2001年11月

鉄欠乏性貧血    
鉄欠乏性貧血の原因は、月経、妊娠、胃腸機能低下など、さまざま。年代別に原因と貧血対策の改善のポイントをしっかりおさえるようにしましょう。

<高齢者>
 高齢者では、胃の粘膜が萎縮して、鉄の吸収が悪くなります。また、動物性食品を好まなくなったり、調理や買い物が十分に出来なくなり、偏った食事になりがちです。鉄の吸収をよくする食品の組み合わせを考えて、市販のお惣菜を利用するなど、バランスの良い食事をとるようにしましょう。

<妊産婦>
 妊娠すると母体の血液量が増え、造血機能がフル回転しますが、造血に必要なタンパク質、鉄、ビタミンなどの栄養素が不足気味になると貧血を引き起こすことになります。妊婦の貧血は、流産・早産・妊娠中毒症の原因や胎児にも影響が出てくることも。そこで、造血性の高い動物性食品をたくさんとるなど、食事の工夫をしましょう。

<成人女性>
 成人女性では、全体の約5~10%の人が貧血、20~25%の人が、潜在性鉄欠乏の状態と言われています。ダイエットしたり、外食ばかりの偏った食事は、貧血を助長するもと。1日20種類以上の食品からバランスよく栄養をとるように心がけましょう。

<思春期>
 女子の場合、思春期は成長と月経の開始により鉄分の需要が増え、鉄欠乏性貧血になりやすい時期。さらに、美容のためのダイエットや偏食が、貧血の原因になることも。この時期、貧血を予防・改善するには、タンパク質、ビタミン、ミネラルを十分にとり、バランスの良い食事を心がけて、鉄分不足を解消することが大切です。
 

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