のコレステロールが高い事を高い【コレステロール血症】、中性脂肪が高いことを【高トリグリセライド血症】といいますが、どちらも高脂血症と呼んでいます。血液中のコレステロールには、血管内や細胞にある余分なコレステロールを排除する善玉コレステロール(HDL-コレステロール)と、増えすぎると血管の中に貯まって血液の流れを悪くする悪玉コレステロール(LDL-コレステロール)などがあります。これらを合わせて、【総コレステロール】といいます。総コレステロールは130mg~220mgまで、中性脂肪は30mg~150mgが基準値といわれています。これ以上の場合は高脂血症の疑いがあります。

【血液中のコレステロールが増えすぎると】
 自覚症状がない為、気づかないうちに体の中で深刻な事が起こっているのです。血液中のコレステロールが血管に貯まり血液の流れを悪くすることがあります。これを【動脈硬化】といい、動脈硬化が心臓や脳など大切な臓器の血管でおこると、 【狭心症や心筋梗塞・脳梗塞】など命にかかわったり、重い障害を残すような病気につながってしまうのです。

【高血圧や糖尿病】にかかっていると、この動脈硬化はさらに進行しやすくなります。コレステロール値は生活習慣によって随分違ってきます。コレステロール値が高い人が増えてきた原因は、食べ過ぎ・運動不足・飲みすぎなど、最近の生活習慣と大いに関係があるようです。食事や運動等、普段の生活習慣を見直してみましょう。

【高脂血症を調べるには】
血液検査によってコレステロール値を調べることができます。気になる方は、年に一度の成人健診も兼ねて、血液検査をしてみてはいかがでしょうか。

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2000年3月院長より

 院長からのお知らせ
 
いよいよ4月から介護保険が始まりますが、介護認定を受けられていてもプランを作成していらっしゃらない方が多くお見えになるようです。先日当院で行った、介護保険の勉強会でも、プランを立てることを強調してお伝えいたしましたので、いらっしゃった方は大丈夫だと思いますが、どうやってプランを立てたらいいのかわからない、どの業者に頼めばいいのか分からないなど疑問点がございましたら、遠慮なくお尋ねください。

当初より、業者が立てたプランを主治医がチェックする必要性がある事を訴え続けていましたが、ようやく行政・医師会・事業者の間で合意に達したようで、業者が立てたプランが本当に皆様方のためになるプランかどうか、私ども主治医がきちんとチェックをいたしますので安心して下さい。

賢い医者へのかかり方
 
皆様方が自分の望む医療を選択し治療を受けるには、自分の命の責任者はご自身であることを自覚していただくことが必要です。【黙って座ればピタリと当たる】なんていうのは易者さんの話で、こと医療に関しては、まれにそういう病気もありますが、医師と患者さんとのコミュニケーションなしでは的確な診断は難しく、いろいろな治療法の中から自分の望む治療を受けることなどまず出来ないでしょう。
 
医師と患者さんとが協力しあって、初めて医療が成り立つのだということを知っている方こそ【賢い患者さん】と言えます。ではどうすればそうなれるのでしょう。まず第一は、挨拶をすることから始まります。お互いにむすっとしていれば必要なことも伝えられませんし、良い治療関係を作ることは出来ません。次に必要な情報を簡潔にもれなく伝えることが大切です。しかし初めてあった医師に遠慮なく緊張もせずに話ができる方などほとんど いません。
ですからなるべくメモなどを利用しましょう。

当院では、問診票の記載をお願いしていますが、自覚症状や病歴などをゆっくり思い出しながら、余白も使ってでもきちんと書きましょう。再診の時には、お渡しした健康ノートに変化をきちんと記載し、私どもにきちんと伝えるように努力をしていただけたらと思います。そういったことの積み重ねで、私どもはより正確に皆様方個々の特徴などを知ることが出来ますので、より正確な診断や治療方法を選択することが出来ます。
お互いに協力しあって、よりよい医師と患者さんの信頼関係、治療関係が作っていけるようがんばりましょう。

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