2000年5月心理室より

心理室より  子どもシリーズ1 チック

今回から子どもの気になる癖や症状についてシリーズでお届けします。第1回目はチックについてお話したいと思います。

【チックって何?】
 チックとは、顔や体の筋肉の一部が、本人の意志とは無関係に突然・早く・反復的に動いてしまうものです。
症状としては次のようなものが見られます。いずれも、一時的な癖のようなものだと考えてください。

 ・目をパチパチさせる 手や足をピクピクと動かす
 ・鼻をクスンクスンと鳴らす 意味のない音や奇声を発する
 ・咳払いをする 汚い言葉、人の言葉のまねを繰り返す
 ・ゲップをする
 ・顔をしかめる
 ・口を曲げる
 ・肩をすくめる
 ・頭を振る 
 ・体を揺する

【どんな子に症状が出やすいの?】
年齢的には幼稚園から小学校の低学年くらい、男子に多く見られます。本人の性格としては、落ち着きがない・わがまま・神経質・気が強いなどの特徴が見られることが多いようです。また、アレルギー体質との関連も指摘されています。

【チックの原因は?】
正確な原因はまだ解明されていませんが、抑圧された気持ちが症状という形で表現されるものだと考えられています。

【出てしまったらどうすればいいの?】
無理に止めさせようとせず、そのことを話題にすることも避け、子どもに症状を意識させないようにしましょう。症状そのものを無くすことを考える前に、どんな気持ちをしているのか考え、寛容な態度で受け入れてあげることが大切です。多くは2~3週間で消失しますが、長引いたり症状が強くなってくる場合は医師に相談することをおすすめします。

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