2005年9月院長より

まだまだ日中は暑くても、朝晩は冷え込むなど寒暖の差が大きな時期となってきました。また台風が多く発生し、日本にも上陸しやすい季節です。これらの大気の乱れが原因となって、様々な自律神経失調症状が起こりやすい季節とも言えます。皆様、くれぐれもご自愛くださいますようお願いいたします。そして、台風や地震への備えをお忘れなきようご注意願います。

 さて、郵政民営化問題で小泉首相が衆議院を解散させてしまいましたから、9月11日には衆議院選挙が行われることになりました。会期途中での解散であったため、審議中のいくつかの法案が廃案となりましたが、その一つに障害者福祉・医療の改悪であるため、私どもが反対していた障害者自立支援法案があります。しかし、ほっとしたのも束の間、政府はこの選挙で自民党が勝てばそのままの形で再度法案を提出してくるようです。この選挙の争点は郵政民営化賛成か、反対かだけのように小泉首相は宣伝していますが、それだけではないことを是非承知してくださいますようお願いいたします。また今度の選挙は自民党総裁の意見に従えないなら、党を辞めるよう強要したという、とんでもない暴挙が行われたことも忘れてはいけません。違う意見を持つ個々が、国民の代表として、国民の利益を考え、良識を持って充分話し合い、物事を決めていくという議会制民主主義の精神を根底から揺るがす暴挙だと考えます。今回これを許せば、自分と異なる意見を持つものを排除しようとする考えのものに、この国をまかせることとなり、同じ手法ですべてのことを決定されかねません。そんな全体主義のような国にならないよう切に願っています。我々の国の今後を選ぶのは、これら選挙による我々自身であることを忘れず、よく考えて、きちんと投票を行い、意思表示をしてください。

  選挙の結果、政権を担うことになった方にお願いします。医療は社会のセーフテイネットだと言われています。医療がしっかりしてしないと安心して働けませんから、医療はしっかりと国が支えるべきものだと思います。医療の範囲を縮小すれば、重症化してからしか受診しなくなり、かえって医療費は高騰化する可能性があります。また、医療は常に最高の質を要求されていますが、医療への投資がなくなれば、医療の質の低下が起こります。そしてなにより医療は労働集約型の産業なので、医療費が上がれば必ず就労先が増え、確実な失業対策につながります。またそうなれば税収も上がりますので、医療への投資は有効で確実な見返りが期待できる産業への投資であることを忘れず、政策立案を行ってください。よろしくお願いいたします。

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