帯状疱疹
帯状疱疹は神経の流れに沿って、帯状に赤い斑点や水ぶくれと痛みが生じる病気です。
幼い頃、ほとんどの人がかかったことのある病気、水ぼうそう。そのウイルスは、治った後も身体の中の神経節に潜んでいて、何かのきっかけで抵抗力が落ちると再活動を始め、神経を伝わって皮膚に現れます。帯状疱疹の多くが、痛みを伴うのはウイルスが神経を伝わってくるためです。
【発症から治癒まで】
最初は軽い発熱やチクチクした痛みが起り、しばらくするとその部分が赤くなり、やがて水ぶくれになっていきます。それが濁って黄色くなった後、黒褐色のカサブタになり、カサブタが取れて治っていきます。痛みが始まってから水ぶくれが治るまでの間は、通常、約3週間から1ヶ月です。
【できる場所に注意】
水ぶくれの出来る場所は、人によって違います。胸から背中にできる人、顔や腕、足にできる人もいます。顔に出来た場合、目のそばに及ぶと眼球を傷つけたり、耳の近くにできると顔面麻痺を生じたりすることもありますので注意が必要です。
この病気で最も困る症状は痛みです。個人差が極めて大きく、ほとんど痛みのないこともあれば、下着の摩擦だけで目を剥くような激しい痛みに悩まされることもあり、皮膚症状が治っても、数ヶ月以上にわたって痛みが続く場合もあります。特に発症年齢が高かったり、皮疹がひどくなった人、治療までに時間のかかった人などは、痛みが残りやすいようです。
【後遺症を残さないために早期治療を】
帯状疱疹ウイルスは体内で活性化して増殖を始めたときから、神経を破壊していきます。そして破壊された神経は修復されません。従って、自然に治るのを待っていては、後に神経痛の後遺症が残る可能性が高くなります。神経の破壊を少なくするためには、出来るだけ早く治療を開始することが大切です。