2006年11月院長より

寒くなったり、暖かい日が続いたりとまだまだ天候は不安定であり、風邪などの感染症にかかりやすい時期です。うがいと手洗いを励行し、予防を忘れないようにして下さい。また、インフルエンザの予防接種はもうお済みですか。今年から、愛知県内の一部の企業では従業員やその家族がインフルエンザの予防接種をする際の補助券を発行しているようです。当院のように契約している医療機関でその補助券は使えますし、予防接種をしてから抵抗力がつくのに2週間以上かかり、はやり始めてからあわてて接種しても間に合わないので、接種時期として、遅くても11月末までには一回目を接種しておく方がよろしいようですので、ご検討ください。

 さて安倍新政権になって日本は少しずつ変わり始めているようです。喜ぶべき事の一つに総理に対して様々な政策提言を行ってきた会議の宮内議長が退任したというニュースがあります。オリックスという企業のトップである彼が自分の企業に有利となるよう様々な提言を行ってきました。これは利害の抵触にあたり、アメリカなどではもっとも信頼をなくす恥ずべき行為とされているのに、何故か日本では心ある人からの小さな声しかあがってこなかったのですが、村上ファンドへの出資などかなりきな臭い商売のやり方を問題視する声が徐々に大きくなって辞任に追い込まれたのかも知れません。いずれにしろ、いわゆる弱者切り捨て最先鋒だった人物が辞任したことがそのような政策変更の第一歩になることを大いに期待しています。

 病院からどんどん医者が去り、深刻な事態になりつつあることをご存じでしょうか。小児救急や産婦人科の医師不足による不幸な出来事についてはご存じの方も多いかと思います。日本中が病気は治って当たり前、子どもは正常に生まれて当たり前などという妄想にとりつかれていることがこの不幸の始まりだと感じています。人体や生命に関することはまだまだ分からないことだらけです。その中で患者さんのために最善の治療法を選択して医療を行っていてもしばしば結果から見て最善とは言えない方法を選択してしまうこともあります。この時その結果だけを見て最善の選択をしていなかったから、医療ミスだと言われ、逮捕されることもあります。だから危険な処置は避けよう、難しい患者さんは引き受けないようにしようと医者が逃げ腰になると、がんばってやり続けようとするところにそういう患者さんは集中するし、そうなるとよけい忙しくなるのでミスも起こりやすくなり、結局医者も辞めざるを得なくなり、最終的にどこもそのような医療が出来なくなるという最悪の連鎖が始まってしまいました。日本の医療が壊滅状態になる前にこの連鎖が止まることを願っていますし、役に立つなら何でもやろうと思っています。

カテゴリー: 200611, 院長より | 2006年11月院長より はコメントを受け付けていません

2006年11月

精神保健福祉手帳が変わります
 平成18年10月1日以降の申請受付分から、精神保健福祉手帳が、ご本人の写真を貼付する様式に変更になりました。9月30日までに新規、更新または再交付の申請をされた方には、旧様式の手帳が交付されます。現在お持ちの手帳(旧様式の手帳)は、そのまま有効期限まで使用できます。(次回更新
時に写真が必要になります)

≪精神障害者保健福祉手帳をご存知ですか?≫                    
 1995年(平成7年)に改正された精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)に規定された手帳制度です。これにより、障害者基本法に規定された身体障害・知的障害・精神障害すべてに手帳制度が整いました。当初、厚生省(当時)としては写真を入れるつもりでありましたが、精神障害者団体の反対により、写真は入れないことになったという経緯があります。これまで、精神障害者保健福祉手帳は写真を添付しないことから民間事業者に対する本人確認手段としての効力が低く、他の障害者手帳に比べて優遇制度が少ないことが問題でした。そして、2006年(平成18年)10月交付分から写真が入ることになりました。今後の、福祉サービスの拡大が期待されています。また、プライバシー保護のため、手帳の表紙には「障害者手帳」とのみ表示され、表紙を見ただけでは精神障害の手帳であることが分からないようになっています。

≪手帳がもらえる対象者はどんな人?≫                       
精神障害のため、長期にわたり日常生活または社会生活への制約がある方です。初診から6ヶ月以降でないと手続きができません。

≪障害等級って?≫ 
傷害年金の等級に準拠します。
  申請時の診断書に基づいて審査を行ない、決定されます。
1級…具体的には、入院中の人が該当します。通院中の人は、他人の援助無しには日常生活を送る事が出来ない人が該当します。
2級…例えば、デイケアや作業所等に通う事は出来ても、いつも他人の助言や援助がないと日常生活がうまく過ごせない人が該当します。
3級…一般の事業所等で就労できる人も含まれますが、ときどき他人の援助が必要で、ストレスがかかると不安定になる人が対象になります。

≪手帳を持つことで不利益が生じる事はないですか?≫
ないと考えられます。障害が軽減すれば、手帳を打ち切る事もできますし、手帳を利用したくない時などは、手帳を提示しなければ他の人に手帳を持っていることはわかりません。ただ、下記※印で示したように注意する事は必要です。

≪手帳に基づく優遇措置って?≫
(1)税制の優遇措置
 所 得 税   障害者控除、特別障害者控除、
        配偶者控除及び扶養控除の同居特別障害者加算
        郵便貯金、少額預貯金等の利子所得等の非課税
 相 続 税   相続税の障害者控除
 贈 与 税   特別障害者に対する贈与税の一部非課税
 住 民 税   障害者控除、扶養控除、障害者の非課税限度額
 自動車税等 自動車税、軽自動車税、自動車所得税の減免
(2)医療の優遇措置
 自立支援医療費制度(精神通院)の新規申請にあたって、診断書不要

