院長より

 2年に一度の診療報酬改定がこの4月に行われました。今回もいろいろと複雑化したこともあり、疑義解釈が4月になってから出されるなど、その運用に混乱が生じています。頭でっかちの役人が現場を知らずに、どの点数をどうするとどれくらい医療費がかかるかとか節約できるとか、けっして医療現場や患者さんの合理性、利便性を向上させるものではなく、経済面のみから考えたのではと噂されるほど理解しづらい変更もあります。走りながら考え、修正すると言う介護保険導入時に言われたことが医療の世界でそのまま続いているようです。国の大事な施策を結果がどうなるのかをきちんと検証しないままはじめてしまっていいのでしょうか。また結果がどうなったかの検証も行われていないのです。始める前と結果とをきちんと検証し、次の改定に役立てて欲しいものです。
 政府と官僚の不祥事が続いています。国民の信頼をこれでもかと裏切り続けていますが、どう解決されるのでしょうか。私たちが再度国を信用することができるようになるのでしょうか。現政府は社会保障費を抑制するために、軽い症状での受診では定額の負担追加を求めるとか、薬剤の自己負担増とか様々な負担増を検討していますし、何度か延期はされましたが、来年秋には消費税増税も予定されています。国民第一の仕事を政府や官僚がしてくれていると思えば負担増もやむを得ないと受け入れられますが、今のような自分たちの方しか見ていなさそうな政府や官僚の施策を支持できますでしょうか。信頼を取り戻す努力を強く求めたいと思います。

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