2006年1月院長より

明けましておめでとうございます。
 昨年末にご協力いいただいた「患者負担増」に反対する署名運動の結果、当院だけでも580名の署名を集めることができ、日本中ではおよそ1700万もの署名が集まりましたことをご報告いたしますとともに感謝の意を表します。多数の署名の力が経済・財政優先の医療制度改悪の一定の歯止めになってくれると期待しています。
 社会情勢がめまぐるしく変化する中で、毎日の「食」の大切さが忘れられがちとなっており、栄養の偏り、不規則な食事、肥満や生活習慣病の増加、過度の痩身志向などの問題に加え、新たに「食」の安全上の問題などが生じています。このような時代を背景に、平成17年6月に食育基本法が成立しました。その前文に「二十一世紀における我が国の発展のためには、子どもたちが健全な心と身体を培い、未来や国際社会に向かって羽ばたくことができるようにするとともに、すべての国民が心身の健康を確保し、生涯にわたって生き生きと暮らすことができるようにすることが大切である。」とあり、そのためには何よりも「食」が重要であり、改めて、食育を、生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けています。現状では、日本人の食事は「栄養過多で、栄養不足」と表され、その偏りが指摘されてはいますが、野菜や果物の栄養素の変化のためにその偏りを修正できない状況に陥っています。そのため不足している栄養素の補給にいわゆるサプリメントを使う必要があり、さらに体内でいろいろと悪さをする活性酸素を中和するために抗酸化作用のある食材を意識して食することなど、「食」によるアンチエイジング(老化防止)効果の検討もされつつあります。そうした中、医師会の研修会等でもサプリメントの効用、取り方が話題になるなど医療の専門家としてもこれら「食育」の問題への取組が始まっております。 当院でも積極的に「食育」に取り組んでおりますので、お気軽にご質問くださいますようお願いいたします。

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