2003年5月

蜂にさされたら

私達を楽しませてくれた桜の花は散ってしまい残念ですが、日差しの方は春本番という感じで、すぐにTシャツが必要になりそうです。この暖かい陽気に誘われて家族そろって”お出かけ”という方も少なくないかもしれません。

 今回は、外へのお出かけの際、また最近では住宅街でも油断がならない『蜂』についてのお話しです。普段の生活の中で『蜂』について考える機会なんてめったにないのではないでしょうか。では、実際に蜂に刺されたら一体、どうなるのでしょうか?そして、どう対処したらよいのでしょうか?さらには、どう予防したらよいのでしょうか?

●『蜂』に刺されたら●
 日本では蜂に刺されて死亡するケースが年間40件ほどあるそうです。 その多くは山の中など山林地区での被害ですが、住宅街も例外で はありません。 家の近くに『蜂の巣』がある、そんな人もいらっし ゃるのではないでしょうか。人を刺す蜂の種類はスズメバチ、アシナガバチ、ミツバチなどがあります。その中でも最も被害が多いのが、スズメバチです。

1.『蜂』に刺されるとどうなるの?
 蜂に刺されると多くの場合、すぐに刺された箇所の痛みと発赤、腫れが起こります。しかし、これらはいずれも通常2~3時間で治まります。一番怖いのは、急性のアレルギー反応で、「Ⅰ型アレルギーのアナフィラキシー反応」と呼ばれるものです。個人差はありますが、そのアレルギー反応には次のような症状が見られると言われています。
・全身の痒みのある発疹
・呼吸困難
・動悸、腹痛、嘔吐
・目の前が暗くなって意識が遠のいていく
これらの症状は蜂に刺されてから2時間以内に起こりやすいので、2時間ぐらい様子を見ている方がいいでしょう。 

2.対応方法
・針が残っていたら毛抜きなどで抜く
・水で洗い、血を絞り出すように血(毒)を吸い出す
・患部を清潔にし、虫さされの薬を塗る。
・安静にし、患部を冷やす
・先程述べたように、刺されたことが原因でショックを起こすことがあります。刺された後、痒みが局所を越えて全身に広がった、呼吸が苦しくなった、冷や汗をかいたりするような場合は、すぐに病院へ行きましょう。

3.予防方法
・蜂に刺されないようにするためには、絵柄のついている服ではなく、 白っぽい色の服を身につけましょう。
・香りの強い化粧品、香水などをつけないようにする。また、香りの強い甘味料の飲食も避けた方がよいでしょう。
・蜂を見かけたら刺激をしないようにする。蜂の巣があるとわかっている場合には近づかないようにしましょう。

 皆さんは、『蜂』に刺されるなんて考えたこともないかもしれませんが、万一の事態に備えて、こういった対処・予防方法を頭の片隅に入れておくといいかもしれません。

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