2009年7月

精神保健福祉士
 初めまして、この度板倉医院で勤務することになりました、精神保健福祉士です。当医院に通院される方達のお役に立てるよう頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。この医院便りでも、精神保健福祉に関する情報を提供していきたいと思っています。

 まずは、精神保健福祉士とはどういうものなのかについて、少しお話ししたいと思います。「精神保健福祉士」は、1997年12月に公布された「精神保健福祉士法」に基づいた国家資格で、精神障害を持つ人に対して、「医療面」ではなく「生活面」での援助をする福祉職です。国家資格化されるまでは、「精神科ソーシャルワーカー」(PSW:Psychiatric Social Worker)と呼ばれていました。
 現在も病院での呼び名は、「PSW」、「ソーシャルワーカー」、「ケースワーカー」など、色々な呼び方があります。略して「ワーカー」と言われることもあります。病院以外にも、作業所や生活支援センターなどの社会復帰施設や、精神保健福祉センターや保健所などの行政機関など様々な場所で勤務し、職場によって呼び名も仕事内容も変わります。

○精神保健福祉士の仕事内容を簡単に説明すると
 精神障害を持っている方達の生活面の相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練その他の援助を行うことで、精神障害を持ちながらも、自分らしい生き方を望む方たちの手助けをする仕事です。

○具体的には
・病院代や生活費が足りない、という方には、自立支援医療や精神保健福祉手帳、障害年金、生活保護等の福祉・保険制度の情報を提供し、利用を希望する方に手続きの援助をする。
・家族と折り合いが悪くなったから家を出たいけど一人で暮らすのが不安、という方には、グループホームや訪問看護等の説明と利用の援助など。
・就労を考えている人には、職業安定所や就業・生活支援センター等の説明と利用援助。作業所や社会復帰施設では、作業指導や日常生活の助言・指導をしながら、各種相談も受ける。
・保健所など行政機関では、障害者やその家族向けの各種講習会の開催や、施設や病院の関係者を集めて情報交換の為の会議の開催等、地域のまとめ役としての役割を担う。精神保健福祉相談
  コーナー等もある。

 いくつか例を挙げましたが、この他にも状況に応じて様々な仕事があります。これ以外のことでも、わからないことがあったら気軽に質問してください。
 

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