2004年3月院長より

日一日と暖かくなってきていますが、このように気温の差が激しい時期は自律神経失調症状や精神不安定の症状が悪化しやすい時期でもあります。気候が安定すれば症状も安定してきますので、心安らかにお過ごしください。
 
人のインフルエンザはピークを過ぎ、心配されていたSARSの流行も起こらずにすみ、胸をなで下ろしているところですが、食品業界ではアメリカでの狂牛病に続いて鳥インフルエンザの流行がおこり、大混乱が続いています。いろいろな病気がある中、人類が克服できないものはおそらく感染症だろうと、医学生時代に教わりましたが、現状を見ると本当にそうかもしれないと思えてきます。しかし多くの感染症はうがいや手洗いの励行だけでもかなり予防できるのも事実です。
簡単確実な予防方法ですので、是非実行してください。
 
もう一つインフルエンザに関しての話題ですが、約十二万三千本のインフルエンザワクチンが今年の二月中旬までに返品されたというニュースをご覧になった方も多いと思います。色々な意見があるなか、買い占めていたのなら返品を許してはダメだという意見もあったようです。しかし本当はどうだったのでしょうか。当院でも数本の返品をいたしましたが、その一方で在庫がないからとお断りしたこともあります。ではなぜ当院ではこのようなことが起こったのでしょう。返品したのは予約分で、結局使われなかった分です。予約していても、注射をする時期に風邪をひいたりしていて予防接種ができないでいるうちに、時期を逃してしまったという方がほとんどなのです。個々でみるとやむを得ない事情ですよね。しかしそういう理由でも全国レベルでみると数十万人分が結局使えなかったことになってしまうのです。
 この予約のシステムは今後検討しなくてはいけない課題のようです。

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