2012年3月

プライド
 よく「プライドを持て」や「プライドが高い」と言ったり、言われたりすることがあると思いますが、プライドとはいったいどのようなものなのでしょうか?
 今回は、プライドについて考えてみたいと思います。

一般的なプライドの解釈
 辞書では、「誇り、自尊心、自負心」と定義されています。一般的には、「自慢するもの」、「価値観や考え方の優劣・勝ち負けを争うもの」、「自分を守るもの」、「相手を攻撃したり、傷つけるもの」、「自信過剰を表すもの」と認識されていることが多いようです。その様な認識のされ方をしている為、「プライドを傷つけた、傷つけられた」と喧嘩になったり、騒ぎになったりするのではないでしょうか。
 プライドとは、自慢するためのものなのでしょうか?それとも自分を守るためのものなのでしょうか?また、自分を守る為であっても、それによって他者を傷つけたり、他人を寄せ付けないようにバリアをはるためのものではないかもしれません。どうすれば、プライドを持っていても自分や他者を傷つけずに済む?
 プライドは、「自分を守ったり、誇ったりするために持つのではなく、自分が理想とするものになりたいから持つもの」と話す人も多く、「自分を誇りたいから持つ」、「自分で自分を納得させるもの」として捉えているようです。そのように捉えられ、自分に自分を誇るためのプライドを持つことが出来れば、相手に何かを言われても気になりにくくなるのではないでしょうか。ですが、自分を守るためだけにプライドを使おうとすると、自己中心的であったり、自分勝手な理屈を用いて自分を守ろうとしてしまい、自分をよりよく見せようとし、わがままになり、自分も他者も傷つけてしまうこともあるのではないでしょうか。

 本来プライドとは、自分というものをしっかり持てる人が、自分自身に対して持っている誇りであり、自分の生き方に対する納得なのではないでしょうか。
 しかし、本来のいい意味でのプライドを持つことが出来ても、他者を傷つけてしまうことはあります。それは、人それぞれの考え方や見方、捉え方があり、それを基準にして行動してしまうからだと思います。だからこそ、人には個性というものがあり、様々な衝突や人間関係でのすれ違い等を経験して、成長していくのではないでしょうか…。

カテゴリー: 201203, 心理室より パーマリンク