2001年3月

乾燥肌      
 
 皮膚は外から紫外線を受けたり、冷たい風に吹かれたり、環境の影響を直接受けやすいうえ、体内臓器にも反応しやすい特徴を持っています。健康状態を映す鏡とも言われます。もともと皮膚には、外からの刺激を防御するバリア機能があります。皮膚最上部の角質層が防波堤となり、外からの異物をシャットアウトしたり、皮膚表面を覆っている弱酸性の皮脂膜が最近の繁殖を抑えたりしています。この皮脂膜は、毛孔と呼ばれる毛穴から分泌される皮脂と汗腺から出てくる汗が混ざり合ってできている薄い皮膜で、皮膚に潤いを与えています。ところが何らかの原因で、このバリア機能が傷害されると皮膚からいろんな刺激が侵入しやすくなります。

【皮膚のトラブル】
 皮膚が乾燥するのは季節の変化にも密接に関わっています。冬の乾燥(低湿度)した中では、皮脂膜を形成する皮脂や水分が体からどんどん出てしまって欠乏し、皮膚はとても乾きます。乾燥性皮膚炎つまり【ドライスキン】になりやすくなるのです。寒さのため末梢血管の血行が悪いこと、皮脂の分泌機能が悪くなる条件も重なります。ボディーブラシやタオルでごしごしこすってドライスキンになるケースもあります。角質層は必要なバリア機能を担っているので、必要以上に落とさないようにしましょう。肌が乾燥すると、衣類の刺激や温度の変化などちょっとした刺激でかゆみを感じやすくなります。かきむしると悪化しますので、早めにかゆみ止めの入った保湿剤を塗り、肌着は刺激の少ない木綿のものなどにしましょう。

  ・・・気をつけること・・・
・朝食を抜かず、好き嫌いはなくして栄養のあるものを食べましょう。豚肉や青い野菜を食べましょう。
・タバコは避け、コーヒーやお酒はほどほどにしましょう。
・睡眠は十分にとり、規則正しい生活をしましょう。
・冷房は軽く、暖房中は換気をしましょう。
・保湿剤を塗布しましょう。

*乾燥肌だと思われる方はお気軽に当医院にご相談下さい。

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