2007年5月

五月病
 5月になり、そろそろ学校や会社にもなれてきた頃なのに、何となく気が滅入って勉強や仕事に身が入らない、集中できないなどの症状の方はおられませんか?「五月病」は新入生や新入社員に限らず、また5月に限った病気ではありません。新しい環境の変化についていけず、知らず知らずのうちに自分の殻の中に閉じこもりがちになる「心のスランプ」の状態を言います。

【原因はあるの?】
 新しい環境で生活をするということは、大きな変化が1度に降りかかり、肉体的にも精神的にもくたびれてしまいやすいものです。4月は新しい生活に早く慣れることや新たな人間関係を築くことにエネルギーを使い、これが5月に入ってからストレスという形となって、体や心の重荷となっていくのです。それには本人の性格も関係しており、同様のストレスがかかっても、非常に負担になる人もあれば、上手く乗り越える人もおり個人差があります。

【どんな症状が出るの?】
身体的な症状
 食欲不振、疲れやすい、不眠、朝起きられない、頭痛、めまい 動悸、肩こり、腹痛、便秘など。

精神的な症状
 憂うつ、イライラ、不安、自信がなくなる、やる気が出ない、何をしても楽しくない、判断力や思考力が低下するなど。

【五月病を防ぐにはどうしたらいいの?】
○気分転換をしましょう! 
 焦ったり、悲観したりしないで、「マイペースでやろう」とゆったり構えることが大切です。自分のストレスの原因を探り、ストレスの解消を図りましょう。スポーツや音楽、読書など、自分にあった解消法を探してみましょう。

○おしゃべりをしましょう! 
 家族や友人に愚痴を聞いてもらったり、とりとめのない話をすることも効果的です。話をするだけで気持ちの整理がついたり、考えがまとまったりすることがあります。 五月病はいつの間にか治ってしまうことも多いのですが、症状が重いときは長引いたり、うつ病になってしまったりすることもあります。そのような場合は早めに病院へ行くことをお奨めします。
 

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