かき氷
ムシムシ暑くなるこの季節。こんな季節に食べたくなるのはやっぱり“かき氷”という方も多いのではないでしょうか?。 今回は、そんなかき氷にスポットを当ててみたいと思います。
かき氷といえば夏のポピュラーな食べ物の一つですが、地域によって微妙な違いがあることをご存じですか?それぞれの地方によって好みやシロップのからめ方が違うらしいのです。
●シロップのかけ方
例えば、シロップのかけ方は、関東では器にシロップを入れ、その上に氷を入れるそうです。シロップが下からじわじわと染みてきて、氷の山の中腹あたりまで色がついたころが食べごろ。ところが、関西では氷の上にジャーツとシロップをかける店が多いそうです。そのほうがすぐに食べられて合理的だからなんだとか。さらに、九州では器の下にシロップを入れ、氷の上からもシロップをかけるという食べ方が一般的とか。このようにかき氷といえどもなかなか奥が深いようです。みなさんの食べているかき氷はどのようなものでしょうか?
かき氷は日本だけのデザートではありません。台湾・フィリピンにも氷を使ったデザートがあるようです。世界のかき氷について紹介しましょう。
●台湾のかき氷
台湾のかき氷の一番の特徴はそのボリュームのようです!日本のかき氷とはちょっと違い、かき氷の上に、ナッツ、寒天、煮豆、煮芋、果物の シロップ漬、それからジャムなど、様々な具がたっぷりとトッピングされているんだそうです。
今、台湾の人に一番人気のかき氷は、「マンゴーかき氷」。昔ながらの氷マシンでお皿に氷がふわふわと雪のように積まれ、その上に大きなサイコロ状のマンゴーとマンゴーアイスが乗り、その上から練乳をたっぷりとかけたものなんだそうです。 一皿NT100(約380円)は、台湾の生活物価と
比較すると決して安くは無く、マンゴーかき氷と同じ値段ならランチセットが食べられるぐらいなのに、大人気なんだとか。
●フィリピンのかき氷
フィリピンの代表的なデザートに「ハロハロ」と呼ばれる、かき氷風のデザートがあります。某コンビニの夏のメニューとして毎年登場するので、ご存じの方や名前だけは耳にしたことがある方も多いかもしれませんね。このハロハロ、実はルーツは日本なんだとか。
明治時代に日本から多くの出稼ぎ労働者が渡ったフィリピンでは、現在も日本の食文化の影響が見られます。ハロハロもその1つで、フィリピンに渡った日本人が売り歩いたかき氷がもとになっているんだそうです。しかし、日本のかき氷と、違うところは、あんみつの上にかき氷、そして果物、蜜豆、ナタデココ、ウベ芋のあんこ、アイスクリームなどがトッピングされているところです。食べる時はこれをよくハロハロ(かき混ぜるという意味)していただくそうです。たくさんの具がかき氷の上にトッピングされるところは、台湾のかき氷と似ていますね。次は日本のかき氷についてです。
●日本のかき氷
日本のかき氷の一つに白いかき氷「白くま」があります。練乳がかかったかき氷にフルーツが入ったものです。今では、スーパーやコンビニなどでも見かけることが多く、たくさんのメーカーで作られているようです。この「白くま」、元々の発祥地は九州の鹿児島県です。今から約60年ほど前、鹿児島市内にあった綿屋さんが、夏の副業としてかき氷屋を営業しており、そこのメニューの一つとして登場したのが白くまだったそうです。
しかし、なぜ「白くま」という名前がついたのでしょうか?その答えは、かき氷にかける練乳の缶に白熊印のシールが貼ってあったらしいのです。それがそのまま「白くま」の商品名になったそうです。
この地方で氷と言えば、これかもしれません!今や伊勢路の夏の風物詩となっているものの一つに「赤福氷」がありますね。赤福氷とは、抹茶味のかき氷で、中に餡と餅が入っています。一般的な赤福とは違い、餡と餅は別々になっており、餅は赤福氷用の特製餅で、氷の中でも固くならないように工夫されているそうです。
そんな赤福氷の歴史ですが、昭和36年7月、海水浴で賑わっていた二見浦にある赤福二見支店で「赤福アイス」として販売されたのが始まりだそうです。夏の暑さと海水浴で疲れ切った体は、冷たい氷やアイスが食べたくなる。そんな海水浴客のニーズに応えて、昭和36年7月15日に赤福二見支店で売りだされたのが「赤福アイス」(赤福氷の原型ともいえるもの)だったそうです。その当時はたったの80円だったそうです。現在の「赤福氷」の形になったのは、昭和40年の7月だそうです。これから夏本番ですが、暑い夏を冷た~~いかき氷で乗り切ってみてはいかがでしょうか?