2008年5月院長より

4月から診療報酬の制度が改訂され、その心ない変更に憤りを感じ、心には冷たい風が吹き荒れているのに、実際の天気は良く、暖かい日が続いています。突然の様々な変更にとまどい、皆様にもご迷惑をかけていますが、よく言われるように悪法でも法は法ですから、違反するわけにはいきません。よりよい方法を模索しつつ、適切な医療を提供していきますので、ご支援のほどお願いします。
 ちょうど一年前の号にて、長寿医療制度(後期高齢者医療制度)の問題点について触れましたが、残念ながらそのまま決まってしまいました。しかし実際始まってから反対意見がわき上がり、一部凍結されている点や、再度見直そうとする機運が野党や与党の一部から出てきていることに望みをかけたいと思っております。いわゆる団塊の世代の方々が75歳を迎え始めるとその人数が多いため、現在のように若い世代の保険料で全体を支える医療保険制度は崩壊する危険性があったため、医師会は後期高齢者医療制度の創設を提案しましたが、それは公費で9割をまかなう保障制度にすべきという案でした。ところが現在始まろうとしているものは公費が5割で、残りを自己負担と若い世代の保険からの拠出金という保険制度で、従来の制度のもっていた危険性はそのままで、受けられる医療だけ制限を受けるというとんでもない制度です。絶対に廃止すべきものとなっている点をご理解ください。
 先日知人のご子息の結婚披露宴に招待され、出席してきました。奇をてらった派手な趣向は何もない落ち着いた披露宴でしたが、祝辞から新郎、新婦やご両家の謝辞に至るまで、慈愛と感謝に満ちた言葉の繰り返しであり、その場に居合わせた幸せに感謝しつつ、帰路につくことが出来ました。幸せかどうかは自分の心が決めることですが、その気持ちが伝染することを改めて感じました。そして今、この原稿を書きながら、院長として、この地で地域医療の一端を担えていることに喜びと幸せを感じ、生きる意義を与えられていることに改めて感謝しております。ありがとうございます。

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