2003年11月

クエン酸で疲れを吹き飛ばそう!!
 
 ふと気づいてみたらカラダが重く感じる、そういえば疲れがたまっている感じがする。そういったことはありませんか?必要なのは食事のコントロール?運動?長期間の休暇でのんびりリラックスすることでしょうか?
 もちろん、それも有効ですが、実は大切なのは「クエン酸」かもしれません。クエン酸という言葉は一度は耳にされたことがあるかもしれません。クエン酸の働きを味方につけてカラダも気分もスッキリ、シャッキリさせてみませんか?

●疲れの犯人は?●
 疲れの原因は「乳酸」という物質だといわれています。乳酸は、炭水化物や糖などの栄養成分が体の中で燃やされた後に残った、いわば燃えかすのようなもので、効率の悪い不完全燃焼の後にたくさん残るといわれています。疲労のメカニズムに深く関わるために、「疲労物質」と呼ばれることも
あります。体内の乳酸の量が増えすぎると、体は本来の弱アルカリ性から酸性にバランスを崩してしまい、正常な機能を保つことができなくなります。それが疲労感の大きな原因になります。さらに、増えすぎた乳酸は筋肉に蓄積して、筋肉痛や肩こりなどの痛みの原因にもなります。つまり、疲労感を少なくするためには、この乳酸を体の中から取りのぞく必要があるのです。

●古来の智恵を拝借!●
 昔から疲れたときには酸っぱいものが良いとされてきました。スポーツの後にレモンの蜂蜜漬けをかじったり、遠足の時には梅干し入りのおにぎりを持って行ったり、食欲がない夏にはさっぱりとした酢の物を食べたりなど、みなさんも経験があるのではないでしょうか?普段何気なくやっているこれらの生活の知恵には実は科学的な根拠があります。
 これらの食材はすべて酸っぱいものです。この酸味の正体が「クエン酸」なのです。クエン酸は有機酸の一種で、体の栄養分を燃やしてエネルギーを生み出すクエン酸サイクルの中心的な存在です。胃や腸で消化された食べ物は、脂肪酸や糖質などに分解されて細胞に取り込まれ、クエン酸サイクルを経てエネルギーとなります。クエン酸サイクルは、いわば発電機のようなもの。システムがスムーズに働けば、たくさんの電力(エネルギー)を作り出すことができますが、システムが故障しうまく働かないと、うまく電力を作り出すことができずにトラブルが生じてしまいます。そして、このトラブルが生じる状態は乳酸が体に蓄積した状態によく似ています。
 その救世主がクエン酸で、クエン酸を補えば動きが鈍くなっていたクエン酸サイクルが再びスムーズに働き始めます。疲労物質である乳酸が分解され、食事で摂取したエネルギーも無駄なくエネルギーに変換されます。つまり、クエン酸には乳酸を除き、疲労を回復させる効果が期待できるのです。

●日常生活にうまくクエン酸を取り入れよう!●
 躍起になってクエン酸を摂取する必要はありませんが、食生活の欧米化が進む現代は、食生活も乱れがちです。ここで改めて、古来から続く日本の食事習慣を見直してみるのもいいかもしれません。例えば、食卓の上にお酢を使った料理をのせてみたりするだけで、食事のバランスが良くなりますし、さらに疲労回復にも効果ありと一石二鳥の効果が期待できます。
 また、お酢を使ったお菓子も自宅で簡単に作ることができます。

 『ヴィネガーキャンディー』(お酢を使った飴です)
 【材料】
 バター                大さじ2
 砂糖(あれば、グラニュー糖)   2.5カップ
 お酢(お好みのもの)        120cc
 シリコン加工した耐油紙、つまり、小さな紙のカップ
 *お酢は、リンゴ酢、玄米酢、バルサミコ酢など、何でもかまいません。
 【作り方】
①鍋(アルミ以外)にバターをいれ、溶かす。
②そこに砂糖とヴィネガーを加え、砂糖を溶かす。
③焦がさないように、粘りが出るまで、火を入れる。鍋のまわりは、はけに水をつけて、こびりつかないようにする。
④シリコン加工した耐油紙のカップに、流し込む。
⑤冷めれば、キャンディーは固まってカップから簡単に取り出せます。
  
 自分のお好みのお酢でオリジナルのキャンディーを作ってみて下さい。ただし、くれぐれもやけどをしないように気をつけて下さいね。
 ここに紹介したクエン酸の取り入れ方法はごく一部です。みなさんも自分なりにクエン酸を日常生活の中に取り入れて疲れ知らずの体を目指してみてはいかがでしょうか?

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