2012年1月

シナモン
 明けまして、おめでとうございます。新春とは申しながらまだ厳しい寒さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。今回はシナモンの意外な効能についてご紹介したいと思います。シナモンとは、クスノキの一種の樹皮をはぎ取って乾燥させた物です。日本名は桂皮や肉桂とも呼ばれ、薬用に用いられたり、香辛料やお菓子作りにも用いられる食材で、奈良時代より伝わっていたそうです。

例えばニッキ飴や八つ橋など、ニッキというとわかりやすいかもしれません。他にも、シナモンロールやアップルパイなど、お菓子作りに広く用いられており、中東や北アフリカでは香料として料理にも用いられています。薬用としてはシナモンには抗菌作用や発汗作用・健胃作用、血行を改善して冷え性や肩こりを解消するなど、薬用としては多くの健康効果があるといわれています。近年、このシナモンに血糖値や中性脂肪、コレステロール値等を下げる働きがあることが発見され新たに注目を浴びています。

アメリカの医師リチャード・A・アンダーソンの実験によると、一日一グラムのシナモンを摂取しただけで、糖尿病の患者さんの血糖値が下がったという結果が得られたそうです。また、この実験で、血糖値だけでなく、中性脂肪、コレステロール値も下がったという結果がでたそうです。これはシナモンに含まれる《プロアントシアニジン》という成分がインスリンの分泌を活発にし、すみやかにブドウ糖の取り込みを促したためだと考えられています。
しかし、取り過ぎは体に害があることもあるので、摂取量は一日一グラムまでにしておいたほうがよいと言われています。また子宮に対する刺激が強いので、妊娠中の方はシナモンを避けたほうが無難です。シナモンはこのような働きのため、古くから漢方など広く使われていたのでしょうね。みなさんも手軽な紅茶等からはじめてみてはいかがでしょうか。

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