2008年7月院長より

まだまだ蒸し暑いかと思ったら、夜間冷え込むという不安定な日々が続いております。寒暖の差が自律神経を乱してしまうので、自律神経失調症状が出やすくなります。くれぐれもご自愛くださいますようお願いいたします。
 6月下旬、政府は「骨太の方針2008」を閣議決定しました。多くの国会議員が医療費を含む社会保障費削減は限界で、日本の医療は崩壊寸前であるとの認識を持っているにもかかわらず、政府は更なる削減を計画しています。政府はわが国をどのような国にしたいのでしょう。国際的に見れば、安い医療費で、気軽に医療機関を受診でき、健康で幸せに暮らすことのできた国を壊し、いったいどこに向かっているのでしょう。以前にも報告しましたが、英国はサッチャー首相当時、先進七カ国中、対GDP比の医療費水準が日本と同程度で最低ランクの国だったのを、これではダメだとその後の首相は医療費を増加させる政策に転換したのです。では、どんなところがダメだと評価されたのでしょうか。
 一つは待ち時間が長すぎるという問題点です。日本では「3時間待ちの3分診療」と言われていましたが、英国では「3日待ち」の状態でした。また給料が少なく、労働が過重なので、医療職の人々がどんどん他の国に逃げ出してしまうため、深刻な人手不足になってしまったとも言われています。日本でも、診療科を閉鎖するところも出てきておりますので、同じ道をたどっていることは明らかです。このような失敗事例が世界にあるのにまだわが国は誤った道を正すことなく、突き進んでいますが、私たちにはこれを正すための方法があります。選挙を通じて、一人ひとりが思いを伝えることで政治は変わります。次の国政選挙はまだいつかはわかりませんが、そのときがチャンスです。ぜひ誤った政策を変えるように選挙に参加してくださいますようお願いいたします。この国を住み心地の良い国にするため。

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