2009年7月

夏バテ注意
 もうすぐ夏がやってきますね。高温多湿な日本の夏、人間の体は高温多湿な状態では体温を一定に保とうとすることで負担がかかります。その結果「だるくて疲れやすい、食欲がない」といった夏バテの症状が生じてきます。そんな辛い夏バテを防いで、元気に夏を過ごせるといいですね。

 冷房のなかった時代には、暑さによる食欲の低下や食事の偏り、大量の発汗、睡眠不足が夏バテの原因となっていました。しかし現代の夏バテは昔の夏バテとは少し違うようです。現代の夏バテに大きな影響を及ぼしているのが冷房と考えられています。つまり、冷房の効いた室内と暑い外との温度差に身体がうまく対処できず、自律神経失調症状が生じること、これが現代の夏バテの特徴だそうです。そのため、気候の変化が激しい、梅雨や初夏の頃よりおこりやすく、注意が必要です。

○夏バテの改善と予防

 夏バテの改善と予防には、十分な休養と栄養補給、上手な体温調節が大切です。

【体温調節】
 冷房の効いた室内と蒸し暑い外を往復すると、身体はその変化についてゆけません。冷房温度は28度がおすすめです。自分では冷房の調節のできない公共機関やオフィスでは、はおり物を一枚持って、こまめに脱ぎ着して調節しましょう。また、冷房よりも除湿や扇風機を活用することもお勧めです。湿度が低いと涼しく感じますし、さらに風があると体表から熱が奪われて涼しくなります。冷房の向きは、直接体を冷やさないように、風向きは天井に向けるのがポイント。直接冷たい風が体にあたるようにすると、体の表面の熱が奪われつづけることになってしまうので、体が疲れてしまいます。同様に扇風機も首を振るようにしましょう。体力回復に欠かせないのが安眠です。全身を冷やさなくても、頭が冷えるとそれだけで涼しく感じます。安眠のためには、冷えるタイプの枕を使ったり、風邪用の頭を冷やすシートを使ったりすることも効果的です。

【栄養補給】
 夏バテ防止に効果的な食事の摂り方は、たんぱく質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂るようにすることです。豚肉や大豆、魚、野菜など色々な食品をバランス良く摂りましょう。また、夏場は軽い作業でも一日2~3ℓの汗をかくため、水分補給は重要ですが、冷たいもののガブ飲みは控えましょう。冷たい飲み物を取りすぎると、胃液が薄まり消化機能の低下を招いてしまいます。温かい飲み物をのむと効果的です。オススメはぬるめのミントティー。ミントには食欲増進や、胃や腸の消化、働きを高める作用などの効果があるといわれていますし、爽快感もあります。
 辛いものや香辛料、香味野菜などは家城の分泌を促し、食欲を増進させます。辛いものは発汗による夏ばて防止効果も期待出来ます。レモン・お酢などの酸味も食欲増進、疲労回復効果があります。

【汗をかくのも大切】
 汗をかくのはカラダの温度調節のためにもとても重要です。しかも、血流が良くなる、老廃物も出てゆくという効果もあります。暑いからといって身体を動かさないとうまく汗をかくことができなくなります。涼しい夕方などにちょっと歩いてみるなど、適度な運動をしましょう。半身浴などでゆっくりぬるめのお風呂につかるのもよいでしょう。お風呂後のストレッチも血流促進効果と筋肉をほぐす効果があるのでオススメです。

カテゴリー: 200907, その他, 病気・治療 パーマリンク