なぐり描き法

非言語的な表現方法を用いる芸術療法の1つに、ドナルド・ウィニコットが提唱したスクイグル法 (squiggle) があります。これは、画用紙にサインペン等でなぐり描きをすることを指示し、2人が相互になぐり描きをして見えたものを絵にする方法です。
また、なぐり描きと描画をひとりで行うスクリブル法 (scribble) もあり、他者がなぐり描きした後、描かれたものが何に見えるかを問い、見つけ出したものに彩色する方法のことをいいます。

<やり方>
初めにどちらか一方の人が自由になぐり描くことが促され、行われます。自由になぐり描くこの段階は、描線段階と呼ばれることがあり、特に制限等はなく、どんな形でもかまいません。鉛筆・パステル・サインペンなどの画材を自由に紙にこすらせます。波線でもいいですし、直線や丸、四角でもかまいません。その際、テーマなどは特に決めずに、一方が描いたものを相手が受け取り、何に見えるかを想像し、それに線などを描き加えて絵を完成させることを繰り返すというものです。終わったら、今度は役割を交代して(絵を描いた人が線を描き、線を描いた人がそれを使って絵を描く)、同じことを繰り返す、という方法です。

芸術療法の一つとされていますが、コミュニケーションのツールとして用いることも可能です。比較的小さなお子さんでも、施行可能であり、用いる道具も少ない事から、気軽に体験する事が出来ます。また、その日の気分や状況、心の状態によっても見えるものは大きく異なるので、とても興味深いものです。ご家庭、友人との団らんや語らいのひとときに、試してみてはどうでしょうか?

例)なぐり描き

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カテゴリー: 201403, 心理室より パーマリンク