2005年9月

サンマ
暑かった夏も終わり、季節は秋へと移り変わろうとしてます。秋の魚といえば「秋刀魚(サンマ)」を連想される方も多いのではないでしょうか?サンマには、カルシウムなど様々な栄養が豊富に含まれています。今回は、そんな「サンマ」に注目してみたいと思います。

『サンマ大辞典』
 あなたはサンマについてどれだけ知っていますか?!
標準和名:サンマ
学名:Cololabis saira
分類:ダツ目サンマ科サンマ属
流通名:さんま
大きさ:35cm~40cm程度になる。

○特徴:体はやや平たく細長い。細かな鱗があるがはがれやすい。ヒレは体の中央付近にある。背鰭は体の後方にある。背面は青く腹面は銀白色。下顎の先端は黄色。

○主な産地:北海道、福島県、宮城県、富山県、千葉県、茨城県など。

○生態:日本海側、太平洋側ともに春から夏にかけて餌を求めて北上する。餌は小型の甲殻類や魚卵、稚魚、オキアミなど。胃はなく、直線状の腸で消化吸収する。8月を過ぎると南下しはじめ冬場は本州南部沿岸に移動する。産卵場所は鹿児島県沖から三陸沖で、季節によって変わる。産卵は同じ個体で3ヶ月以上続く。卵の大きさは1.7~2.2mmで、1回の産卵数は1500~5500。卵は粘着性で流れ藻などに産み付けられる。1年で30cm以上に成長する。寿命は最大2年といわれる。

○さらに豆知識:国内で漁獲されるサンマの97%(2000年)が棒受網で漁獲されている。これは、サンマが夜間、光に集まる習性を利用したものである。しかし、産卵直前のものは光りに集まらないので、店頭で卵を持ったサンマを見かける機会はほとんどない。新鮮なサンマを焼いて食べていると、骨が鮮やかな青い色をしていることがある。これは、サンマの体表や骨に青緑色の胆汁色素の一種であるビリベルジンと結びついたタンパク質があるためである。サンマは雌雄によって色彩や体形に違いがないので、外形から雌雄を識別することはできない。
 
○サンマの栄養素:サンマは、脂肪、タンパク質、ビタミン、ミネラルを多く含み、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエイ酸)、 ビタミンA、ビタミンB12、ナイアシンなどの栄養素を含んでいます。 サンマの内臓にはビタミンAが豊富に含まれています。さらに、ビタミンB1・2・C、ナイアシンも含まれています。
サンマの骨にもカルシウム、ミネラル、ビタミンなどが含まれています。サンマは回遊魚なので水圧を受けずに成長するため、骨が他の魚に比べて柔らかい。

○調理方法:塩焼き、刺身、薫製、干物、煮付け、唐揚げ、フライ、つみれ、酢の物など。

 みなさんは、サンマについてどれくらい知っていましたか?さて難しい話は少し置いておいて、ここからが肝心です!

【美味しいサンマの選び方】
 サンマは1年で1番脂がのる季節が秋です。 脂がのっているサンマ、鮮度のいいサンマにはいくつかの特徴があります。
① 背中が太く、黒目の周りが澄んでいる。
②背中が青黒く光沢とハリがあり、頭の付け根から背中にかけて盛り上がっているものは脂がのっています。
③尾を持ち、頭を上に向けるとほぼ垂直に立つものは鮮度が良いとされます。サンマは内臓から悪くなるため、お腹が硬いものは新鮮なサンマの証です。

【美味しい食べ方】
 内臓や血合いに多い鉄分は、ビタミンCと一緒に摂ると効率よく吸収されます。そのため、サンマの塩焼きは大根おろしを添えて食べるのが栄養面でも、わた(内臓)のほろ苦さを抑える上でもオススメです。

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