2004年5月

食べて綺麗な肌になろう
 窓の外を見ると初夏の日差しが降り注ぎ、紫外線が気になる季節になりました。紫外線というと気になるのがシミやそばかすです。そもそも、シミやそばかすはどうして生じるのでしょうか?

【シミ、そばかすの正体は?】
 シミ、そばかすの正体はともにメラニンの色素沈着です。シミは紫外線を浴びることが一番の原因ですが、妊娠中、生理中といった女性ホルモンのバランスの変化やストレスによってもできます。25歳をすぎるとできやすくなり、女性に多いのが特徴です。そばかすは、遺伝的要素も強く、シミと違い老年になるにつれ薄くなる傾向があります。
 紫外線を浴びると表皮中の基底膜にあるメラノサイトと呼ばれる所で作られたメラニンが表皮の細胞の中に送り込まれます。肌のターンオーバー(肌が周期的に新しく生まれ変わること)にしたがって肌の表面に近づいても、細胞の中のメラニン色素が黒く残ったままの状態で、肌の新陳代謝によってメラニンが排出されない状態になっています。外からは、この色素が黒くシミやそばかすに見えます。

【食べ物によって美白効果を得よう!】
●その:1
 肌が黒くなるのを予防する代表的な栄養素としてビダミンCが挙げられます。ビタミンCには抗酸化作用があり、メラニン色素の生成を阻害してシミやそばかす、肌のくすみを予防する働きがあります。ビタミンCを多く含む食品としては、ブロッコリー、パセリ、レモン、グレープフルーツ、キウイ、ピーナッツなどがあります。
 ただ、ビタミンCの摂取方法によっては逆効果になることもあるので注意が必要です。ビタミンCを含む食品にはソラレンという紫外線に反応しやすい性質を持つ成分が含まれていることが多く、これが肌にいきわたった状態で紫外線を浴びるとメラノサイトが刺激され肌が黒くなることもあるそうです。そのため、ビタミンCが多い食品は朝摂取するよりも夜摂取した方がよいそうです。

●その:2
 肌成分の80%はコラーゲンでできており、肌にハリを与えています。体内でコラーゲンを合成するには、ビタミンCの他にタンパク質が必要です。良質のコラーゲンを作るのにビタミンCと相性の良いタンパク質は、ささみ、卵、牛乳などがあります。

●その:3
 トマトに美白成分の高い成分が含まれていることが、化粧品会社の研究で明らかになったそうです。トマトには、癌や動脈硬化を防ぐとされるリコピンなど様々な成分が含まれていますが、美容の効果もあることがわかったそうです。
 『皮膚は紫外線に当たると細胞内のメラニン色素が増え日焼けをする。研究チームがメラニン色素が異常に増えているマウスの細胞にトマトの絞り汁を振りかけたところ、液の濃度が高いほど細胞内のメラニン色素量が低下し、美白効果があることがわかった』(読売新聞)ということです。これからの季節は、トマトが多く出回りますので、皆さんの食卓にのぼることも多いのではないでしょうか。

●その:4
 同じ食べ物をとるにしても旬のものは温室栽培のものに比べて栄養分が多く健康にもいいことが知られています。さらに、旬のものは大量に出回りますのでお値段も安く、一石二鳥です。スーパーに行った際には、季節の野菜に目を向けてみて下さい。

●「その:5
 食べる時の咀嚼にも美白効果があることをご存じですか?食べ物を口に入れ噛むことにより、唾液が分泌されますが、その際にEGF(上皮成長因子)という物質が分泌されるそうです。噛む回数を増やし、梅干しなどの酸味の強い食べ物を食べると唾液腺が刺激され、EGFもより多く分泌して、結果的に新しい白い肌を手に入れやすくなるそうです。昔から言われていることですが、食べる時は、しっかりよく噛んで食べるように心がけると良いですね。

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