(3)生活保護の障害者加算
 精神障害者保健福祉手帳の1級または2級の場合においては、生活保護の障害者加算の認定が受けられる場合があります。

(4)その他
 福祉特別乗車券(市バス、地下鉄等)、NTTの電話番号案内料の免除、携帯電話基本料金等の割引、市営・県営住宅の単身入居、生活福祉資金の貸付、美術館・博物館等の公共施設使用料の減免等

※ これらの措置を受けるには、手帳を提示してご自身での申請が必要です。税制上の減免を受けようとする場合、例えば、会社勤めの方であれば、手帳の保持等が、会社に知らされることはありませんが(プライバシーは保護されます)、税金や控除の金額の変更について、会社から問い合わせを受ける可能性はあります。ご自身にとって、今、何が必要かを考えてから、手帳取得の申請をされる事が良いでしょう。
 

カテゴリー: 200611, 精神保健福祉士より | 2006年11月 はコメントを受け付けていません

2006年11月

きのこ
スーパーの一角に並んでいる「きのこ」。秋になると紅葉を楽しみに山へ出かけて、きのこを目にする機会もいつもより増えるかもしれません。今回は、「きのこ」にスポットを当ててみたいと思います。

【「きのこ」って何者??】
現在の生物学では、きのこは第3の生物群、「菌類」として分類されています。地球上の菌類は約7万種を超えるそうです。しかしこのうち明らかにされているのは、ほんの数パーセントに過ぎないといわれています。

【「きのこ」の各部分の呼び方】

上図は、最も基本的なきのこの形を示しています。なかには「つば」や「つぼ」を持たないきのこもあります。

【「きのこ」の仲間分けをすると・・】
きのこは、生活のしかたによって大きく2つのグループに分けられます。1つ目は、枯れた植物や死んだ動物の体などを分解して養分をとっているグループです。シイタケやナメコはこのグループの代表です。これらのきのこたちは、枯れ木などから養分をとって生活しているのです。もう1つは、共生という方法を使うグループです。この共生というのは「きのこと木とが、お互いに養分や水分をやりとりして、助け合いながら生活をする」という生き方のことです。例えば、松茸はアカマツの林に生えます。スギやヒノキの林には生えません。松茸がアカマツと共生しているからこうしたことが
起こるのです。アカマツだけではなく、クリやクヌギ、カラマツなど多くの種類の木がきのこと一緒に生活しています。

【「きのこ」の成分と栄養について】
きのこ類の一般成分は野菜類に似ていますが、食物繊維、ビタミンB類、ビタミンD2、ミネラルなどの栄養素を豊富に含んだ低カロリー食品といえます。日本食品成分表によると、乾シイタケの食物繊維の含有率は40%強で、乾燥重量当たりに換算しても大根やネギよりもはるかに多いと言われています。また、きのこには、ミネラルのカリウムが多いため、塩分の過剰摂取を抑制することが期待できます。

【栄養豊富な「きのこ」をつかったレシピについて紹介します】

『きのこギョウザ』
材料: 好きな種類のきのこ 適当量
ひき肉(150g)
キャベツ(2枚)
ニラ(1/2束)
ショウガ(少々)
ニンニク(少々)
片栗粉(小さじ1杯)
ギョウザの皮(25枚)
水(少々)

作り方:
1.きのこをさっとゆでて水にさらしておき、みじん切りにする。

2.キャベツをゆでて、水分を切り、みじん切りにする。

3.ニラ、ショウガ、ニンニクをみじん切りにする。

4.ひき肉に1、2、3を加え、片栗粉をまぶしてからよくこねる。

5.ギョウザの皮で包み、油でゆっくり焼く。

6.⑤に少々の水を加えて3~4分蒸す。

カテゴリー: 200611, その他 | 2006年11月 はコメントを受け付けていません

2006年9月院長より

まだまだ日中は暑い日が続いておりますが、夜間は少しすごしやすくなってきました。しかしこのような気候の変わりやすい時期には、自律神経失調症状やカゼの患者さんが増える傾向にあります。くれぐれもご自愛下さい。

さて5年間務めていた小泉首相の任期がいよいよ終わろうとしています。彼は「国債発行を30兆円に抑える」、「財政赤字を減らす」という公約を掲げていましたが、この5年間に、国の借金は、より増えてしまいました。そして、「小泉劇場」と呼ばれ、紋切り型発言で世間を煙に巻き、「刺客」を用いて、郵政を民営化し、民間を圧迫しました。そして、官僚、役人の関わる無駄に対しては、結局何にも出来なかったし、中国、韓国との関係は悪化してしまいました。また、所得格差を拡大し、弱者切り捨て、経済最優先の医療福祉政策を推し進め、世界に冠たる国民皆保険制度、地域医療を後退させた、とんでもない人物だと思うのですが、何故支持率が高いままなのが正直理解できません。次に総理大臣となり、我が国の舵取りをされる方には道を誤らず、医療制度を正しく方向転換し、安心して暮らすことの出来る世の中にして欲しいものです。

当院に新しいスタッフが着任いたしました。精神保健福祉士という職種でその人らしく生きていくためのお手伝いをするのがその仕事です。お困りのことがございましたら、是非お声をかけて、相談してみて下さい。

カテゴリー: 200609, 院長より | 2006年9月院長より はコメントを受け付けていません