2008年9月心理室より

音楽とリラクゼーション

人はストレスを感じると呼吸が乱れたり、心拍数が上がったり、筋肉が緊張するなどの症状が現れます。これらの症状は人間が自らを危険から守る為に起こす自然な反応ですが、ストレスを慢性的にうけると免疫力が下がり病気を引き起こす可能性が高くなることもあります。さまざまな事がストレスの原因になりますが、人はストレスを回避して生活することはできません。そのため、ストレスの原因を取り除くことも必要ですが、どう捉え対処するかがより大切になってきます。
                
 ストレスへの対処法の1つとして、音楽を聴いたり演奏したりする事が有効であるといわれています。音楽の好みは人それぞれですが、一般的にいえば、テンポが速い曲よりも、適度にゆっくりとして、アクセントが少なく、一定のテンポを保っている曲が適しているといえます。リラックスするためには、深く呼吸する事が大切なので、テンポが急に変わる曲よりも、安定しているものを選ぶことがポイントになります。

 また楽器にも好みがありますが、一般的には、ヴァイオリン、チェロ、ハープ、アコースティック・ギターなどの弦楽器、オーボエ、クラリネットなどの木管楽器はリラクゼーション効果の高い楽器といわれています。逆に、トランペットなどの金管楽器、打楽器は刺激的であることが多いため、リラクゼーション向きではないかもしれません。

 もちろん、個人差がありますから、すべての人にあてはまるわけではありません。ハードロックを聴くと心が落ち着く人もいるでしょうし、ヒーリング音楽を聴く事で癒される人もいると思います。大切なことは、自分がリラックスできる曲を見つけ日頃からその音楽を聴いておく事です。この音楽が自分を落ち着けてくれるんだという事を知っている事が、苛々した時に気持ちを落ち着けられる秘訣です。また、照明を少し暗くしたり、体をしめつけないゆったりとした服装で聴くなど環境を整えることも、リラックスの効果を高めてくれます。 

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