2002年7月

慢性肝炎
肝臓の炎症が、6ヶ月以上続いている状態を慢性肝炎といいます。症状は、だるい、疲れやすい,食欲不振などの目立たない軽い症状で、無症状の場合も少なくありません。しかし、採血して肝臓の機能検査をすると肝機能に障害があります。このように、慢性肝炎の症状自体はたいしたことはありませんが、この状態が数年から数十年と長い間続くと、肝硬変に進み、さらに肝臓ガンになる可能性があるので注意が必要です。

肝障害の移行
  【肝臓をいたわる生活のポイント】
・良質なたんぱく質をしっかりとる。
・ビタミン、ミネラルをたっぷりとる
・適正カロリーを心がける。
・食事は三食規則正しく、朝食をぬかない、
夕食は遅くならないようにする
・添加物や加工食品、インスタント食品などを
なるべく避ける。
・原則禁酒とする。
・砂糖は控えめに。

【生活習慣アドバイス】
慢性肝炎の予防法は、肝炎ウイルスに感染しないことです。C型肝炎ウイルスの最大の感染源である輸血は、日本国内ではスクリーニング体制が強化されているためかなりリスクは減りましたが、海外での輸血などに注意しましょう。また、血液に直接触れる行為にも充分気をつけましょう。B型肝炎も海外での輸血などに注意すること、また性行為でも感染するので必ずコンドームを使い、歯ブラシやかみそりの共用といった血液に直接触れる行為は避けるなどの注意が必要です。また、母子感染を防ぐために、妊娠時にキャリアがどうかの検査を受けて対処することが大切です。

【早期発見が鍵です】
肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、病気が進行するまではっきりした症状が出てきません。疲れやすい、だるい、などの体からのサインをすばやくキャッチし、早めに受診しましょう。また、年に一回は、健診で肝臓の検査を受けましょう。異常がある場合は超音波検査やCT検査、腹腔鏡、肝生検などが行われますが、肝炎ウイルスに感染してしまったら、早めに治療することが大切です。

カテゴリー: 200207, 病気・治療 パーマリンク