熱中症
今年はお盆を過ぎたのにもかかわらず、連日猛暑日が続いていますね。
みなさん、熱中症の対策はしていますでしょうか?総務省消防庁のまとめによると、熱中症で病院に運ばれた人が今年の統計を始めた5月31日以降4万1020人となり、都道府県別の統計では東京が最多で3154人、次いで2番目が愛知で、3153人だそうです。
熱中症は気温が体温より高くなると、空気中への熱の放出が難しくなり、体温がどんどんと上昇していきます。また、湿度も75%以上になると、発汗による体温調節もできにくくなってしまいます。愛知県に熱中症患者が多いのは、湿度の多い気候も関係しているのかもしれません。
熱中症には、熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病の4種類あります。
【熱失神とは】
脳への血流が瞬間的に不十分になり、めまい、失神などがみられます。顔面そう白、呼吸回数の増加、唇のしびれなどもみられます。
【熱けいれんとは】
筋肉の「こむら返り」のことで、大量に汗をかき、水だけを補給して血液の塩分濃度が低下した時に、足、腕、腹部の筋肉に痛みを伴ったけいれんがおこります。
【熱疲労とは】
大量の汗をかき、水分の補給が追いつかないと脱水がおこり、熱疲労の原因となります。脱水による症状で、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などがみられます。
【熱射病とは】
体温の上昇のため中枢機能に異常をきたした状態です。意識障害が特徴で、頭痛、吐き気、めまいなどの症状やショック状態などもみられます。また、全身臓器の血管がつまって、脳、心、肺、肝、腎などの全身の臓器障害を合併することが多く、死亡率も高くなります。
これらの症状は、熱失神→熱けいれん→熱疲労→熱射病の順に重度になっていき、熱射病は最も危険な状態です。
【熱中症を疑ったら】
熱失神などの症状があれば、涼しい場所に運び、体を冷やし、水分を取ることが必要です。改善しない場合や悪化する場合、吐き気や嘔吐などで水分補給ができない場合はすぐに病院へ搬送します。
また、大量の発汗があった場合には、汗と一緒に塩分も失われているので、水分補給は塩や糖分を
含んだものが有効です。スポーツ飲料などが手軽ですが、塩の飴などを、水分と一緒に取ることも
効果的です。
まだまだ暑い日が続きそうですが、水分補給をこまめに行ったり、外へ出かけるときは帽子をかぶる
などして対策を心がけてください。